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国家試験対策問題
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第88回 国家試験対策過去問題

国家試験

滅菌手袋の装着時の写真を別に示す。手袋が不潔になるのはどれか。(第100回) 


  1. 左の折り返しの内側は装着したときに表側になる部分なので、滅菌手袋を装着済の右手で触れるのは不潔にならない。

  2. ややわかりにくいが、右手の手袋の折り返し部分の外側(右側の手袋の下部分は手で隠れているが左側は折り返しがあるので同じようにあると判断する)を素手で持つのは不潔にならない。

  3. 左の折り返しの内側は装着したときに表側になる部分なので、滅菌手袋を装着済の右の指を差し込むのは不潔にならない。

  4. 右の折り返しの内側は装着したときに表側になる部分なので、素手の指を差し込むのは不潔になる。

  5. 滅菌手袋の包装の合わせ目の折り返しの部分を持っているため、このまま包装紙を広げ、滅菌手袋が素手で触れた折り返しの部分に触れなければ不潔にはならない。

滅菌手袋を装着したときに表側になる部分は清潔な区域なので、素手で触れてはならない。

陽圧に保った個室隔離が最も必要な状態はどれか。(第103回追試)

①排菌状態
②大量下血
③免疫不全
④低酸素血症

  1. 排菌状態
    排菌状態では、陽圧とは反対の状態、つまり限られたスペースの内部の圧が外気圧よりも低い状態である陰圧にして、内部の空気が外部に流出しないような隔離方法にする必要がある。
  2. 大量下血
    大量下血という情報だけでは個室隔離が必要か判断はできない。
  3. 免疫不全
    圧が高い内部から低い外部へと気流が生じるため、外部の空気が流入してこないので、免疫不全があり易感染状態にある患者の隔離に適している。
  4. 低酸素血症
    低酸素血症という情報だけでは個室隔離が必要か判断はできない。

陽圧は限られたスペースの内部の圧力が外気圧よりも高い状態をいう。

経腸栄養剤の副作用(有害事象)はどれか。(第107回)

①咳 嗽
②脱 毛
③下 痢
④血 尿

  1. 咳 嗽
    副作用ではないが、経腸栄養剤が気道へ流れて誤嚥すると咳嗽が生じる。注入時と注入後に上半身を起こしておく、チューブが正しい位置にあるか確認するなどで誤嚥を予防する。
  2. 脱 毛
    経腸栄養剤の使用と脱毛の間に関係はない。
  3. 下 痢
    経腸栄養剤は下痢を起こしやすい。
  4. 血 尿
    経腸栄養剤の使用と血尿の間に関係はない。

経腸栄養剤は浸透圧が高く消化管に水分を引き込んでしまうため、下痢を起こしやすい。注入速度は速くしすぎない、開始時はゆっくり注入するなど注意が必要である。

注射針を皮膚に対して45~90度の角度で刺入する注射法はどれか。(第101回)

①皮下注射
②皮内注射
③筋肉内注射
④静脈内注射

  1. 皮下注射
    皮下注射は皮膚に対して注射針を10~30度の角度で刺入する。
  2. 皮内注射
    皮内注射は注射針を皮膚をすくうように刺入する。
  3. 筋肉内注射
    筋肉内注射は皮膚に対して注射針を45~90度の角度で刺入する。
  4. 静脈内注射
    静脈内注射は皮膚に対して注射針を10~20度の角度で刺入しないと血管に到達しない。

注射時の刺入角度は正確に覚えておく。

薬物の有害な作用を予測するために収集する情報はどれか。(第110回)

①居住地
②家族構成
③運動障害の有無
④アレルギーの既往

  1. 居住地
    居住地は有害作用の予測との関連はない。
  2. 家族構成
    家族構成は有害作用の予測との関連はない。
  3. 運動障害の有無
    運動障害の有無は有害作用の予測との関連はない。薬物により影響を受けやすい臓器は肝臓や腎臓であり、肝機能障害や腎機能障害の有無のほうが有用な情報である。
  4. アレルギーの既往
    薬物へのアレルギー反応は、頻度の高い有害作用であり、アレルギーの既往の有無は有害作用の予測に有用な情報である。

薬物には、治療目的にあった主作用と、治療とは関係ない(不必要な)副作用がある。主作用・副作用問わず患者にとって好ましくない作用を有害作用という。

心原性ショックで直ちに現れる徴候はどれか。(第103回)

①血圧の上昇
②体温の上昇
③尿量の増加
④脈拍数の増加

  1. 血圧の上昇
    心原性ショックでは、心臓のポンプ機能が障害され心拍出量が低下するので、血圧は低下する。
  2. 体温の上昇
    心原性ショックでは、心拍出量の低下により末梢循環が悪くなるため体温の低下が生じやすい。
  3. 尿量の増加
    心原性ショックでは、心拍出量の低下により腎臓への血液循環が減少するため、尿量は減少する。
  4. 脈拍数の増加
    心拍出量の低下を代償するために脈拍数が増加する。

急性心筋梗塞、不整脈などにより心臓のポンプ機能が障害され、心拍出量が低下するのが心原性ショックである。

増加によってチアノーゼをきたすのはどれか。(第99回)

①動脈血酸素分圧
②酸化ヘモグロビン
③還元ヘモグロビン
④動脈血酸素飽和度

  1. 動脈血酸素分圧
    チアノーゼのうち、中心性チアノーゼの原因に低酸素血症があり、その場合には動脈血酸素分圧は低下する。増加ではない。
  2. 酸化ヘモグロビン
    チアノーゼは動脈血中の酸素と結合していない還元ヘモグロビンが5g/dL以上に増加した状態なので、酸素と結合しているヘモグロビン(酸化ヘモグロビン)は減少する。
  3. 還元ヘモグロビン
    チアノーゼとは動脈血中の酸素と結合していない還元ヘモグロビンが5g/dL以上に増加することをいう。皮膚や粘膜が暗紫色になる。
  4. 動脈血酸素飽和度
    酸化ヘモグロビンは酸素を結合したヘモグロビンで、動脈血における割合を表したものが動脈血酸素飽和度(SaO2)である。チアノーゼでは動脈血酸素飽和度は低下する。

チアノーゼには中心性(中枢性)チアノーゼと末梢性チアノーゼがある。

電気的除細動の適応となる不整脈はどれか。(第95回)

①期外収縮
②心室細動
③脚ブロック
④房室ブロック

  1. 期外収縮
    期外収縮とは整ったリズム(洞調律)の心拍と異なるタイミングで心拍が起こることをいう。期=整ったリズム、外=(から)外れたという意味である。期外収縮の種類は多岐にわたり、危険なものもあるが、期外収縮があるというだけで電気的除細動は適応とならない。
  2. 心室細動
    心室細動は心室の心筋細胞の同期性が失われることで、心室としての収縮と拡張が障害され、心臓からの血液の送り出しがなくなった状態である。最も重篤な不整脈であり、直ちに電気的除細動が必要である。
  3. 脚ブロック
    脚ブロックとは刺激伝導系の右脚/左脚よりも末梢で刺激伝導が途絶している不整脈である。左心系がメインのポンプなので左脚ブロックのほうが臨床的に重要なことが多いが、脚ブロックがあるというだけで電気的除細動は適応とならない。
  4. 房室ブロック
    房室ブロックは房室間の刺激途絶が原因で起こる。Ⅱ度房室ブロックのモビッツⅡ型やⅢ度房室ブロックではペースメーカー植え込み術が必要となることがある。房室ブロックがあるというだけで電気的除細動は適応とならない。

電気的除細動の適応は、波形で問われる場合と語句で問われる場合がある。

心停止の危険性が最も高い心電図はどれか。(第98回)

  1. 1つ目のQRST波の後にP波があるが、QRS群が脱落していることからⅡ度房室ブロックが疑われる。心停止の危険性が最も高いとはいえない。
  2. 規則性がない波形で心室細動が疑われる。心停止の危険が最も高い。
  3. 洞調律の心電図と考えられ、異常ではない。
  4. 正常と形が異なるP波が予定よりも早く生じる上室性期外収縮が疑われる。心停止の危険性が最も高いとまではいえない。

心室細動、心房細動、心室頻拍の波形は必須の知識である。

分娩時に分泌が亢進し、子宮筋を収縮させるホルモンはどれか。(第103回追試)

①エストロゲン
②オキシトシン
③バソプレシン
④プロゲステロン

  1. エストロゲン
    妊娠中のエストロゲンは胎盤の形成や発達、子宮筋肥大と子宮血流量増加などの作用をもつ。また胎盤娩出によって急激に分泌量が低下する。非妊娠期のエストロゲンは性周期に関わるほか、卵胞期の子宮内膜を増殖させる。また胎児期の一次性徴・思春期の二次性徴を発現させる。
  2. オキシトシン
    分娩時に胎児の下降によって子宮頸部が伸展する刺激で下垂体後葉からオキシトシンが分泌される。オキシトシンには子宮筋収縮作用と射乳作用(母体の乳首が児によって刺激されることによって乳管の平滑筋が収縮すること)がある。
  3. バソプレシン
    バソプレシン(抗利尿ホルモン)は下垂体後葉から分泌され、腎臓に作用して水の再吸収を促して尿量を減少させる。他には、生理的な濃度では発現しないが血管収縮作用がある。分娩時に分泌は亢進しない。
  4. プロゲステロン
    プロゲステロンは排卵後に形成される黄体から分泌される。妊娠中には胎盤形成、子宮筋収縮の抑制、乳腺の腺房の発達促進などの作用をもつ。胎盤娩出によって急激に分泌量が低下する。非妊娠期には性周期に関わるほか、妊娠しやすい子宮内膜をつくることなどに関与する。

妊娠や分娩に関わるホルモンについて整理しておこう。

頻回の嘔吐で生じやすいのはどれか。(第107回)

①血 尿
②低体温
③体重増加
④アルカローシス

  1. 血 尿
    頻回の嘔吐で血尿は生じない。嘔吐からの出血は食道裂傷によるマロリーワイス症候群などがある。
  2. 低体温
    頻回の嘔吐で低体温は生じない。
  3. 体重増加
    頻回の嘔吐で経口摂取したものを吸収できず、水分までも吐くことで脱水をきたすので体重減少を生じる。
  4. アルカローシス
    頻回の嘔吐よる胃酸の喪失で代謝性アルカローシスになる恐れがある。

頻回の嘔吐で胃液を失うと胃液に含まれる胃酸も喪失する。胃酸にはHClが存在するので酸性イオンであるH+(水素イオン)を失うため、代謝性アルカローシスになる恐れがある。

黄疸を最も確認しやすいのはどれか。(第100回)

①爪 床
②毛 髪
③耳たぶ
④眼球結膜

  1. 爪 床
    爪床も血流の影響を受けるため黄疸となるが、爪が表面を覆っており、本来ピンク色であるため最も確認しやすいとはいえない。
  2. 毛 髪
    どんなに黄疸が進行しても毛髪は黄染しない。
  3. 耳たぶ
    耳たぶも皮膚なので黄疸となるが、眼球結膜のほうが確認しやすい。
  4. 眼球結膜
    粘膜はピンク色の部分が多いが、眼球結膜は本来白っぽいので黄染が確認しやすい。また指でめくるだけで目視できる点も利点である。

総ビリルビン値の基準値は0.2~1.0mg/dLであるが、黄疸が確認できるようになるのは総ビリルビン値が2mg/dL以上であるとされる。基準値を超えて黄疸が視覚的に確認できるまでの間の状態を潜在性黄疸という。

鉄欠乏性貧血でみられる症状はどれか。(第97回)

①動 悸

②発 熱
③黄 疸
④感覚過敏

  1. 動 悸
    鉄欠乏性貧血では全身への酸素供給機能が低下するため、代償的に頻脈、動悸、息切れが生じるほか、スプーン状爪が見られる。
  2. 発 熱
    鉄欠乏性貧血では発熱は起こらない。
  3. 黄 疸
    鉄欠乏性貧血では黄疸は起こらない。
  4. 感覚過敏
    鉄欠乏性貧血では感覚過敏は起こらない。

鉄欠乏性貧血ではヘモグロビン合成が障害されて赤血球が不足する。1個の赤血球に含まれるヘモグロビン量も少なく、赤血球が小さい小球性低色素性貧血となる。

喀血が起こる出血部位で正しいのはどれか。(第106回)

①頭蓋内

②気 道
③食 道
④胆 道

  1. 頭蓋内
    頭蓋内の出血のうち、頭蓋底骨折によるものは耳出血や鼻出血の原因となるが、喀血の原因とはならない。
  2. 気 道
    喀血は呼吸器(気道、肺胞)からの出血である。
  3. 食 道
    食道など消化管からの出血は吐血となる。喀血とは区別する。
  4. 胆 道
    胆道の出血は腹腔内出血となる可能性が高い。

喀血は呼吸器(気道、肺胞)からの出血であり、咳嗽とともに排出される。

糖尿病の診断指標となるのはどれか。(第101回)

①尿酸値
②HbA1c
③赤血球沈降速度
④プロトロンビン時間

  1. 尿酸値
    糖尿病の診断指標に尿酸値は含まれない。尿酸値は痛風・慢性腎不全などの指標となる。
  2. HbA1c
    糖尿病の診断指標は血糖値とHbA1cである。空腹時血糖値126mg/dL以上・75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値200mg/dL以上・随時血糖値 200mg/dL以上のいずれかと、HbA1c 6.5%以上の場合に糖尿病と診断する。
  3. 赤血球沈降速度
    糖尿病の診断指標に赤血球沈降速度は含まれない。赤血球沈降速度が亢進するのは感染症・貧血・心筋梗塞などである。
  4. プロトロンビン時間
    糖尿病の診断指標にプロトロンビン時間は含まれない。プロトロンビン時間では血液凝固能をみる。

診断指標についての設問ではあるが、実際には糖尿病に関連のある検査項目が問われているだけである。

経口感染する肝炎はどれか。(第101回)

①A型肝炎
②B型肝炎
③C型肝炎
④D型肝炎

  1. A型肝炎
    A型肝炎とE型肝炎は経口感染である。
  2. B型肝炎
    B型肝炎・C型肝炎・D型肝炎は血液感染である。
  3. C型肝炎
    B型肝炎・C型肝炎・D型肝炎は血液感染である。
  4. D型肝炎
    B型肝炎・C型肝炎・D型肝炎は血液感染である。

A~E型までのウイルス性肝炎の特徴を押さえておくこと。A~C型を優先して覚える。

抑うつ状態でみられるのはどれか。(第95回)

①無気力
②せん妄
③徘 徊
④幻 覚

  1. 無気力
    抑うつ状態では集中力の低下、睡眠障害、食欲不振などのほか、無気力がみられる。
  2. せん妄
    せん妄とは軽度の意識混濁に、錯覚・幻覚・興奮がみられる状態である。抑うつ状態では考えにくい。
  3. 徘 徊
    徘徊とはうろうろと歩き回ることをいう。認知症でよくみられるが、抑うつ状態では考えにくい。
  4. 幻 覚
    幻覚は現実検討能力が弱まって起こる知覚の障害であり、幻視や幻聴などである。統合失調症でみられるが、抑うつ状態では考えにくい。

抑うつ状態(うつ状態)とは気分が落ち込む、ゆううつな気持ちであることをいう。

平成30年(2018年)の感染症発生動向調査による年間の性感染症〈STD〉報告数で最も多いのはどれか。(第106回改変)

①性器クラミジア感染症
②尖圭コンジローマ
③性器へルペス
④淋菌感染症

  1. 性器クラミジア感染症
    平成30年(2018年)で最も多いのは性器クラミジア感染症の25,467件であった。
  2. 尖圭コンジローマ
    平成30年(2018年)の尖圭コンジローマは5,609件であった。
  3. 性器へルペス
    平成30年(2018年)の性器ヘルペス感染症は9,129件であった。
  4. 淋菌感染症
    平成30年(2018年)の淋菌感染症は8,125件であった。

選択肢の4つは定点報告による性感染症報告数を調べている性感染症である。いずれも前年に比べて数に大きな変動はなかった。

胃がんのVirchow〈ウィルヒョウ〉転移が生じる部位はどれか。(第109回)

①腋 窩
②鼠径部
③右季肋部
④左鎖骨上窩

  1. 腋 窩
    腋窩ではない。腋窩リンパ節にリンパ行性転移しやすいのは乳癌である。
  2. 鼠径部
    鼠径部ではない。鼠径部リンパ節にリンパ行性転移しやすいのは子宮体癌や大腸癌である。
  3. 右季肋部
    右季肋部ではない。右季肋部痛は、肝臓や胆嚢などへの転移や障害が疑われる。
  4. 左鎖骨上窩
    左鎖骨上窩への転移がウィルヒョウ転移である。

胃癌などの消化器癌が、左鎖骨上窩の静脈角あたりのリンパ節に転移することを、ウィルヒョウ転移という。他に代表的な転移に、ダグラス窩へのシュニッツラー転移、卵巣へのクルッケンベルグ転移などがある。

ニトログリセリンの作用はどれか。(第98回)

①昇 圧
②造 血
③血管拡張
④免疫抑制

  1. 昇 圧
    ニトログリセリンは血管拡張作用を持つため、血圧が低下しやすい。昇圧ではない。
  2. 造 血
    ニトログリセリンに造血作用はない。
  3. 血管拡張
    ニトログリセリンは血管を拡張させる。静脈の拡張では心臓に戻ってくる血液を減らすことで前負荷を軽減し、動脈の拡張では全身における血管抵抗を減らす・冠状動脈を拡張させるといった作用を発揮する。
  4. 免疫抑制
    ニトログリセリンに免疫抑制作用はない。

ニトログリセリンの作用機序は、血管平滑筋内で一酸化窒素を放出して平滑筋を弛緩させ、血管を拡張させる。

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