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第34回

細胞内におけるエネルギー産生や呼吸に関与する細胞内小器官はどれか。(第102回)

①ミトコンドリア
②リボソーム
③ゴルジ体
④小胞体
⑤核

  1. ミトコンドリアは、細胞内の生命活動のエネルギー源となるATP(アデノシン三リン酸)を産生する。
  2. リボソームは、蛋白質を合成する場所である。
  3. ゴルジ体は、蛋白質を濃縮・加工したり、加工物を細胞表面に送り出したりする。
  4. 小胞体は、蛋白質の合成に関与し輸送を行う。
  5. 核には、遺伝情報を蓄えるDNA(デオキシリボ核酸)があり、細胞分裂の際にはヒストンと凝集して染色体となる。

細胞の内部は核と細胞質からなり、細胞質にはさまざまな種類の細胞小器官がある。また、線維状の構造物細胞骨格もある。細胞内小器官には、ミトコンドリア、ゴルジ装置(ゴルジ体)、中心小体、小胞体、リボソーム、リソソームなどがある。

病室環境に適した照度はどれか。(第106回)

①100~200ルクス
②300~400ルクス
③500~600ルクス
④700~800ルクス

  1. 100~200ルクスが基準とされている。
  2. 300~400ルクスではない。
  3. 500~600ルクスではない。
  4. 700~800ルクスではない。

病室環境に適した明るさ(照度)は、JIS(日本産業規格)によって標準化されており、100~200ルクス(lx)がめやすとされている。

Aさん(56歳、男性)は、進行結腸癌の術後に両側の多発肺転移が進行し、終末期で在宅療養中であったが呼吸困難が増悪したため入院した。経皮的動脈血酸素飽和度<SpO2>は95%であるが、安静時でも呼吸困難を訴え、浅い頻呼吸となっている。発熱はなく、咳嗽はあるが肺炎の併発はない。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。(第103回)

①仰臥位を保つ。
②酸素投与は行わない。
③モルヒネ塩酸塩の投与を検討する。
④安静を保つため訪室は最低限とする。

  1. 仰臥位を保つ。呼吸困難が増悪しているということから仰臥位よりは起座位のほうが呼吸がしやすくなる。起座位をとるのが困難であれば、ファウラー位などの上体を起こした姿勢をとることで呼吸がしやすくなる。
  2. 経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)は95%であるが、呼吸困難が増悪した状態であれば酸素投与は必要である。
  3. モルヒネ塩酸塩の呼吸抑制効果により、呼吸数を減らし呼吸困難を緩和することができるため、投与の検討は適切である。
  4. 呼吸困難が増悪しているため、頻回の観察が必要な状態である。

Aさんは浅い頻呼吸となっているため、呼吸回数を減らすことで呼吸困難感を軽減することを検討する。

循環障害とそれに関わる疾患との組合せで正しいのはどれか。(第96回)

①塞栓症 ― 潜水病(減圧症)
②充 血 ― 静脈炎
③虚 血 ― 紫斑病
④うっ血 ― 動脈硬化症

急性大動脈解離について正しいのはどれか。(第107回)

①大動脈壁の外膜が解離する。
②診断には造影剤を用いないCT検査を行う。
③Stanford<スタンフォード>分類B型では緊急手術を要する。
④若年者ではMarfan<マルファン>症候群の患者にみられることが多い。

  1. 大動脈解離は大動脈の内膜に亀裂が生じ、中膜が2層に剝離して偽腔が生じる。解離は中膜に生じる。
  2. 診断には造影剤を用いるCT検査を行う。造影剤を使用することで、偽腔の位置や大きさなどが明らかになる。
  3. 上行大動脈に解離がないものをスタンフォードB型といい、上行大動脈に解離があるA型に比べて予後がよい。A型は緊急手術を要する。B型は内科的治療の適応となる。
  4. 大動脈解離の原因疾患として、高血圧やマルファン症候群、ベーチェット病などがある。

急性大動脈解離は、突然胸背部に激痛が生じ、すぐに治療が行われないと致命的である。

Aさんは会議中に時々動悸を感じることがあるため受診した。安静時心電図に異常は認められなかった。次に行う検査はどれか。(第101回)

①運動負荷心電図
②動脈血ガス分析
③心臓カテーテル検査
④Holter<ホルター>心電図

タンパク合成が行われる細胞内小器官はどれか。(第104回)

①核
②リボソーム
③リソソーム
④ミトコンドリア
⑤Golgi<ゴルジ>装置

  1. 核には、DNA(デオキシリボ核酸)がある。DNAは遺伝情報を貯える分子である。
  2. リボソームは、核から遺伝情報を運んできたRNAをもとに、蛋白質を合成する場所である。
  3. リソソームは、不要になった細胞の構成成分や、細胞内に取り込んだ物質を分解する。
  4. ミトコンドリアは、細胞内の活動のエネルギー源となるATP(アデノシン三リン酸)を効率的に産生する。
  5. ゴルジ装置は、粗面小胞体でつくられた蛋白質に糖などをつけ加えて、細胞表面に運べるようにする。

細胞膜で包まれた細胞は核と細胞質から構成されている。細胞質には細胞内小器官と細胞骨格がある。細胞小器官には、小胞体、リボソーム、ゴルジ装置、中心小体、ミトコンドリア、リソソームなどがある。

各関節の基本肢位を表すのはどれか。(第98回)

①0°
②45°
③60°
④90°

クリニカルパスのバリアンスはどれか。(第100回)

①医師による治療計画の変更
②予測できなかった現象
③患者からの苦情
④ケア計画の不備

呼吸困難を訴える患者で呼吸音に左右差を認める場合、可能性が高いのはどれか。(第98回)

①肺気腫
②自然気胸
③間質性肺炎
④気管支喘息

胸腔穿刺について正しいのはどれか。(第101回)

①腹臥位で行う。
②全身麻酔下で行う。
③穿刺後の24時間は床上安静とする。
④穿刺中は深呼吸をしないように指示する。

水封式持続吸引法による胸腔ドレナージについて正しいのはどれか。(第102回)

①ドレーンの回路は開放式である。
②水封式の水面は呼吸に伴って上下に動く。
③吸引圧は-50~-100cmH2Oに調節する。
④ドレーンバッグは挿入部よりも高く設置する。

  1. 胸腔内は陰圧であるため、開放式ドレーンであると胸腔内に外気が流入してしまう恐れがあるため、胸腔ドレーンの回路は閉鎖式である。
  2. 呼吸をすることによって胸腔内圧が変化するため、水封のための水面も圧に従って上下に変化する。
  3. 吸引圧は一般的には-10cmH2O程度である。術後などで-15cmH2O程度に調節することもあるが、設問の-50~-100cmH2Oは一般的ではない。
  4. 有効に排液がなされるためにも、また排液が逆流して起こる逆行性感染を防ぐためにも挿入部よりも高い場所には設置しない。

胸腔ドレナージとは、胸腔内にドレーンを挿入し低圧で持続的に吸引圧をかけることで、肺の再膨張を図ったり、胸腔内に貯留した空気や滲出液、血液、膿などを体外に排出させる。そのため胸腔ドレナージ中は常に陰圧がかかっているかどうか、チューブの屈曲や閉塞がないか、水封の水面に呼吸性変動があるかを確認する必要がある。

Aさん(39歳、男性、会社員)は、最近口渇が強く、飲水量が増えた。毎日5L以上の水のような薄い排尿があり、夜間に何回も排尿に起きるようになったため病院を受診しホルモン分泌異常を指摘された。
原因と考えられるホルモンが分泌される部位はどれか。(第104回)

①視床下部

②下垂体後葉
③甲状腺
④副腎皮質

  1. 抗利尿ホルモンであるバソプレシンは視床下部でつくられるが分泌されるのは下垂体後葉である。
  2. 抗利尿ホルモンであるバソプレシンは視床下部でつくられ、下垂体後葉に貯蔵され、血液中に放出される。
  3. 甲状腺は抗利尿ホルモンを分泌しない。
  4. 副腎皮質は抗利尿ホルモンを分泌しない。

尿崩症は、抗利尿ホルモンが欠乏することで薄い尿が多量につくられる疾患である。主な症状は、強いのどの渇きと多尿である。尿崩症には腎性尿崩症と中枢性尿崩症があるが、中枢性尿崩症では何らかの原因により、抗利尿ホルモンの産生量が減少することで生じる。抗利尿ホルモンは視床下部でつくられ、下垂体後葉に貯蔵され、血液中に放出される。

ホルモン負荷試験について正しいのはどれか。(第106回)

①ホルモン分泌異常を生じている部位の推定に用いる。
②分泌異常が疑われるホルモンを投与する。
③前日の夕食から禁食にする。
④入院が必要である。

  1. ホルモン負荷試験は、ホルモン分泌異常を生じている部位の推定に用いられる検査である。
  2. 分泌異常が疑われるホルモンを投与するのではなく、分泌異常が疑われるホルモンの分泌の刺激物質・抑制物質を投与してその反応をみる検査である。
  3. 前日の夕食から禁食にする必要はない。通常、朝食を摂らないで検査を行う。
  4. 入院して検査を行う施設もあるが、必ずしも入院する必要はない。

ホルモン負荷試験は、ホルモン分泌異常を把握するために行われる検査である。分泌異常が疑われるホルモンを投与するのではなく、分泌異常が疑われるホルモンの刺激物質・抑制物質を投与してその反応をみる検査である。

心拍出量が増加しているにもかかわらず心不全に至るのはどれか。(第99回)

①高血圧
②心筋梗塞
③拡張型心筋症
④甲状腺機能亢進症

甲状腺癌のために甲状腺全摘術と頸部リンパ節郭清術とを受けた患者の術後管理で正しいのはどれか。(第102回)

①甲状腺クリーゼの観察をする。
②嗄声のある間は経口摂取を禁止する。
③ドレーンからの乳び漏の有無を観察する。
④テタニーが生じた場合は副甲状腺ホルモンを補充する。

  1. 「甲状腺クリーゼの診断基準(第2版)」によると、甲状腺クリーゼとは、甲状腺機能亢進症の患者で、未治療、もしくは甲状腺ホルモンのコントロールが不良な患者に、何らかの強いストレスが加わった際に発症する、生命の危機に直面した病態を指す。最近は術前治療により機能を正常化させて手術するためまれである。
  2. 術後、発声の状態や嗄声に注意する必要はあるが、経口摂取を禁止する必要はない。
  3. リンパ節郭清を行った場合にリンパ管を損傷していると、術後の食事が開始された後、小腸で吸収された脂肪が溶け込んだリンパ液がドレーンから排液されることがある。これを乳び漏と呼ぶ。リンパ管を損傷していることが考えられるので、観察は重要である。
  4. テタニーは低カルシウム血症が原因で起こるため、カルシウム製剤を投与する。

甲状腺全摘後の術後合併症には、術後出血、呼吸困難、テタニー、嗄声・嚥下障害などがある。

甲状腺右葉切除術後1日目の患者への説明で適切なのはどれか。(第97回)

①「手指は数日しびれます」
②「今日は声を出さないでください」
③「ネックカラーで首を固定して歩きます」
④「むせないようにゆっくり食べてください」

二次性高血圧症の原因となるホルモンはどれか。(第109回)

①アルドステロン
②ソマトスタチン
③グルカゴン
④メラトニン

  1. アルドステロンは副腎皮質から分泌される。腎尿細管に作用してナトリウムと水の再吸収を調節することで血圧を左右することができる。過剰に分泌されると血圧が上昇する。
  2. ソマトスタチンは視床下部、膵臓、消化管などから分泌される。胃液分泌の抑制など機能は多彩だが、血圧に関与する証拠は報告されていない。
  3. グルカゴンは膵臓から分泌される。主な作用は血糖値の上昇である。
  4. メラトニンは松果体ホルモンであり、主な作用は睡眠の誘発で、光刺激により分泌が抑制される。

二次性高血圧症について準備不足だった受験生でも、「血圧に関与するホルモンはどれか?」という問題であることに気がつけば正答が可能である。

小児医療に関する課題とその対応の組合せで正しいのはどれか。(第104回)

①低出生体重児の増加 ― 人工乳による哺育の推進
②育児不安が強い親の増加 ― 子どもの自立支援
③障害児の在宅医療のニーズの増加 ― レスパイトケアの充実
④小児救急医療を受診する子どもの増加 ― ドクターカーの充実
⑤成人になった小児慢性疾患患者の増加 ― 親の意思決定の支援

  1. 栄養・感染防御の効果があるため、低出生体重児には母乳哺育が推進されている。
  2. 育児不安が強い親は増加しているが、子どもの自立支援は育児不安が強い親への対応ではない。
  3. 周産期医療の進歩などにより、障害児の在宅医療のニーズは増加している。介護者が休めるようにレスパイトケア(介護サービスなどを利用して療養者から一時的に離れる時間を確保できるようにすること)の充実が不可欠である。
  4. 育児不安が強い親の増加などにより、小児救急医療を受診する子どもは増えているが、ドクターカーの充実は対応策ではない。
  5. 医療の進歩により小児慢性疾患患児が成人に達するようになってきたため、親ではなく本人の意思決定支援が必要である。

小児医療の最新の課題について、ニュースなども意識して知っておこう。

乳幼児健康診査を規定しているのはどれか。(第108回)

①母子保健法
②児童福祉法
③次世代育成支援対策推進法
④児童虐待の防止等に関する法律

  1. 乳幼児健康診査は、「母子保健法」第12条に基づき、1歳6か月~満2歳の乳児、満3歳~満4歳の幼児に対して行わなければならないものである。
  2. 「児童福祉法」は、児童の福祉を保障するための法律である。
  3. 「次世代育成支援対策推進法」は、次世代育成支援対策に関する基本理念を定め、次世代育成支援対策を迅速かつ重点的に推進する法律である。次世代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、かつ、育成される社会の形成を目的としている。
  4. 「児童虐待の防止等に関する法律」(児童虐待防止法)は、児童虐待の防止等に関する施策を促進し、児童の権利の擁護を目的とする法律である。児童虐待は、身体的虐待、性的虐待、ネグレクト(育児放棄)、心理的虐待の4つで定義されている。

わが国の乳幼児健康診査の役割は、乳幼児の成長・発達と健康状況の把握である。乳幼児健診について理解しておこう。

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