Q.1
尿潜血反応が陽性の時、尿中に存在するのはどれか。(第96回)
①ビリルビン
②アルブミン
③ヘモグロビン
④ウロビリノーゲン
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正解:3
Q.2
出血傾向を把握するために重要なのはどれか。2つ選べ。(第106回)
①血糖値
②血清鉄
③血小板数
④アルカリフォスファターゼ値
⑤活性化部分トロンボプラスチン時間<APTT>
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正解:3、5
- 血糖値
血糖値は糖尿病の診断に用いられる。 - 血清鉄
血清鉄は貧血の診断や鑑別診断に有用である。 - 血小板数
血小板数は血栓形成に必須な存在である。したがって、血小板数は出血傾向の把握にとても重要である。 - アルカリフォスファターゼ値
アルカリフォスファターゼ値は肝臓や骨の異常により上昇する。 - 活性化部分トロンボプラスチン時間<APTT>
APTTは血液凝固能を検査する際に必須である。
出血傾向の簡易スクリーニングは4項目(血小板数、出血時間、プロトロンビン時間、活性化部分トロンボプラスチン時間)で可能である。
Q.3
左心室の収縮力を抑制するのはどれか。(第103回)
①アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
②β遮断薬
③硝酸薬
④利尿薬
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正解:2
- アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬の作用点は血管平滑筋であり、心筋収縮力と直接的な関係はない。 - β遮断薬
β遮断薬は心筋細胞に直接作用し、収縮力を抑制する。 - 硝酸薬
ニトログリセリンの作用点は血管平滑筋であり、心筋収縮力と直接的な関係はない。 - 利尿薬
利尿薬の作用点は腎臓尿細管であり、心筋収縮力と直接的な関係はない。
自律神経機能と密接に関連した問題である。交感神経抑制、または副交感神経刺激と同じ作用を示す薬を問う設問である。
Q.4
降圧利尿薬により血中濃度が低下するのはどれか。(第103回)
①ナトリウム
②中性脂肪
③尿酸
④血糖
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正解:1
- ナトリウム
尿中へのナトリウム排泄が増大するため血中ナトリウム濃度は低下する。 - 中性脂肪
高用量の利尿薬を長期間服用すると中性脂肪の血中濃度が上昇することがまれにある。 - 尿 酸
利尿薬の副作用として高尿酸血症が知られている。 - 血 糖
利尿薬を長期間服用するとインスリン分泌量が低下する症例がある。その場合、血糖値は上昇する。
腎尿細管では常にナトリウムが再吸収されている。利尿薬はその再吸収を抑制することでナトリウムの排泄を促すことで利尿作用を示す。
Q.5
薬剤とその副作用の組合せで誤っているのはどれか。(第98回)
①ヨード造影剤―アナフィラキシーショック
②セフェム系抗菌薬―髄膜炎
③副腎皮質ステロイド―消化性潰瘍
④アミノグリコシド系抗菌薬―聴神経障害出血
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正解:2
Q.6
医療過誤で正しいのはどれか。(第95回)
①医療機関・医療従事者の過失による。
②事故に至らなかったものも含む。
③非侵襲的行為によるものは含まない。
④被害者に医療従事者が含まれる。
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正解:1
Q.7
臓器の移植に関する法律において脳死臓器提供が可能になるのはどれか。(第105回)
①1歳
②6歳
③15歳
④20歳
⑤年齢制限なし
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正解:5
- 1歳
脳死判定基準における2回目の脳死判定において、生後12週から6歳未満の小児では24時間以上あけて判定することとしているが、脳死臓器提供が可能となる年齢との関連はない。 - 6歳
選択肢1の解説と同様。 - 15歳
平成9年(1997年)施行当初の臓器移植法では15歳未満の脳死臓器提供が禁止されていた。 - 20歳
成人しているかどうかは、脳死臓器提供との関連はない。 - 年齢制限なし
平成22年(2010年)の臓器移植法改正から年齢制限がなくなった。
「臓器の移植に関する法律」(臓器移植法)の改正により平成22年(2010年)、年齢制限が撤廃された。
Q.8
臓器提供が可能となる本人の書面による意思表示と家族の書面による承諾の組合せで正しいのはどれか。(第103回)
①本人が臓器を提供する意思を表示している ― 家族が承諾しない
②本人が臓器を提供しない意思を表示している ― 家族が承諾する
③本人が臓器を提供する意思を表示していない ― 家族が承諾する
④本人が臓器を提供する意思を表示していない ― 家族の承諾不明
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正解:3
- 本人が臓器を提供する意思を表示している ― 家族が承諾しない
本人が提供する意思を示している場合でも家族の承諾が必要である。 - 本人が臓器を提供しない意思を表示している ― 家族が承諾する
本人が提供しない意思を表示していれば家族が承諾しても不可である。 - 本人が臓器を提供する意思を表示していない ― 家族が承諾する
本人が臓器を提供する意思を表示していない場合は(提供の意思が不明の場合も)、家族が承諾したという書面があれば可能である。 - 本人が臓器を提供する意思を表示していない ― 家族の承諾不明
本人が臓器を提供する意思を表示していない場合は(提供の意思が不明の場合も)、家族が承諾したという書面がなければ不可である。
本人が「提供しない」と意思表示している場合は、家族の申し出にかかわらず提供されることはない。家族はその意思を承諾するだけである。
Q.9
輸血によって感染しないのはどれか。(第95回)
①C型肝炎
②成人T細胞白血病
③伝染性紅斑
④クラミジア感染症
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正解:4
Q.10
感染予防のために、献血された血液のスクリーニング検査の対象となる疾患はどれか。(第100回)
①麻疹
②結核
③C型肝炎
④伝染性単核球症
⑤クラミジア感染症
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正解:3
Q.11
労働基準法において、就業中の妊産婦から請求がなくても使用者が処遇すべきなのはどれか。(第102回)
①産前6週間の就業禁止
②産後6週間の就業禁止
③深夜業の就業禁止
④育児時間の確保
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正解:2
- 産前6週間の就業禁止
労働基準法第65条で「使用者は、6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない」とあり、請求によって処遇される。 - 産後6週間の就業禁止
労働基準法第65条で「使用者は、産後8週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない」と規定しており、産後6週間は請求がなくても使用者が処遇しなくてはならない。 - 深夜業の就業禁止
労働基準法第66条で「使用者は、妊産婦が請求した場合においては、深夜業をさせてはならない」とあり、請求によって処遇される。 - 育児時間の確保
労働基準法第67条で「生後満1年に達しない生児を育てる女性は、第34条の休憩時間のほか、1日2回各々少なくとも30分、その生児を育てるための時間を請求することができる」とあり、請求によって処遇される。
母子の保護について労働基準法に限定した問題で、取得に請求が必要かどうかを問うている。
Q.12
日本の平成29年(2017年)における女性の年齢階級別労働力率の推移を示すグラフの特徴はどれか。(第104回)
①20歳代をピークとする山型
②40歳代をピークとする山型
③20歳代と40歳代をピークとするM字型
④20歳代から50歳代にかけての逆U字型
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正解:3
- 20歳代をピークとする山型
20歳代をピークとする山型ではない。 - 40歳代をピークとする山型
40歳代をピークとする山型ではない。 - 20歳代と40歳代をピークとするM字型
20歳代と40歳代をピークとし、間の30歳代で減少する形となる。 - 20歳代から50歳代にかけての逆U字型
20歳代から50歳代にかけての逆U字型ではない。
妊娠・出産・子育ての年代である女性の30歳代の労働力率が低下する。平成29年(2017年)における女性の年齢階級別労働力率の推移を示すグラフM字の谷の部分は浅くなってきているが、依然として20歳代と40歳代をピークとし、間の30歳代で減少する形となる。
Q.13
インフォーマルサポートはどれか。(第107回)
①介護支援専門員による居宅サービス計画の作成
②医師による居宅療養管理指導
③近隣住民による家事援助
④民生委員による相談支援
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正解:3
- 介護支援専門員による居宅サービス計画の作成
介護支援専門員による居宅サービス計画の作成は介護保険制度の中に組み込まれており、フォーマルサポートである。 - 医師による居宅療養管理指導
医師による居宅療養管理指導は公的医療制度の診療報酬に組み込まれており、フォーマルサポートである。 - 近隣住民による家事援助
近隣住民やボランティアなどによる支援はインフォーマルサポートである。 - 民生委員による相談支援
民生委員は、都道府県知事の推薦によって、厚生労働大臣が委嘱するのでインフォーマルサポートとはいえない。ただし民生委員は無給である。
フォーマルの反対がインフォーマルである。公的な社会資源がフォーマルサポートである。
Q.14
組合せで正しいのはどれか。(第99回)
①WHO憲章―健康の定義
②アルマ・アタ宣言―医学研究の倫理
③ヘルシンキ宣言―ヘルスプロモーション
④オタワ憲章―プライマリヘルスケア
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正解:1
Q.15
疫学的因果関係があると判断できるのはどれか。(第108回)
①要因と疾病の関係が生物学的研究で得られた事実と異なる。
②特定の要因と疾病の関係に特異的な関連が存在する。
③要因と疾病の関係でオッズ比が1である。
④要因と疾病の関係が散発的である。
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正解:2
- 要因と疾病の関係が生物学的研究で得られた事実と異なる。
疫学的因果関係があると判断するには要因と疾病の関係が生物学的研究で得られた事実と一致する関連の整合性が必要である。誤りである。 - 特定の要因と疾病の関係に特異的な関連が存在する。
特定の要因と疾病の関係に特異的な関連が存在すれば関連の特異性があり、疫学的因果関係があると判断できる。 - 要因と疾病の関係でオッズ比が1である。
患者対照研究において関連性を表すのがオッズ比である。オッズ比が1である場合にはある疾患への罹りやすさが比較する両群で同じということであり、関連性は判断できない。1より大きければ疾患への罹りやすさが一方の群でより高いことになる。 - 要因と疾病の関係が散発的である。
要因と疾病の関係が散発的というのは関連の一貫性がないことになり、誤りである。
因果関係の判断条件には関連の一貫性(複数回の調査などで同じ結果が得られ再現性があること)・関連の整合性(すでに判明している理論や知見と矛盾しないこと)・関連の特異性(1つの原因が1つの疾病を発生させる)・関連の強固性(原因と結果に有意の相関がある、原因が増加すると結果も増加する)などがある。
Q.16
単純性イレウスで正しいのはどれか。(第103回)
①腸管の血行障害を伴う。
②治療は手術が第一選択である。
③最も多い原因は小腸腫瘍である。
④腹部聴診で腸蠕動音はほとんど聴取されない。
⑤閉塞部位より口側の腸管内にガスの貯留を認める。
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正解:5
- 腸管の血行障害を伴う。
単純性イレウスでは腸管の血行障害は伴わない。 - 治療は手術が第一選択である。
治療は、まずは絶飲食と点滴で水分管理を行い経過を観察する。 - 最も多い原因は小腸腫瘍である。
単純性イレウスの原因となる腫瘍は、大腸癌などの大腸の腫瘍である。 - 腹部聴診で腸蠕動音はほとんど聴取されない。
単純性イレウスの腹部聴診では腸蠕動音は亢進し金属音が聴かれる。 - 閉塞部位より口側の腸管内にガスの貯留を認める。
単純性イレウスでは、閉塞部位より口側の腸管内にガスの貯留を認める。
単純性イレウスは、閉塞性イレウスとも呼ばれ、機械的イレウスに分類される。腸管に腫瘍ができるなど、器質的病変によって物理的な狭窄や閉塞が起こることをいう。また卵巣癌などで外部から腸管が圧迫されることや、大量に不消化の食物が留まっていることも原因となる。単純性イレウスでは腸管の血行障害を伴わない。
Q.17
胃瘻造設患者の看護で適切なのはどれか。(第95回)
①栄養剤の注入時は仰臥位にする。
②下痢のときは栄養剤の注入速度を遅くする。
③術後2週間は瘻孔周囲を消毒する。
④入浴時には創傷被覆材で保護する。
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正解:2
Q.18
食道癌に対する放射線治療で正しいのはどれか。(第101回)
①脊髄の障害は起こらない。
②治療期間は1週間である。
③治療期間中は隔離できる個室で管理する。
④化学療法と併用すると治療の効果が高まる。
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正解:4
Q.19
潰瘍性大腸炎と比べたCrohn<クローン>病の特徴について正しいのはどれか。2つ選べ。(第103回)
①悪性化の頻度は低い。
②瘻孔を併発しやすい。
③初発症状は粘血便である。
④炎症は大腸に限局している。
⑤好発年齢は50歳以上である。
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正解:1、2
- 悪性化の頻度は低い。
クローン病では活動期の炎症の強さは時間とともに低下していくことが多く、悪性化することは少ない。また生存率も一般人と変わらない。一方、潰瘍性大腸炎のうち、発病して10年以上が経過した全大腸炎型の患者では、大腸癌を発生する危険が高くなる。 - 瘻孔を併発しやすい。
クローン病は腸壁全体に炎症を起こす疾患のため、腸管合併症に瘻孔がある。潰瘍性大腸炎では、大腸表面の粘膜に炎症が起こるため、瘻孔ができることはまれである。 - 初発症状は粘血便である。
クローン病では下痢と腹痛が症状である。潰瘍性大腸炎では、粘血便を伴う頻回の下痢がみられる。 - 炎症は大腸に限局している。
クローン病は口腔から肛門までの消化管のあらゆる部分に発症する。一方、潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜に発症する。直腸から上行性に広がり大腸だけに炎症が起こる。 - 好発年齢は50歳以上である。
クローン病は10歳代後半から20歳代の人に好発する。潰瘍性大腸炎は、ピークは20歳代だが、若年者から高齢者まで発症する。
クローン病は10歳代後半から20歳代の人に好発し、口腔から肛門までの消化管のあらゆる部分に起こりうる。特徴的な症状は腹痛、下痢、発熱、下血、体重減少、貧血である。また腸管の合併症には瘻孔、狭窄、膿瘍があるが、肛門部病変、虹彩炎、結節性紅斑など腸管以外の合併症も起こる。
Q.20
睡眠時無呼吸症候群の原因となるのはどれか。(第101回)
①耳下腺炎
②気管狭窄症
③咽頭扁桃肥大
④ポリープ様声帯
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正解:3