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国家試験対策問題
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第89回 国家試験対策過去問題

国家試験

インドメタシン内服薬の禁忌はどれか。(第107回)

①痛 風
②膀胱炎
③消化性潰瘍
④関節リウマチ

  1. 痛 風
    痛風発作にインドメタシンやジクロフェナクナトリウムなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用する。禁忌ではない。
  2. 膀胱炎
    インドメタシン(インテバン)は膀胱炎や関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、痛風発作などの消炎・鎮痛・解熱に用いられる。
  3. 消化性潰瘍
    消化性潰瘍のある患者には禁忌である。したがって空腹時は服用を避けたほうがよい。
  4. 関節リウマチ
    関節リウマチにインドメタシンやジクロフェナクナトリウムなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用する。禁忌ではない。

インドメタシンでは消化性潰瘍、サリチル酸系化合物(アスピリンなど)に過敏症、アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛薬などによる喘息発作の誘発)をはじめ、重篤な血液異常・肝障害・腎障害・心機能不全・高血圧症・膵炎の患者、妊婦または妊娠している可能性のある女性には禁忌となっている。

狭心症発作時に舌下投与するのはどれか。(第108回)

①ヘパリン
②ジゴキシン
③アドレナリン
④ニトログリセリン

  1. ヘパリン
    ヘパリンは抗凝固薬で、血栓塞栓症の治療および予防、播種性血管内凝固症候群の治療などに使用する。静脈内注射または筋肉内注射で投与する。
  2. ジゴキシン
    ジゴキシンは強心薬であり、心不全の治療などに使われる。舌下で与薬ができない。
  3. アドレナリン
    アドレナリンはショックや心停止などの治療に使う昇圧薬で、注射液として与薬する。狭心症によるショックで使われる可能性はあるが、狭心症発作に対する治療薬ではなく、舌下で与薬もできない。
  4. ニトログリセリン
    代表的な狭心症治療薬にはニトログリセリンなどの硝酸薬、β遮断薬、カルシウム拮抗薬がある。このうち舌下で与薬できるのはニトログリセリンである。

舌下錠は、舌下に挿入して口腔粘膜から吸収させる剤形である。

Open-ended question<開かれた質問>はどれか。(第99回)

①「夕べは眠れましたか」
②「薬はもう飲みましたか」
③「傷は痛みませんでしたか」
④「退院後は何をしたいですか」

  1. 「夕べは眠れましたか」
    回答範囲が限られた、はい/いいえで答えられる質問なのでClosed-ended question(閉じた質問)である。
  2. 「薬はもう飲みましたか」
    回答範囲が限られた、はい/いいえで答えられる質問なのでClosed-ended question(閉じた質問)である。
  3. 「傷は痛みませんでしたか」
    回答範囲が限られた、はい/いいえで答えられる質問なのでClosed-ended question(閉じた質問)である。
  4. 「退院後は何をしたいですか」
    自由度が高く制約の少ない答えができる質問なのでOpen-ended question(開かれた質問)である。

Open-ended question(開かれた質問)とClosed-ended question(閉じた質問)を区別できるようにしておく。

患者の主観的情報はどれか。(第110回)

①苦悶様の顔貌
②息苦しさの訴え
③飲水量
④脈拍数

  1. 苦悶様の顔貌
    他者が感知・確認した患者の表情としての「苦悶様の顔貌」は客観的情報である。
  2. 息苦しさの訴え
    「息苦しさの訴え」は患者本人が言葉で表現したもので、主観的情報である。
  3. 飲水量
    他者が感知・確認した事実である「飲水量」は客観的情報である。
  4. 脈拍数
    他者が観察によって得た事実である「脈拍数」は客観的情報である。

看護過程では、必要な情報を主観的情報(Sデータ)と客観的情報(Oデータ)に分ける。

呼吸のパターンでチェーン・ストークス呼吸はどれか。(第96回)

  1. 異常に深い大きな呼吸が繰り返されるパターンであり、クスマウル呼吸である。糖尿病性昏睡や尿毒性の昏睡でみられる。
  2. 多呼吸または頻呼吸の波形と考えられる。
  3. 深さと速さが一定しない呼吸と無呼吸を不規則に繰り返す呼吸パターンであり、ビオー呼吸である。延髄の疾患や髄膜炎でみられる。
  4. 無呼吸状態から浅い呼吸が始まり、徐々に深さを増し、その後は次第に深さが減少して無呼吸状態に戻るパターンであり、チェーン・ストークス呼吸である。終末期や中毒などでみられる。

呼吸パターンについては、波形で問われても文章で問われても正答できるようにしておきたい。

ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉で「刺激しても覚醒せず痛み刺激に対して払いのけるような動作をする」と定義されるのはどれか。(第106回)

①Ⅰ-3
②Ⅱ-20
③Ⅲ-100
④Ⅲ-300

  1. Ⅰ-3
    1桁であるⅠは覚醒している状態で、刺激を加えなくても意識がはっきりしている。Ⅰ-3は、「名前と生年月日が言えない」状態である。
  2. Ⅱ-20
    2桁であるⅡは痛み刺激で覚醒するが刺激がなくなると眠る状態である。Ⅱ-20は、「大きな声で呼びかけたり揺さぶりを加えて開眼する」状態である。
  3. Ⅲ-100
    3桁であるIIIは痛み刺激でも覚醒しない状態で、痛み刺激を加えて開眼しないまま体を動かすかどうかを確認する。「刺激しても覚醒せず痛み刺激で払いのけるような動作をする」状態はⅢ-100となる。
  4. Ⅲ-300
    Ⅲ-300は、「痛み刺激でまったく動かない」状態である。

ジャパン・コーマ・スケール(JCS)は意識レベルの評価の際に用いられる。

自力での摂取が困難な臥床患者の食事介助で適切なのはどれか。(第106回)

①水分摂取の介助を控える。
②仰臥位の姿勢を保持するよう介助する。
③食事内容が見える位置に食器を配置する。
④患者の下顎が上がるよう上方からスプーンで介助する。

  1. 水分摂取の介助を控える。
    どういう状態で自力摂取が困難なのかの情報はないが、誤嚥防止のために水分摂取を控えるは誤りである。水分も自力摂取ができない可能性が高いので、水分が不足していると考えられる。適切な方法で水分摂取の介助をしなくてはならない。
  2. 仰臥位の姿勢を保持するよう介助する。
    臥床患者ということは臥床している時間が長いという意味だと思われる。起床が困難だという情報はないので、安全を確保して可能な限り上半身を起こして食事ができるよう援助する。
  3. 食事内容が見える位置に食器を配置する。
    食事の内容が見えるようセッティングすることは視覚的に食欲に影響する。また自力で摂取できないのでどれを食べたい、どう食べたいなどの希望を患者が伝えるために必要である。
  4. 患者の下顎が上がるよう上方からスプーンで介助する。
    下顎が上がる、つまり頸部が後屈すると誤嚥しやすくなるので上方からスプーンを差し入れることはしない。誤嚥しにくいのは頸部がやや前屈している姿勢である。

食事介助の適切な方法を押さえておこう。

チーム医療で正しいのはどれか。(第105回)

①国家資格を持つ者で構成される。
②リーダーとなる職種を固定する。
③他施設との間で行うことはできない。
④メンバー間で情報を共有して意思決定をする。

  1. 国家資格を持つ者で構成される。
    定義によっては患者と家族をメンバーに含むこともある。また医療ソーシャルワーカーや診療情報管理士などもメンバーに含まれることがあり、国家資格を持つ者で構成されるということはない。
  2. リーダーとなる職種を固定する。
    患者の状況に合わせて最適な医療専門職がリーダーシップをとることがチーム医療の利点の1つである。リーダーとなる職種は固定されない。
  3. 他施設との間で行うことはできない。
    必要であれば診療を受けている医療機関外の医療専門職の参加もありうる。また、退院調整など治療やケアに複数の医療機関や施設が関係している場合には他施設も参加する。
  4. メンバー間で情報を共有して意思決定をする。
    情報共有とカンファレンスなどの意見交換と意思決定が不可欠である。

チーム医療とは患者の治療に複数の医療専門職が連携してあたることである。

我が国の令和元年の65歳以上の者のいる世帯のうち単独世帯(ひとり暮らし)の占める割合はどれか。(第99回改変)

①9%
②19%
③29%
④39%

  1. 9%ではない。
  2. 19%ではない。
  3. 29%が最も近い。なお、最も多くを占めるのは夫婦のみの世帯32.3%で、単独世帯はこれに次いで多い。
  4. 39%ではない。

65歳以上の人が1人でもいる世帯が65歳以上の者のいる世帯であり、全世帯のうち約半数が該当するため、特徴と数値を覚えておく。65歳以上の者のいる世帯のうち単独世帯(ひとり暮らし)の占める割合は28.8%であった。

健康な成人の1回換気量はどれか。(第109回)

①約150mL
②約350mL
③約500mL
④約1,000mL 

  1. 約150mL
    1回換気量約500mLのうち、死腔に入るのが約150mLである。
  2. 約350mL
    選択肢[1]の解説のとおり、死腔に入る分があるので、1回の肺胞換気量は約350mLとなる。
  3. 約500mL
    1回換気量は約500mLである。
  4. 約1,000mL
    残気量は約1,000mLである。

成人の1回換気量は、約500mLである。

日本における令和元年の人口ピラミッドはどれか。(第100回改変)

  1. 少子化が進行しているため、年齢の低い層が多い富士山型の人口ピラミッドにはならない。
  2. 10~20歳代の人口が最も多い人口ピラミッドにはならない。
  3. 1945年の第二次世界大戦終焉の前後の人口減少、1947~1949年の第1次ベビーブーム、1971~1974年の第2次ベビーブームが特徴的で、2つのふくらみがあるヘチマのような形の人口ピラミッド(つぼ型という表現をされることもある)が現在のものである。
  4. 少子高齢化ときくと70~80歳代の人口が多い選択肢[4]のような形を想像するが、人口ピラミッドは1971~1974年の第2次ベビーブームがあるため、40歳代の人口が多く、誤りである。

人口ピラミッドは下から年齢の低い層を重ねていく。

運動習慣が身体機能に与える影響で正しいのはどれか。(第100回)

①体脂肪率の増加
②最大換気量の減少
③基礎代謝量の増加
④1回心拍出量の減少

  1. 爪 床
    爪床も血流の影響を受けるため黄疸となるが、爪が表面を覆っており、本来ピンク色であるため最も確認しやすいとはいえない。
  2. 毛 髪
    どんなに黄疸が進行しても毛髪は黄染しない。
  3. 耳たぶ
    耳たぶも皮膚なので黄疸となるが、眼球結膜のほうが確認しやすい。
  4. 眼球結膜
    粘膜はピンク色の部分が多いが、眼球結膜は本来白っぽいので黄染が確認しやすい。また指でめくるだけで目視できる点も利点である。

総ビリルビン値の基準値は0.2~1.0mg/dLであるが、黄疸が確認できるようになるのは総ビリルビン値が2mg/dL以上であるとされる。基準値を超えて黄疸が視覚的に確認できるまでの間の状態を潜在性黄疸という。

シックハウス症候群に関係する物質はどれか。(第107回)

①アスベスト

②ダイオキシン類
③放射性セシウム
④ホルムアルデヒド

  1. アスベスト
    アスベスト(石綿)は大気汚染物質の特定粉じんであり、室内の汚染であるシックハウス症候群に関係する物質ではない。
  2. ダイオキシン類
    ダイオキシン類は動物実験で発がん性・甲状腺機能の低下・生殖器官の重量や精子形成の障害・免疫機能の低下などが指摘されている。ダイオキシン類対策特別措置法に基づく規制があり、個人が生涯にわたって継続的に摂取したとしても健康に影響を及ぼす恐れがないダイオキシン類の摂取量(1日当たり)、大気・水質・底質(河川、湖沼、海洋といった水環境の底質を形成する表層土などのこと)・土壌における環境基準を定めている。
  3. 放射性セシウム
    放射性セシウムは原子力発電所の事故などで環境中に放出される。シックハウス症候群とは関係がない。
  4. ホルムアルデヒド
    ホルムアルデヒドが該当する。

建材や調度品などから発生する化学物質、カビ・ダニなどによる室内空気汚染などによる健康への影響をシックハウス症候群という。厚生労働省はシックハウス問題について平成12年(2000年)に「室内濃度指針」と採取測定法の策定などを定めた。対象となる物質はホルムアルデヒド・アセトアルデヒド・トルエン・キシレン・パラジクロロベンゼンなどである。

労働安全衛生法に規定されているのはどれか。(第108回)

①失業手当の給付
②労働者に対する健康診断の実施
③労働者に対する労働条件の明示
④雇用の分野における男女の均等な機会と待遇の確保

  1. 失業手当の給付
    雇用保険法第10条に「失業等給付は、求職者給付、就職促進給付、教育訓練給付及び雇用継続給付とする」と規定されている。
  2. 労働者に対する健康診断の実施
    労働安全衛生法第10条第3項に「健康診断の実施その他健康の保持増進のための措置に関すること」が規定されている。
  3. 労働者に対する労働条件の明示
    労働基準法第15条に「使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない」と規定されている。
  4. 雇用の分野における男女の均等な機会と待遇の確保
    「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」の第2章に、雇用の分野における男女の均等な機会と待遇の確保が規定されている。

それぞれの規定がなされている法律を整理しておこう。

国民健康保険に加入している30歳本人の自己負担割合はどれか。(第99回)

①な し
②1 割
③2 割
④3 割

  1. な し
    自己負担は0ではない。
  2. 1 割
    自己負担は1割ではない。
  3. 2 割
    自己負担は2割ではない。
  4. 3 割
    30歳の被保険者本人なので70歳以上ではないため、3割である。

国民健康保険、被用者保険ともに自己負担は3割で、未就学児は2割、70歳以上の者は2割(ただし現役並み所得者は3割)である。

我が国の平成29年(2017年)の1人当たり医療費が最も高い年齢階級はどれか。(第97回改変)

①14歳以下
②15~44歳
③45~64歳
④65歳以上

  1. 14歳以下
    14歳以下の1人当たり医療費は16万2,900円であった。
  2. 15~44歳
    15~44歳の1人当たり医療費は12万2,700円であった。選択肢中で最も少ない。
  3. 45~64歳
    45~64歳の1人当たり医療費は28万2,100円であった。
  4. 65歳以上
    65歳以上の1人当たり医療費は73万8,300円であった。選択肢中で最も多い。

1人当たり医療費は解説の通りであるが、人口を乗じてそれぞれの年齢階級の医療費総額をみると、多い順に65歳以上―45~64歳―15~44歳―14歳以下となるので注意する。

患者の自己決定に最も関与するのはどれか。(第96回)

①父権主義
②医師の裁量権
③コンプライアンス
④インフォームド・コンセント

  1. 父権主義
    父権主義(パターナリズム)は聖職者や父親といった権威者に従うことをいう。医療現場の場合、患者が治療の意思や方針の決定を医師に任せることを指し、自己決定からは遠い。
  2. 医師の裁量権
    裁量権とはその人が自分の考えによって判断し、実行することであるので、医師の裁量権が強いと患者は自己決定ができなくなる。
  3. コンプライアンス
    コンプライアンスは医療現場では遵守などと訳され、疾病予防や治療に関する指示を守ることをいう。コンプライアンスには自己決定よりも医療者の指示に従うという要素が大きい。
  4. インフォームド・コンセント
    インフォームド・コンセントは十分な説明のうえでの同意などと訳され、患者の自己決定にとって重要である。

インフォームド・コンセントは頻出の用語である。

倫理原則の「善行」はどれか。(第102回)

①患者に身体的損傷を与えない。
②患者に利益をもたらす医療を提供する。
③すべての人々に平等に医療を提供する。
④患者が自己決定し選択した内容を尊重する。

  1. 患者に身体的損傷を与えない。
    患者に身体的損傷を与えない、人権や自由の侵害などあらゆる害となることを行わない、やむを得ず行う場合は最小限とすることは倫理原則の「無危害」である。
  2. 患者に利益をもたらす医療を提供する。
    患者にとって利益をもたらす医療やケアを提供することは倫理原則の「善行」である。
  3. すべての人々に平等に医療を提供する。
    すべての人々に平等に医療資源を提供することは倫理原則の「公正・正義」である。
  4. 患者が自己決定し選択した内容を尊重する。
    患者が自己決定し選択した内容を尊重すること、患者にとって最善の選択ができるよう支援することは倫理原則の「自律尊重」である。

倫理原則は「自立尊重、無危害、善行、公正・正義、誠実・忠誠」の5つからなる。それぞれの意味を押さえておこう。

我が国の平成30年における看護職員の就業者数はどれか。(第99回改変)

①約50万人
②約100万人
③約150万人
④約200万人

  1. 約50万人
    約50万人ではない。
  2. 約100万人
    約100万人ではない。
  3. 約150万人
    約150万人である。
  4. 約200万人
    約200万人ではない。

平成30年の衛生行政報告例によると、看護師が121万8,606人、准看護師が30万4,479人で計152万3,085人であった。

社会的欲求はどれか。(第101回)

①帰属の欲求
②安全の欲求
③睡眠の欲求
④食の欲求

  1. 帰属の欲求
    帰属・所属の欲求は上から3番目の階層で社会的欲求である。
  2. 安全の欲求
    安全の欲求は下から2番目の階層で基本的欲求である。
  3. 睡眠の欲求
    睡眠の欲求は生命維持に必要な生理的欲求であり、最も下の階層で基本的欲求である。
  4. 食の欲求
    食の欲求は生命維持に必要な生理的欲求であり、最も下の階層で基本的欲求である。

社会的欲求は人間が社会生活を営むために欠くことのできないものを得ようとする、後天的に得た欲求である。マズローの欲求階層論のうち、上3つの階層を社会的欲求、下2つの階層を基本的欲求としている。

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