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第41回

成人の正常尿で正しいのはどれか。(第99回)

①尿比重が1.025である。
②排尿直後は無色である。
③1日尿量は400mLである。
④排尿直後にアンモニア臭がある。

呼びかけに反応しない意識障害の患者に、痛み刺激を加えたところ、かろうじて開眼した。ジャパン・コーマ・スケール<JCS>による評価はどれか。(第100回)

①Ⅱ-20
②Ⅱ-30
③Ⅲ-100
④Ⅲ-200

救急外来を受診した成人患者で、治療の緊急度が最も高いのはどれか。(第108回)

①2時間ほど前から右上下肢に力が入らず、ろれつが回らない。
②3日前にペットの葬儀が終わり、食欲がなく、夜眠れない。
③プールでの日焼けによって背部全体が発赤している。
④市販の風邪薬を通常の2倍量服用した。

  1. 2時間ほど前から右上下肢に力が入らず、ろれつが回らない。
    右上下肢に力が入らずろれつが回らないという症状は、脳梗塞が考えられる。脳梗塞の治療法であるrt-PA静注療法は発症後4.5時間以内に開始する必要があるため、最も緊急度が高いと考えられる。
  2. 3日前にペットの葬儀が終わり、食欲がなく、夜眠れない。
    ペットの喪失による精神的な問題が原因と考えられる。症状が3日前から出ており、その間も日常生活を送れていることから緊急度は高くないと考えられる。
  3. プールでの日焼けによって背部全体が発赤している。
    発赤のみの熱傷はⅠ度であり、数日で症状は軽減するので、緊急性は高くないと考えられる。Ⅱ度以上の熱傷の場合はすぐに治療を開始する必要がある。
  4. 市販の風邪薬を通常の2倍量服用した。
    市販の風邪薬でも中毒となる場合があるが、一般的に通常使用量の2倍では中毒とはならない。

治療の緊急度は、生命に差し迫った危険な状況があるか、すぐに治療を開始する必要があるかに焦点を絞って判断する。

Aさん(55歳、男性)、会社員。野球が趣味で、野球チームに所属し毎週日曜日に試合や練習を行っている。7月のある日曜日、気温32℃、湿度86%。Aさんは野球の試合で守備についていたとき、急激な下肢の痛みが出現し倒れこんだ。その試合を偶然観戦していた看護師がAさんの状態を観察した。ジャパン・コーマ・スケール<JCS>I-1。呼吸数30/分。脈拍120/分、整。身体は熱く、多量の発汗がみられた。この看護師の対応で優先順位が高いのはどれか。(第101回)

①Aさんに既往歴を尋ねる。
②Aさんの下肢のマッサージを行う。
③Aさんにスポーツドリンクを飲ませる。
④Aさんと同様の症状がある他の選手を把握する。

術後合併症で術前の喫煙と最も関連が強いのはどれか。(第103回)

①尿閉
②イレウス
③手術部位感染
④ダンピング症候群

  1. 尿 閉
    喫煙が尿閉の直接の原因とはならない。
  2. イレウス
    喫煙がイレウスの直接の原因とはならない。
  3. 手術部位感染
    喫煙は血流障害を起こしやすくなるため、局所的な原因から手術部位感染を起こしやすくなる。
  4. ダンピング症候群
    ダンピング症候群は胃全摘出術などで、小腸に食物が直接入ることによって起こる。喫煙との関係はない。

術後合併症で喫煙と最も関連が強いといわれるのは、無気肺や肺炎などの呼吸器合併症である。また喫煙は血流障害も起こしやすくなるので、局所的な原因で手術部位感染も起こしやすくなる。

開心術後1日、心タンポナーデの徴候はどれか。2つ選べ。(第99回)

①脈圧増加
②血圧上昇
③尿量増加
④中心静脈圧上昇
⑤胸部エックス線写真での心拡大像

熱射病で正しいのはどれか。(第100回)

①緊急性は低い。
②冷汗がみられる。
③意識障害が起こる。
④室内では発症しない。

Aさん(65歳、男性)は、大動脈弁狭窄症で大動脈弁置換術が実施された。術後2日、Aさんは集中治療室に入室中である。Aさんは中心静脈ライン、心囊・縦隔ドレーン、胸腔ドレーン、動脈ライン、3本の末梢静脈ライン、膀胱留置カテーテルが挿入されている。Aさんの意識は清明で、呼吸状態、循環動態は安定しているが、挿入されているライン類を気にする様子がみられる。ライン類の抜去事故を予防するための看護師の対応として最も適切なのはどれか。(第103回)

①ラインを挿入している上肢をシーネで固定する。
②抜去できるラインはないか医師に相談する。
③1時間毎にAさんの状態を観察する。
④鎮静薬を使用する。

  1. ラインを挿入している上肢をシーネで固定する。
    点滴の滴下に問題がない状態で、ラインの挿入されている上肢をシーネで固定することの意味はなく、また抜去事故の予防のために行うという意味でも得策ではない。
  2. 抜去できるラインはないか医師に相談する。
    設問では複数のドレーンやチューブ類が挿入されていることがわかる。これらはすべてストレスの原因となるため、不要なラインは抜去すべきである。
  3. 1時間毎にAさんの状態を観察する。
    Aさんは集中治療室で療養中である。状態の観察は重要であるが、1時間毎に限定する必要はなく、これが抜去事故の予防になるという根拠はない。
  4. 鎮静薬を使用する。
    患者が興奮状態である場合は鎮静薬を使用することもあるが、抜去事故予防のためだけに安易に鎮静薬を使用するべきではない。

成人で意識が清明の患者に対する対応を考えるとよい。まずは抜去事故を起こさないように患者に説明することが第一選択である。また、不要なものがあれば医師に相談してできるだけ取り去ることも重要である。

手術中に下肢に弾性ストッキングを着用する主な目的はどれか。(第102回)

①浮腫の軽減
②筋力の維持
③体温低下の予防
④深部静脈血栓形成の予防

  1. 浮腫の軽減
    手術中に下肢に弾性ストッキングを着用することで下肢の浮腫の軽減にはなると考えられるが、手術中における主な目的とまではいえない。
  2. 筋力の維持
    弾性ストッキングは筋力を維持のために着用するのではない。
  3. 体温低下の予防
    手術中に下肢に弾性ストッキングを着用することで下肢の冷えの予防にはなると考えられるが、体温低下の予防にまではならないと考えられる。
  4. 深部静脈血栓形成の予防
    手術中に下肢に弾性ストッキングを着用する主な目的は深部静脈血栓形成の予防である。

手術中の患者は体を動かすことができず、長時間同一体位をとっていることから、下肢の筋肉を動かすことによるポンプ機能が働かなくなり、血液がうっ滞しやすく血栓ができやすくなる。手術中このポンプ機能の代わりをするのが弾性ストッキングの着用や、間欠的空気圧迫法などである。

手術後に発症する肺血栓塞栓症で正しいのはどれか。(第97回)

①離床数日後の発症が多い。
②発症しても死亡はまれである。
③高熱を伴って発症する。
④予防のための弾性ストッキングは手術直後から着用する。

伸張反射の構成要素はどれか。2つ選べ。(第104回)

①骨 膜
②筋紡錘
③腱紡錘
④脊髄側角
⑤運動神経

  1. 骨 膜
    骨膜からの感覚神経は、脊髄の反射弓を通らず、反射には関与しない。
  2. 筋紡錘
    伸張反射は、伸筋の筋紡錘からの感覚刺激が反射弓を通って運動神経に直接伝えられ、伸筋の収縮を引き起こす反射である。
  3. 腱紡錘
    腱紡錘は腱や腱膜にみられる受容器で、腱に加わる張力を検知する。伸張反射には関与しない。
  4. 脊髄側角
    脊髄側角は、胸髄と腰髄において交感神経の節前線維を出す神経細胞体が集まっており、伸張反射には関与しない。
  5. 運動神経
    運動神経は、反射弓を通ってきた伸筋の筋紡錘からの刺激を伸筋に直接伝える遠心性神経で、伸張反射を起こさせる。

伸張反射は、脊髄反射の1つである。脊髄反射は、感覚器官から感覚神経を通して伝達された刺激が、脊髄から脳へ伝える前に脊髄内の反射弓を通して運動神経に伝えられ、反射的に筋が収縮を起こす働きのことである。

小脳の機能はどれか。2つ選べ。(第104回)

①関節角度の知覚
②振動感覚の中継
③姿勢反射の調節
④随意運動の制御
⑤下行性の疼痛抑制

  1. 関節角度の知覚
    感覚情報(関節角度)が感覚として知覚されるのは、上行伝導路を通って大脳皮質に伝達されてからである。
  2. 振動感覚の中継
    振動感覚や位置感覚は、間脳の視床を中継して大脳皮質に達する。
  3. 姿勢反射の調節
    内耳からの平衡感覚、脊髄からの体性感覚、骨格筋や腱からの情報を受けて統合し、姿勢反射の調節を行っている。
  4. 随意運動の制御
    小脳は、大脳皮質の運動野から骨格筋へ送られる運動指令のコピーが送られてきており、随意運動の制御を行う働きがある。
  5. 下行性の疼痛抑制
    下行性の疼痛抑制は、中脳の灰白質から橋を経て脊髄後角に達し、そこで痛覚の伝導を抑制される。

小脳は、身体の平衡、運動や姿勢の制御といった、運動系の統合的な調節を行う。

ノンレム睡眠中の状態で正しいのはどれか。(第107回)

①骨格筋が弛緩している。

②夢をみていることが多い。
③大脳皮質の活動が低下している。
④組織の新陳代謝が低下している。

  1. 骨格筋が弛緩している。
    骨格筋が弛緩しているのはレム睡眠中で、ノンレム睡眠中は寝返りを打つなどで骨格筋を収縮させる。
  2. 夢をみていることが多い。
    夢をみるのはレム睡眠のときである。
  3. 大脳皮質の活動が低下している。
    ノンレム睡眠中は、大脳皮質の活動が低下している。
  4. 組織の新陳代謝が低下している。
    ノンレム睡眠時に脳下垂体から分泌される成長ホルモンにより、組織の新陳代謝が促進される。

睡眠は、普通の睡眠であるノンレム睡眠(徐波睡眠)と、急速な眼球運動を伴うレム睡眠とに分けられる。ノンレム睡眠は出現する脳波の種類によって浅い眠りから順に4期に分類される。

体温の恒常性を保つ中枢はどれか。(第101回)

①大 脳
②視床下部
③橋
④延 髄

  1. 大 脳
    大脳には、体性運動や体性感覚を受け持ち、高次の精神機能を営む働きがある。
  2. 視床下部
    視床下部は間脳の下部にあり、体温調節中枢、性中枢、摂食中枢などの自律神経の最高中枢である。

  3. 橋は中脳と延髄に挟まれた脳幹の一部で、主要な伝導路となっている。
  4. 延 髄
    延髄には呼吸中枢・心臓中枢・血管運動中枢・嚥下中枢などの中枢がある。

体温調節などの生命維持に必要な本能行動を司るのは間脳の視床下部である。

小姿勢の保持に関与するのはどれか。(第103回追試)

①橋
②小 脳
③中 脳
④視床下部
⑤大脳皮質


  1. 橋は小脳と視床への感覚情報の中継をしている。
  2. 小 脳
    小脳は複雑な体性運動パターンの統合をしている。身体の平衡および運動の制御を行い、姿勢の保持に関与している。
  3. 中 脳
    中脳は視覚情報・聴覚情報の処理を行い、体性運動の反射中枢としても働く。
  4. 視床下部
    視床下部は、本能行動や情動行動を支配し、体温調節中枢や性中枢などもある。
  5. 大脳皮質
    大脳皮質は感覚・運動などの機能の領域が決まっている(機能局在)。また、大脳新皮質は意識・思考・記憶などの高次の精神活動も営んでいる。

頭蓋腔内にある脳は、左右大脳半球からなる終脳・間脳・小脳と、中脳・橋・延髄の脳幹からなる。視床下部は間脳の一部であり、大脳皮質は左右大脳半球の表面外側部の神経細胞体の集まる灰白質に覆われた部分である。

交感神経系の緊張で弛緩するのはどれか。(第98回)

①立毛筋
②瞳孔散大筋
③膀胱括約筋
④気管支平滑筋

  1. 立毛筋
    立毛筋は交感神経の緊張によって収縮して毛を立たせる。
  2. 瞳孔散大筋
    瞳孔散大筋は交感神経の緊張によって収縮して瞳孔を散大する。
  3. 膀胱括約筋
    膀胱括約筋は尿道(内尿道口)を取り巻いており、交感神経の緊張によって収縮して蓄尿にはたらく。
  4. 気管支平滑筋
    気管支平滑筋は、交感神経の緊張で弛緩して気管支を拡張させる。

自律神経には、活動時つまり身体活動が盛んになったときにはたらく交感神経と、安静時つまりリラックスしているときに働く副交感神経がある。

副交感神経を含む脳神経はどれか。2つ選べ。(第110回)

①動眼神経
②三叉神経
③内耳神経
④迷走神経
⑤舌下神経

  1. 動眼神経
    動眼神経には副交感神経が含まれる。眼球の後方で毛様体神経節を形成し、その節後線維は毛様体筋と瞳孔括約筋に分布する。
  2. 三叉神経
    三叉神経には副交感神経は含まれない。
  3. 内耳神経
    内耳神経には副交感神経は含まれない。
  4. 迷走神経
    迷走神経には副交感神経が含まれる。頸胸腹部(骨盤内は除く)の内臓の近くや内部の神経節に分布し、腺分泌や平滑筋の運動を支配している。
  5. 舌下神経
    舌下神経には副交感神経は含まれない。

副交感神経の節前線維は、4種類の脳神経(動眼神経・顔面神経・舌咽神経・迷走神経)と仙骨神経の一部(S2~S4)に含まれている。

閉眼に関与する神経はどれか。(第104回)

①動眼神経
②滑車神経
③三叉神経
④外転神経
⑤顔面神経
⑥外転神経

  1. 動眼神経
    動眼神経は、6種の眼筋のうちの上直筋・下直筋・内側直筋・下斜筋と上眼瞼挙筋を支配している。そのため、開眼に関与するのは動眼神経である。
  2. 滑車神経
    滑車神経は、眼筋のうちの上斜筋を支配している。
  3. 三叉神経
    三叉神経は主として顔面の皮膚などに分布している感覚神経で、一部運動神経があるが支配しているのは咀嚼筋である。
  4. 外転神経
    外転神経は、眼筋のうちの外側直筋を支配している。
  5. 顔面神経
    顔面神経の運動神経線維は顔面の表情筋を支配している。閉眼に働く眼輪筋は表情筋であり、顔面神経に支配されている。

開眼は、上眼瞼挙筋を収縮させて行われるが、閉眼は眼輪筋を収縮させて行う。

筋と支配神経の組合せで正しいのはどれか。(第103回追試)

①僧帽筋 ― 横隔神経
②上腕三頭筋 ― 橈骨神経
③上腕三頭筋 ― 橈骨神経
④腓腹筋 ― 坐骨神経

  1. 僧帽筋 ― 横隔神経
    僧帽筋は副神経および頸神経叢の筋枝(C2~C4)によって支配されている。
  2. 上腕三頭筋 ― 橈骨神経
    上腕三頭筋など上腕や前腕の伸筋群は橈骨神経に支配されている。
  3. 横隔膜 ― 肋間神経
    横隔膜は頸神経叢の枝である横隔神経(C3~C5)によって支配されている。
  4. 腓腹筋 ― 坐骨神経
    腓腹筋は下腿の屈筋群である下腿三頭筋の筋頭であり、坐骨神経が膝窩の上方で総腓骨神経と2分した脛骨神経によって支配されている。

骨格筋の大部分は、運動神経線維でできた脊髄神経の枝によって支配されている。ただ、わずかではあるが脳神経の運動神経線維によって支配されている場合もある。

近くを見るときに弛緩するのはどれか。(第95回)

①ア
②イ
③ウ
④エ


  1. アは瞳孔括約筋である。瞳孔括約筋は眼球への光量を減少させるために収縮して、瞳孔を縮小する。

  2. イは瞳孔散大筋である。瞳孔散大筋は眼球への光量を増大させるために収縮して、瞳孔を散大する。

  3. ウは毛様体小帯である。近くを見るときには毛様体筋が収縮して、毛様体小帯の緊張がゆるみ弛緩し、つながっている水晶体が自身の弾力によって厚くなる。

  4. エは毛様体筋である。毛様体筋は、水晶体を吊っている毛様体小帯を弛緩させるために収縮する。

近くを見るときは、水晶体を厚くして屈折力を大きくし、近くのものに焦点を合わせる。

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