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第38回

潰瘍性大腸炎の特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。(第106回)

①遺伝性である。
②直腸に好発する。
③縦走潰瘍が特徴である。
④大腸癌の危険因子である。
⑤大量の水様性下痢が特徴である。

  1. 遺伝性である。
    潰瘍性大腸炎の原因はいまだに明確にはなっておらず、遺伝性であるとは言い切れない。
  2. 直腸に好発する。
    潰瘍性大腸炎の炎症の広がり方は直腸から連続的に広がることから、直腸に好発するといえる。
  3. 縦走潰瘍が特徴である。
    縦走潰瘍が特徴なのはクローン病である。
  4. 大腸癌の危険因子である。
    潰瘍性大腸炎は、症例によっては大腸癌を発症することがあるため、大腸癌の危険因子であるといえる。
  5. 大量の水様性下痢が特徴である。
    症状の特徴は下痢や血液が混入した粘り気のある便(粘血便)である。

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に慢性的な炎症が起こる疾患である。原因は明確になっていない。炎症の広がり方は直腸から連続的に広がる。症例によっては大腸癌を発症するリスクがある。症状には下痢、粘血便がある。

慢性腎不全で正しいのはどれか。(第101回)

①高蛋白食が必要である。
②高カルシウム血症となる。
③最も多い原因は腎硬化症である。
④糸球体濾過値<GFR>は正常である。
⑤代謝性アシドーシスを起こしやすい。

ICG検査(indocyanine green test)の方法で正しいのはどれか。(第97回)

①投与量は体表面積によって算出される。
②ICG静脈内注射前と2時間後の2回採血する。
③採血と採血の間に500mL飲水する。
④ICGを静脈内注射した反対側の静脈から採血する。

待機的に行う食道静脈瘤硬化療法について正しいのはどれか。(第105回)

①全身麻酔下で行う。
②前日に下剤を内服する。
③治療後48時間の安静が必要である。
④治療翌日の朝から常食を開始する。
⑤治療後に胸部痛が出現する可能性がある。

  1.  全身麻酔下で行う。
    局所麻酔によって行う。
  2.  前日に下剤を内服する。
    食道に対する治療であり、前日に下剤を内服する必要はない。
  3.  治療後48時間の安静が必要である。
    問題がなければ検査後3時間から翌日までの安静でよく、48時間の安静を必要とはしない。
  4.  治療翌日の朝から常食を開始する。
    問題がなければ翌日の昼から流動食が開始となる。朝から常食ということはない。
  5.  治療後に胸部痛が出現する可能性がある。
    食道静脈瘤硬化療法の合併症として胸部痛が出現することがある。

食道静脈瘤硬化療法は局所麻酔で行われる。検査当日の朝食から食事を止める。治療後問題がなければ翌日の昼食から流動食が開始され、安静が解除される。検査の合併症には、胸痛、発熱、食道潰瘍やびらんなどがある。

腎機能検査で正しいのはどれか。(第96回)

①尿比重はスティック状試験紙で測定する。
②フィッシュバーグ濃縮試験は飲水後に行う。
③PSP試験での初回排尿は注射後30分である。
④クレアチニンクリアランスは計算式で求める。

経皮的腎生検を受ける患者への説明で適切なのはどれか。(第108回)

①検査中の体位は仰臥位とする。
②穿刺時にくり返し深呼吸をする。
③検査後はベッド上安静とする。
④検査後2日間は禁食にする。

  1.  検査中の体位は仰臥位とする。
    経皮的腎生検を行う場合、腎臓は前面よりも背面からのほうがアクセスしやすいため、体位は腹臥位とし背面から穿刺する。
  2.  穿刺時にくり返し深呼吸をする。
    通常呼吸によって腎臓は上下に動いている。針の穿刺時に腎臓が動いてしまうと必要以上に腎臓を傷つけてしまい、生検後の出血リスクを高めてしまうため、穿刺時は息を止めてもらう。
  3.  検査後はベッド上安静とする。
    生検後は出血のリスクを最小限にするために24時間を目安にベッド上安静とする。
  4.  検査後2日間は禁食にする。
    ベッド上安静であっても、安静の範囲内であれば食事は摂取できる。

経皮的腎生検は腎疾患の確定診断や治療方針の決定などの目的で行われる。超音波を用いて正確な腎臓の位置を確認しながら腎臓に生検針を穿刺する。

1型糖尿病で正しいのはどれか。(第98回)

①経口血糖降下薬で治療する。
②やせ型よりも肥満型に多い。
③2型糖尿病よりも有病率が高い。
④高度のインスリン分泌障害がある。

搔痒が強いのはどれか。(第95回)

①紫斑症
②爪白癬
③接触皮膚炎
④結節性紅斑

髄液検査のための腰椎穿刺を受ける患者への対応で適切なのはどれか。(第100回)

①穿刺時の患者の体位は背すじを伸ばした側臥位にする。
②穿刺時は患者に上肢のしびれがないかを尋ねる。
③検査後は患者の頭痛や吐き気に注意する。
④検査後30分が過ぎたら自由に動いてよいと話す。

成人の腸骨骨髄穿刺で適切なのはどれか。(第96回)

①穿刺は半坐位で腕を挙上する。
②局所麻酔により骨痛は生じない。
③骨髄液の吸引中は息を止める。
④穿刺後は止血するまで安静にする。

Alzheimer<アルツハイマー>病で正しいのはどれか。(第106回)

①基礎疾患として高血圧症が多い。
②初期には記銘力障害はみられない。
③アミロイドβタンパクが蓄積する。
④MRI所見では前頭葉の萎縮が特徴的である。

  1. 基礎疾患として高血圧症が多い。
    アルツハイマー病の危険因子は、加齢や遺伝などである。
  2. 初期には記銘力障害はみられない。
    程度の差はあるが初期に記銘力障害がみられる。
  3. アミロイドβタンパクが蓄積する。
    アルツハイマー病は、アミロイドβ蛋白の沈着が引き金となって、タウ蛋白質が凝集し神経原線維変化が形成され、神経細胞が死に至るため起こる。
  4. MRI所見では前頭葉の萎縮が特徴的である。
    アルツハイマー病のMRI所見で特徴的なのは、海馬を中心とする側頭葉内側面の萎縮である。

アルツハイマー病は、アミロイドβ蛋白の沈着が引き金となって、タウ蛋白質が凝集し神経原線維変化が形成され、神経細胞が死に至るため起こる。検査はMRIやCT、PETなどの画像検査が行われる。症状は進行度によって大きく違い、初期は近時記憶の障害・記銘力障害が中心である。

Wernicke<ウェルニッケ>失語の特徴で正しいのはどれか。(第103回)

①話す言葉は意味不明である。
②他者の言葉の復唱はできる。
③他者の言葉の意味は理解できる。
④書かれた言葉の意味は理解できる。

  1. 話す言葉は意味不明である。
    話す言葉は流暢であるが、言い間違いが多く支離滅裂になることがあるのがウェルニッケ失語の特徴である。
  2. 他者の言葉の復唱はできる。
    ウェルニッケ失語では他者の言葉を復唱することが困難になる。
  3. 他者の言葉の意味は理解できる。
    ウェルニッケ失語では他者の言葉を聞いて理解することが障害される。
  4. 書かれた言葉の意味は理解できる。
    ウェルニッケ失語では読んで理解することが重度に障害される。

ウェルニッケ失語は感覚失語で、聴いて理解する能力、復唱や音読する能力、文字を書く能力に障害が起こる。話し方は滑らかで問題がない。言いたい単語が別の単語に置き変わってしまうことが多くなる。

Duchenne<デュシェンヌ>型筋ジストロフィーで正しいのはどれか。(第103回)

①予後が良い。

②女性に多い。
③成人での発症が多い。
④腓腹部に仮性肥大を認める。

  1. 予後が良い。
    かつて生命予後は10代といわれていたが、近年では30歳を超えるようになったといわれている。どちらにせよ予後が良いとはいえない。
  2. 女性に多い。
    X染色体劣性遺伝形式をとるため、もっぱら男児に発症する。
  3. 成人での発症が多い。
    発症は幼児期から起こる。
  4. 腓腹部に仮性肥大を認める。
    デュシェンヌ型筋ジストロフィーでは、特に腓腹部で硬い仮性肥大が発生するのが顕著である。

デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、性染色体劣性遺伝であるため患者は男児のみである。乳児期からすでに歩行開始遅延などの異常がみられる。登攀性起立(ガワーズ徴候)はデュシェンヌ型筋ジストロフィーで出現する徴候の1つで、四肢の屈曲拘縮、脊柱側弯症、仮性肥大が現れる。20歳までに呼吸不全で亡くなることが多い。

子どもへの医療処置に対するプレパレーションで正しいのはどれか。(第100回)

①子どもの病気の治癒を促進する。
②泣いてはいけないと子どもに伝える。
③両親はプレパレーションに参加しない。
④経験するであろう感覚についての情報を子どもに伝える。

Aちゃん、4歳。初めて入院した。面会時間終了時に母親から「ママは病院には泊まれないと言い聞かせ、Aはわかったと言っていたのですが、帰ろうとしたら、一人でお泊まりするのはいやだとひどく泣いて困っています」と看護師に相談があった。対応で最も適切なのはどれか。(第96回)

①「病棟の規則に従ってください」
②「もう少しAちゃんのそばにいてあげてください」
③「すぐに戻ってくると言ってそのまま帰ってください」
④「言うことを聞かないと明日は来ないと話してください」

小児の外来看護で最も優先されるのはどれか。(第95回)

①感染症症状の確認
②育児相談
③病棟との連携
④社会資源の紹介

入院患者のせん妄に対する予防的介入で適切なのはどれか。(第108回)

①可能な限り離床を促す。
②昼間は部屋を薄暗くする。
③家族や知人の面会は必要最低限にする。
④夕方に短時間の睡眠をとることを勧める。

  1. 可能な限り離床を促す。
    早期離床、昼間の覚醒を促し、規則正しい生活を支えることが予防につながる。
  2. 昼間は部屋を薄暗くする。
    照明や音などの過度な刺激は抑える必要はあるが、規則正しい生活をするためにも、昼間は明るく、夜は暗い、日常通りの環境を整えることが大切である。
  3. 家族や知人の面会は必要最低限にする。
    家族や知人の面会の制限をする必要はない。いつも通りの対応を心がける。
  4. 夕方に短時間の睡眠をとることを勧める。
    睡眠障害がある患者もいるため、夜間睡眠がとれるように日中はなるべく起きているように働きかけることが大切である。

せん妄は、意識混濁・錯覚・幻覚・精神運動興奮・不安などを伴った意識障害で、アルコールなどの中毒、感染症、脳外傷などで出現する。高齢者に多く、また薬の過剰摂取によっても起こることがある。

自殺念慮を訴える患者で、自殺が最も切迫している状態はどれか。(第107回)

①自殺の手段が未定である。
②自殺する日を決めている。
③将来の希望について時々話す。
④普段と変わらない様子で生活している。

  1. 自殺の手段が未定である。
    自殺念慮があっても、まだ実行に対して具体的な方法が決まっていない、迷っている状態である。
  2. 自殺する日を決めている。
    自殺日を具体的に決め、自殺を決意しているので、最も切迫性が高い。
  3. 将来の希望について時々話す。
    まだ、将来についての希望をもっていて、生きたい気持ちがある。
  4. 普段と変わらない様子で生活している。
    普段とは変わらない様子で切迫した状態ではないが、自殺のサインを見逃さないように十分な観察が必要である。

自殺をしてしまいたいと考える自殺念慮は、最悪の場合自殺企図(未遂・既遂を問わず自殺を実際に行動に移すこと)に至る。なお、希死念慮は、自分自身の死を強くイメージすることや死を願望する気持ちはあるが、自殺までは考えていないことである。

医療事故発生時の対応で適切でないのはどれか。(第99回)

①患者の安全の確保
②事故に関わる物品の保全
③発生状況の記録
④発生部署内での解決

Aさんは、来日して1年になる外国人で、胃潰瘍による吐血のため一般病棟に入院した。Aさんが入院した知らせを受けて、Aさんの家族が来日し、病棟に見舞いに来た。家族は、Aさんの身の回りの世話を泊まり込みで行うために私物を大量に持ち込んだ。看護師の対応として最も適切なのはどれか。(第103回)

①日本では家族の泊まり込みはできないと断る。
②Aさんと家族が納得できる解決策を話し合う。
③希望通りAさんの病室に泊まることを許可する。
④近隣のホテルに泊まって、日中のみ通うよう勧める。

  1. 日本では家族の泊まり込みはできないと断る。
    日本では原則として家族の泊まり込みはできないので、そう伝えることは誤りではないが、伝えるだけでは適切な対応とはいえない。Aさんと家族が納得するように対応する選択肢2のほうがより適切である。
  2. Aさんと家族が納得できる解決策を話し合う。
    病院としてのスタンス(泊まり込みは禁止である/ない)が明らかでないが、Aさんと家族、病院スタッフが話し合い、納得できる状況を作り出すことが最も適切である。Aさんのもつ文化的習慣と日本の文化をすり合わせてお互いが納得するよう調整する。
  3. 希望通りAさんの病室に泊まることを許可する。
    家族の希望通り、大量の私物を持ち込み病室に泊まることを許可するのは、他の患者の迷惑にもなるので適切ではない。
  4. 近隣のホテルに泊まって、日中のみ通うよう勧める。
    家族が近隣のホテルに泊まって面会時間内のみ病室にいるようにするのは病院側にとっては規則に則っており許容できる。しかし、Aさんと家族にとっては宿泊にかかる経済的な負担が生じるため、これを勧めることが最も適切であるとはいえない。

正答となる選択肢の表現があいまいであるが、話し合って解決を目指すのが最も適切である。

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