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第36回

骨で正しいのはどれか。(第96回)

①骨芽細胞は骨の吸収を行う。
②カルシトニンは骨破壊を促す。
③長管骨の成長は骨膜で行われる。
④血清カルシウム値の調節に関わる。

成人で、骨髄が脂肪組織になっているのはどれか。(第108回)

①寛 骨
②胸 骨
③大腿骨の骨幹
④椎骨の椎体
⑤肋 骨

  1. 寛 骨
    寛骨には赤色骨髄がある。
  2. 胸 骨
    扁平骨である胸骨には赤色骨髄がある。
  3. 大腿骨の骨幹
    大腿骨の骨幹など四肢長管骨の骨幹髄腔は脂肪細胞が増加して黄色骨髄となっている。
  4. 椎骨の椎体
    椎骨の椎体内部海綿質には赤色骨髄がある。
  5. 肋 骨
    肋骨は扁平骨で赤色骨髄がある。

骨髄には造血機能を有する赤色骨髄と、造血機能が失われ脂肪が主な成分である黄色骨髄がある。成人において赤色骨髄を有するのは、扁平骨である胸骨や肋骨、寛骨などと椎骨椎体である。

医療法施行規則で規定されているのはどれか。(第102回)

①病室の室温
②病室の照度
③ベッドの高さ
④1床あたりの床面積

  1. 病室の室温
    病室の室温は医療法施行規則では規定されていない。一般的に快適とされる温度は夏は25~27℃、冬は20~22℃とされている。
  2. 病室の照度
    病室の明るさ(照度)はJIS(日本産業規格) Z9110で標準化されており、100~200ルクス(lx)がめやすとされている。
  3. ベッドの高さ
    ベッドの高さは医療法施行規則では規定されていない。患者の足底がつく高さ、医療従事者が腰を曲げない(ケアしやすい)高さが基準となる。
  4. 1床あたりの床面積
    医療法施行規則で、1床あたりの床面積は6.4m2以上と定められている。

快適な療養環境には基準がある。どの規則で規定されているのかを想像しながら解答しよう。

嚥下障害のある患者の食事の工夫で適切なのはどれか。(第96回)

①固い食材は細かく刻む。
②汁物には増粘剤を加える。
③冷菜は人肌程度に温める。
④一口量はティースプーン半分を目安にする。

中心静脈ラインで正しいのはどれか。(第95回)

①循環血液量の評価法として活用できる。
②挿入中は入浴できない。
③ウイルスはフィルターを通過しない。
④刺入部の滅菌フィルムは毎日交換する。

Aさんに鎖骨下静脈から中心静脈カテーテルを挿入した。その直後、Aさんに呼吸困難が出現した。最も優先される検査はどれか。(第100回)

①胸部CT
②心電図<ECG>
③気管支鏡検査
④胸部エックス線撮影

脳出血の後遺症で左片麻痺と嚥下障害のある患者の家族に、食事介助の指導を行うときの説明で適切なのはどれか。(第106回)

①「食材にこんにゃくを入れると良いですよ」
②「体を起こしたら、左の脇の下をクッションで支えましょう」
③「口の左側に食べ物を入れるようにしましょう」
④「飲み込むときに咳が出なければ誤嚥の心配はありません」

  1. 「食材にこんにゃくを入れると良いですよ」
    こんにゃくは水分とうまく混ざらず食塊をつくりにくいため、嚥下障害のある患者には誤嚥の危険が高い。よって、食材にこんにゃくを入れるという説明は適切ではない。
  2. 「体を起こしたら、左の脇の下をクッションで支えましょう」
    左片麻痺があるため、食事の際にベッドをギャッチアップして上体を起こすと、上半身は左側に倒れてしまうことが予測される。よって、体を起こした際に左の脇の下にクッションを入れて支えるのは適切な説明である。
  3. 「口の左側に食べ物を入れるようにしましょう」
    左片麻痺があることから、口腔内にも左側麻痺があると考えられる。食事介助で口腔内の左側に食べ物を入れると、麻痺のためうまく口腔内で食塊をつくることができずそのまま飲み込んでしまい、誤嚥する可能性が高い。
  4. 「飲み込むときに咳が出なければ誤嚥の心配はありません」
    飲み込むときに咳が出る誤嚥を顕性誤嚥、咳が出ない無自覚な誤嚥を不顕性誤嚥という。この患者には不顕性誤嚥が生じるリスクもあるため、飲み込むときに咳が出なければ誤嚥の心配がないという説明は適切ではない。

麻痺による嚥下障害がある患者への食事介助では、麻痺が体位保持と嚥下にどう影響するのかに着目する。

中心静脈栄養法<TPN>で高カロリー輸液を用いる際に、起こりやすい合併症はどれか。(第109回)

①高血圧
②高血糖
③末梢静脈炎
④正中神経麻痺

  1. 高血圧
    高カロリー輸液は高濃度のブドウ糖を含むので、高血糖による高浸透圧利尿により循環血液量が減少する可能性がある。その場合には血圧が低下しやすい。また、急速あるいは過量滴下となった場合には肺水腫の恐れがあり、急性左心不全からの心拍出量低下による血圧低下が考えられる。
  2. 高血糖
    高カロリー輸液は高濃度のブドウ糖を含むので高血糖による高浸透圧利尿、口渇が起こることがある。その他には重症の代謝性アシドーシスが起こることがある。アシドーシスの予防のためにビタミンB1を補充するが、補充していても高齢であったり、腎不全や感染症があると発症することがある。
  3. 末梢静脈炎
    中心静脈からの輸液では末梢静脈炎は起こらない。末梢静脈炎は末梢静脈からの栄養法(点滴)の場合に起こる可能性がある。
  4. 正中神経麻痺
    中心静脈にカテーテルを挿入する際に機械的外傷、血腫による神経の圧迫または血管外に漏出した薬液の神経毒性による神経損傷の恐れがあるが、高血糖の頻度には劣る。

中心静脈からの栄養法は末梢静脈から与薬できない薬剤や、高カロリー輸液の与薬のために行われる。

急性期の患者の特徴で適切なのはどれか。2つ選べ。(第107回)

①症状の変化が乏しい。
②エネルギー消費量が少ない。
③身体の恒常性が崩れやすい。
④生命の危機状態になりやすい。
⑤セルフマネジメントが必要となる。

  1. 症状の変化が乏しい。
    急性期では症状の経過が急速で、時に急激な変化が生じることがある時期である。
  2. エネルギー消費量が少ない。
    急性期では、身体が障害から回復するために必要なエネルギーが増えるため、エネルギー消費量は多くなる。
  3. 身体の恒常性が崩れやすい。
    急性期は身体の恒常性が崩れて、生命の危機状態となる場合もある。
  4. 生命の危機状態になりやすい。
    急性期は身体の恒常性が崩れて、生命の危機状態となる場合もある。
  5. セルフマネジメントが必要となる。
    急性期では医療依存度が高く、セルフマネジメントよりも医療の介入によって生命が維持される。

急性期とは、病状の経過が急速かつ短期で、症状が顕著に現れている時期をいう。

状況的危機はどれか。(第97回)

①就職
②交通事故
③定年退職
④子どもの結婚

フィンク, S. L.の危機モデルの過程で第3段階はどれか。(第109回)

①防衛的退行
②衝撃
③適応
④承認

  1. 防衛的退行
    防衛的退行は第2段階である。
  2. 衝撃
    衝撃は第1段階である。
  3. 適応
    適応は第4段階である。
  4. 承認
    承認は第3段階である。

フィンクは危機から適応へと向かう障害受容のプロセスを「衝撃、防衛的退行、承認、適応」の4段階で表した。

急性期患者の生体反応で正しいのはどれか。(第109回)

①異化が亢進する。
②症状の変化は緩やかである。
③サイトカイン分泌が低下する。
④副腎皮質ホルモンの分泌が低下する。

  1. 異化が亢進する。
    生体に侵襲が加わるとエネルギー代謝が亢進する。損傷された組織を修復しようと骨格筋の蛋白質を使う。大手術、重症の外傷、熱傷などの高度な侵襲の場合には蛋白質の異化も同化も亢進するが、異化(分解)のほうが同化(合成)よりも亢進する。
  2. 症状の変化は緩やかである。
    急性期には疾患を発症してすぐの時期なので、炎症反応や出血、発熱などの症状が現れ、症状の変化が急激である。
  3. サイトカイン分泌が低下する。
    サイトカインは細胞から放出される物質である。代表的なのはインターロイキン、インターフェロン、腫瘍壊死因子(TNF)がある。炎症反応に重要な役割をしており、急性期には分泌(放出)が亢進する。
  4. 副腎皮質ホルモンの分泌が低下する。
    急性期には副腎が刺激され、副腎髄質と副腎皮質からのホルモンの分泌が亢進する。

術後の回復過程を学ぶうえで重要な、ムーアによる術後経過と生体反応の基本的なことを押さえておくと解ける。

Aさん(48歳、男性)は、仕事中に生じた胸部と右肩の違和感を主訴に来院した。バイタルサインは安定しているが、スタンフォード分類B型の急性大動脈解離と診断され、医師から手術を勧められた。治療の選択で迷っている様子のAさんへの対応で適切なのはどれか。(第108回)

①「医師からの治療のリスクや合併症の説明で、不明な点はありますか」

②「手術を受けるか受けないか、すぐに決めたほうがよいです」
③「医師の判断に任せるのが一番よいと思います」
④「緊急度が高いので、話はあとにしましょう」

  1. 「医師からの治療のリスクや合併症の説明で、不明な点はありますか」
    インフォームドコンセントでは、患者が十分な説明を受けて自分が受ける医療を自己決定できることが重要である。医師の病状説明に立ち会う看護師は、患者が十分に説明を理解できるように、不明な点がないかを聞くなどの援助が求められる。
  2. 「手術を受けるか受けないか、すぐに決めたほうがよいです」
    スタンフォードA型は原則手術の適応で手術までの時間が生存率に大きく影響するが、B型は血圧コントロールなどで治療できる場合もある。AさんはB型で時間的な余裕があるため決断をすぐに求める必要はない。
  3. 「医師の判断に任せるのが一番よいと思います」
    インフォームドコンセントでは、患者が医師の判断を聞く場合も考えられるが、医師の判断に任せるのがよいかどうかを判断するのは看護師ではなく患者自身である。
  4. 「緊急度が高いので、話はあとにしましょう」
    患者に意思決定の時間ないほど生命が脅かされる状況でない限り、インフォームドコンセントが必要である。AさんはスタンフォードB型で時間的猶予があるので、話をあとにする必要はない。

大動脈解離は、上行大動脈に解離があるものをスタンフォード(Stanford)A型、上行大動脈に解離がないものをB型といい、A型はきわめて予後が不良なのが特徴である。

意識障害はどれか。2つ選べ。(第102回)

①昏睡
②制止
③せん妄
④途絶
⑤フラッシュバック

  1. 昏睡
    昏睡とは外部から痛み刺激など、どのような刺激を与えても反応を示さない状態を呼ぶ。昏睡は意識障害の中でも重度の状態であるといえる。
  2. 制止
    制止とはうつ病の症状の1つで、やる気が出ず、何事にも億劫となり、活動性が落ちた状態となる精神運動制止と、考えがまとまらなくなり、決断力がなくなる思考抑制がある。
  3. せん妄
    せん妄とは、意識障害が起こり混乱した状態をいう。見当識障害、注意力・思考力の低下、錯覚や幻覚などがみられる。
  4. 途絶
    途絶とは、統合失調症などでみられ、会話の途中で急に思考の進行が停止したり、黙り込んでしまうことをいう。
  5. フラッシュバック
    フラッシュバックとは、強い心的外傷を受けた人が、ある日突然その記憶を非常に鮮明に思い出したり、夢の中で再体験する現象であり、意識障害ではない。

意識障害とは、周囲の状況に対する正しい認識や、周囲の刺激に対する適切な反応が損なわれている状態をいう。意識障害のレベルには、昏睡、半昏睡、昏迷、失神、せん妄などがある。

脊髄で正しいのはどれか。(第97回)

①小脳に連なる。
②脊柱管内にある。
③2層の膜で保護されている。
④第10胸椎の高さで終わる。

運動神経の神経伝達物質はどれか。(第99回)

①ドパミン
②ヒスタミン
③セロトニン
④アドレナリン
⑤アセチルコリン

腰髄レベルの脊髄損傷による排便障害で正しいのはどれか。(第95回)

①横隔膜を収縮できない。
②腹筋を収縮できない。
③内肛門括約筋を弛緩できない。
④外肛門括約筋を収縮できない。

アポトーシスで正しいのはどれか。(第105回)

①群発的に発現する。
②壊死のことである。
③炎症反応が関与する。
④プログラムされた細胞死である。

  1.  群発的に発現する。
    アポトーシスが群発することはない。
  2.  壊死のことである。
    アポトーシスは制御(プログラム)された細胞死であり、壊死(ネクローシス)ではない。
  3.  炎症反応が関与する。
    壊死とは異なり、炎症を伴わない。
  4.  プログラムされた細胞死である。
    アポトーシスは遺伝子により制御されている。別名は「プログラムされた細胞死」である。

アポトーシスは細胞自身の遺伝子により制御(プログラム)された細胞死である。壊死とは異なり、細胞内容物の流出が起こらないので炎症を伴わない。

創傷治療について一次治癒と比較した二次治癒の特徴はどれか。(第103回)

①瘢痕を形成する。
②組織欠損が少ない。
③肉芽組織量は少ない。
④組織修復は速やかである。

  1.  瘢痕を形成する。
    瘢痕の形成は二次治癒の特徴である。
  2.  組織欠損が少ない。
    組織欠損が少ないのは一次治癒の特徴である。
  3.  肉芽組織量は少ない。
    肉芽組織量が少ないのは一次治癒の特徴である。
  4.  組織修復は速やかである。
    速やかに組織修復するのは一次治癒の特徴である。

切創のように肉芽組織をほとんど形成せずに早期治癒するのが一次治癒である。そうではないものを選ばせる設問である。

遺伝性疾患において男児に発症頻度の高い遺伝形式はどれか。(第103回)

①伴性劣性遺伝
②伴性優性遺伝
③常染色体劣性遺伝
④常染色体優性遺伝

  1.  伴性劣性遺伝
    X染色体に連鎖した劣性遺伝である。男性はX染色体が1本しかないので発症しやすい。代表的な疾患に血友病がある。
  2.  伴性優性遺伝
    X染色体に連鎖した優性遺伝である。異常な遺伝子を受け継いだ場合男女とも発症する。
  3.  常染色体劣性遺伝
    常染色体上の遺伝子の両方に異常がある場合のみ発症する。男女差はない。
  4.  常染色体優性遺伝
    常染色体上の遺伝子の片方だけが異常でも発症する。男女差はない。

常染色体遺伝病には男女差がないことを覚えていれば2択に絞ることができる。

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