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第58回

セルフケア行動継続への援助で適切なのはどれか。(第99回)

①目標評価は看護師が行い患者に伝える。
②達成可能な目標を看護師が立て患者に提示する。
③行動の定着には習慣化が不可欠であることを伝える。
④それまでの経験は捨て新たな方法で取り組むよう促す。

  1. 目標評価は看護師が行い患者に伝える。
    目標評価は看護師ではなく自身で行うように援助する必要がある。
  2. 達成可能な目標を看護師が立て患者に提示する。
    目標は看護師が立てるのではなく、自身で達成可能な目標を立てるように援助する必要がある。
  3. 行動の定着には習慣化が不可欠であることを伝える。
    セルフケア行動を定着させるためには、習慣化が不可欠である。それを伝えるのは適切な援助であるといえる。
  4. それまでの経験は捨て新たな方法で取り組むよう促す。
    今までの人生経験をうまく活かすことはセルフケア行動を継続させるうえで大切である。

セルフケア行動を継続させるという点が重要であると考えると解答できる。

在宅医療が必要な患者の退院調節について適切なのはどれか。(第103回)

①医師が退院調整の決定権をもつ。
②退院調整は入院時から開始する。
③退院時に診療録を訪問看護師に渡す。
④退院前の訪問指導は診療報酬の評価の対象ではない。

  1. 医師が退院調整の決定権をもつ。
    退院調整の決定権は医師がもっているわけではない。
  2. 退院調整は入院時から開始する。
    退院調整は患者が入院したときから始めるべきものである。
  3. 退院時に診療録を訪問看護師に渡す。
    退院後は在宅医療を担う人たちへと情報提供し連携を図る必要があるが、診療録をそっくり渡すことはしない。
  4. 退院前の訪問指導は診療報酬の評価の対象ではない。
    入院中に必要とされる訪問指導は、診療報酬の加算ができる。

退院調整とは、患者が地域で自立した生活が送れるように、居宅サービス利用、療養環境整備、必要物品の調達、療養費の試算といった社会資源の調整を行うことをいう。

自助具を図に示す。関節リウマチによって肩関節に痛みがある患者の関節保護のための自助具として最も適切なのはどれか。(第106回)

①万能カフ
②長柄ブラシ
③コップホルダー
④レバー式ドアノブ

  1. 万能カフ
    手関節や手指の関節の動きに制限がある場合には万能カフが有効であるが、この患者は手関節や手指の関節の動きに制限はないため、自助具としては不適切である。
  2. 長柄ブラシ
    長柄ブラシは肩関節の動きに制限がある場合に、手の届かない部位を洗浄するのに役立つ。よって、長柄ブラシは自助具として適切である。
  3. コップホルダー
    手関節や手指の関節の動きに制限がある場合にはコップホルダーが有効であるが、この患者は手関節や手指の関節の動きに制限はないため、自助具としては不適切である。
  4. レバー式ドアノブ
    手関節や手指の関節の動きに制限がある場合にはレバー式ドアノブが有効であるが、この患者は手関節や手指の関節の動きに制限はないため、自助具としては不適切である。

肩関節に痛みがある場合、肩の屈曲(前方挙上)や伸展(後方挙上)、外転、内転の関節可動域に制限が生じていると考えられる。

癌性疼痛への患者自身の対処で適切なのはどれか。(第95回)

①痛みの部位や増強因子を把握する。
②鎮痛薬は痛みが出現してから内服する。
③鎮痛薬の緊急追加は最小限にする。
④筋緊張法によって痛みの軽減を図る。

  1. 痛みの部位や増強因子を把握する。
    癌性疼痛のセルフケアでは、痛みの部位や増強因子を自身で把握することが大切である。
  2. 鎮痛薬は痛みが出現してから内服する。
    鎮痛薬の効果の発現には時間がかかるため、痛みが出現してから内服したのでは痛みを抑えることができない。
  3. 鎮痛薬の緊急追加は最小限にする。
    鎮痛薬の緊急追加では、十分な鎮痛効果がある量を追加する必要がある。
  4. 筋緊張法によって痛みの軽減を図る。
    筋肉を緊張させても痛みの軽減にはならない。

癌性疼痛のセルフケアと鎮痛薬の適切な使用方法について考えると解答できる。

がん(性)疼痛に対するフェンタニルパッチについて適切なのはどれか。(第97回)

①冷蔵保存する。
②毎回貼付部位を変える。
③用量調節が容易である。
④頓用でも使用が可能である。

  1. 冷蔵保存する。
    冷蔵保存する必要はない。子どもの手の届かない、高温にならない場所に保管する。
  2. 毎回貼付部位を変える。
    皮膚への刺激を避けるために毎回貼付部位を変える。
  3. 用量調節が容易である。
    貼付薬として数種類の用量の製品があるが、それ以外の用量に調節することはできない。
  4. 頓用でも使用が可能である。
    皮膚からゆっくり吸収される持続性の貼付薬であるため、速効性はなく頓用では使用しない。

フェンタニルパッチは、麻薬系の強オピオイド鎮痛薬である。貼付薬であり、皮膚から薬効が吸収される。持続痛を抑える定時薬として用いられる。

緩和ケアについて正しいのはどれか。(第102回)

①患者の家族は対象に含まない。
②ケア計画は多職種が話し合って立案する。
③疼痛コントロールの第一選択はモルヒネである。
④根治的な治療法がないと医師が説明したときから始める。

  1. 患者の家族は対象に含まない。
    これまで日本における緩和ケアの対象は癌患者のみであったが、「緩和ケアは死に至るすべての患者と家族を対象にする」という変化が起こってきている。
  2. ケア計画は多職種が話し合って立案する。
    ケア計画は、患者のQOLを高めるために多職種が協働して話し合い、1人ひとりにあった計画を立案する。
  3. 疼痛コントロールの第一選択はモルヒネである。
    「がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン」では、痛みの程度に合わせて非オピオイド鎮痛薬・オピオイド鎮痛薬を選択し、患者教育など非薬物療法を組み合せて疼痛コントロールを行う。
  4. 根治的な治療法がないと医師が説明したときから始める。
    緩和ケアは、苦痛を取り去る治療であるため、終末期に限らず診断された早期から始めるべきである。

WHO(世界保健機関)による緩和ケアの定義は「生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、痛みやその他の身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題を早期に発見し、的確なアセスメントと対処(治療・処置)を行うことによって、苦しみを予防し、和らげることで、QOLを改善するアプローチ」である。

現在の日本の終末期医療において、患者の将来の自己決定能力の低下に備えて、患者・家族と医療者が今後の治療・療養についての気がかりや価値観を定期的に話し合って共有し、患者の意向に沿った医療を提供することが望ましいとされている。この内容を示すのはどれか。(第110回)

①グリーフケア
②代理意思決定の支援
③アドバンス・ケア・プランニング
④アドバンスディレクティブ〈事前指示〉の支援

  1. グリーフケア
    グリーフケアとは、親しい人をなくした人がその現実を受け入れるプロセスを支援することである。
  2. 代理意思決定の支援
    代理意思決定とは、患者本人以外の家族などが代理で延命治療の要否などの意思を決定するプロセスである。
  3. アドバンス・ケア・プランニング
    アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは、将来の病気などの変化に備えて家族や専門職と話し合って計画を立てたり、意思決定を支援するプロセスである。
  4. アドバンスディレクティブ〈事前指示〉の支援
    アドバンスディレクティブとは事前指示のことで、自分が判断能力を失ったときに自身に行われる医療行為に対する指示(リビングウィル)を前もってしておくことである。

終末期や意思決定の支援に関する言葉の意味をまとめておこう。

22歳の女性。四肢のしびれと胸部絞扼感とを訴えている。胸部聴診所見は正常、呼吸数35/分、脈拍数88/分、整、血圧118/72mmHgであった。この患者の動脈血ガス分析で最も考えられるのはどれか。(第95回)

①pH 7.30、PaO2 66mmHg、PaCO2 49mmHg
②pH 7.37、PaO2 97mmHg、PaCO2 41mmHg
③pH 7.43、PaO2 75mmHg、PaCO2 37mmHg
④pH 7.53、PaO2 112mmHg、PaCO2 28mmHg

  1. pH 7.30、PaO2 66mmHg、PaCO2 49mmHg
    アルカリ性に傾いていない。
  2. pH 7.37、PaO2 97mmHg、PaCO2 41mmHg
    アルカリ性に傾いていない。
  3. pH 7.43、PaO2 75mmHg、PaCO2 37mmHg
    アルカリ性に傾いていない。
  4. pH 7.53、PaO2 112mmHg、PaCO2 28mmHg
    PaCO2が低くなり、pHが高くなってアルカリ性に傾いており、この選択肢が正しい。

患者は過換気症候群の過呼吸状態であり、呼吸数、脈拍数が多くなっている。四肢のしびれや胸部絞扼感の症状は、血液中のPaCO2(二酸化炭素分圧) が下がり、血液がアルカリ性に傾くことで引き起こされる。

気胸について正しいのはどれか。(第104回)

①外傷は原因の1つである。
②自然気胸は若い女性に多い。
③原因となるブラは肺底部に多い。
④治療として人工呼吸器による陽圧換気が行われる。

  1. 外傷は原因の1つである。
    交通事故などの外傷によって折れた肋骨が肺に刺さって生じることがある。
  2. 自然気胸は若い女性に多い。
    自然気胸は若くて長身、痩せ型の男性に起こりやすい。
  3. 原因となるブラは肺底部に多い。
    原因となるブラは肺尖部に多い。
  4. 治療として人工呼吸器による陽圧換気が行われる。
    治療は胸腔ドレーンを挿入し低圧持続吸引を行うか、手術による囊胞切除が行われる。程度によっては安静にすることで自然治癒することもある。

気胸は何らかの原因で肺に穴が開き、胸腔内に空気が漏れ、肺が虚脱することをいう。外傷が原因の気胸と自然気胸とがある。自然気胸では、肺の表面にできたブラやブレブと呼ばれる囊胞が破裂して起こる。この囊胞は、肺尖部にできやすい。また若くて長身、痩せ型の男性に起こりやすいといわれている。

最終月経の初日を0日とすると分娩予定日は何日目か。(第98回)

①260
②280
③300
④320

  1. 260
    260日目ではない。
  2. 280
    最終月経の初日を0日として280日目である。
  3. 300
    300日目ではない。
  4. 320
    320日目ではない。

最終月経の初日を0日として40週=280日目が予定日となり、正期産は37週0日~41週6日までをいう。

気管支鏡検査で正しいのはどれか。(第99回)

①検査の4時間前まで飲水は可能である。
②咽喉頭麻酔は上部消化管内視鏡と同様に行う。
③前投薬として鎮咳薬を投与する。
④検査中に問題がなければ合併症の発症はない。

  1. 検査の4時間前まで飲水は可能である。
    検査の2~3時間前まで飲水は可能とされている。
  2. 咽喉頭麻酔は上部消化管内視鏡と同様に行う。
    気管支鏡検査における咽喉頭麻酔は、噴霧器によって麻酔薬が噴霧されたものを呼吸に合わせて吸い込むことで麻酔がなされる。
  3. 前投薬として鎮咳薬を投与する。
    前投薬として鎮咳薬は使用しない。気道分泌物の抑制目的で抗コリン薬を使用することがある。
  4. 検査中に問題がなければ合併症の発症はない。
    気管支鏡検査の合併症には、麻酔薬に伴うアナフィラキシーショック、出血、咽頭痛、気胸、呼吸困難などがある。

気管支鏡検査の一連の流れを理解していおこう。

心血管系の症状とアセスメントの組合せで正しいのはどれか。(第97回)

①頸静脈の怒張 ― 中心静脈圧の低下
②心尖拍動部の左方移動 ― 右心室肥大
③拡張期心雑音 ― 弁の障害
④大腿動脈拍動の減弱 ― レイノー現象

  1. 頸静脈の怒張 ― 中心静脈圧の低下
    頸静脈が怒張するのは、中心静脈圧が上昇しているために血流が心臓に戻れないためである。
  2. 心尖拍動部の左方移動 ― 右心室肥大
    心尖拍動部が左方に移動するのは左心室肥大である。
  3. 拡張期心雑音 ― 弁の障害
    心雑音が聞こえるのは心臓弁の障害である。拡張期心雑音が聴取されるのは、大動脈弁、僧帽弁の障害である。
  4. 大腿動脈拍動の減弱 ― レイノー現象
    大腿動脈拍動が減弱するのは下肢が虚血している状態である。レイノー現象とは関係がない。

心臓から血液の流れる順序や心雑音が起こるしくみを頭の中で描ければ解答できる。

心電図を別に示す。所見として正しいのはどれか。2つ選べ。(第104回)

①R-R間隔の不整

②細動波の出現
③QRS波の消失
④STの上昇
⑤陰性T波

  1. R-R間隔の不整
    心電図のR波とR波の間隔が一定ではないため、R-R間隔の不整といえる。
  2. 細動波の出現
    途中からP波が欠落しており、また欠落しているのにQRS波は出ていることから心房細動が起こっていると考えられる。
  3. QRS波の消失
    心電図のQRS波は消失していない。
  4. STの上昇
    心電図からはSTの上昇はみられない。
  5. 陰性T波
    陰性T波は出ていない。

心電図の波形にそれぞれついているP、Q、R、S、T波はどの部分を指すのかを覚えておくとよい。また、それらの波は心臓がどのように動くために現れるのかも合わせて覚えておくとよい。P波は心房の興奮、QRS波は心室興奮の瞬間、T波は心室興奮の回復を表している。

心電図でT波の上昇の原因となるのはどれか。(第104回)

①高カリウム血症
②低カリウム血症
③高カルシウム血症
④低カルシウム血症

  1. 高カリウム血症
    心電図のT波が上昇する原因は高カリウム血症である。
  2. 低カリウム血症
    低カリウム血症の心電図はQT間隔延長が起こる。
  3. 高カルシウム血症
    高カルシウム血症の心電図はQT間隔短縮が起こる。
  4. 低カルシウム血症
    低カルシウム血症の心電図はQT間隔延長が起こる。

心電図のT波が上昇する原因は心臓肥大や血液中のカリウムの過剰などである。

体位とその目的の組合せで正しいのはどれか。(第100回)

①心不全時の起坐位 ― 静脈還流量の減少
②悪心・嘔吐時の側臥位 ― 噴門部からの逆流減少
③腰椎麻酔後の頭部挙上 ― 換気量の増加
④腹水貯留時のファウラー位 ― 横隔膜の上昇

  1. 心不全時の起坐位 ― 静脈還流量の減少
    心不全では、静脈還流量が減少する体位をとることで呼吸がしやすくなる。静脈還流量を減少させる体位は起坐位である。
  2. 悪心・嘔吐時の側臥位 ― 噴門部からの逆流減少
    悪心・嘔吐時に側臥位をとらせる目的は、仰臥位では吐物を誤嚥する危険があるからである。噴門部からの逆流減少が目的ではない。
  3. 腰椎麻酔後の頭部挙上 ― 換気量の増加
    腰椎麻酔後の頭部挙上の目的は、高比重薬を使った場合に頭部を下げていると、薬液の広がりから麻酔が高位におよび呼吸抑制などが起こる危険があるからである。換気量を増加させることが目的ではない。
  4. 腹水貯留時のファウラー位 ― 横隔膜の上昇
    腹水貯留時にファウラー位をとる目的は、横隔膜が下がり呼吸がしやすくなるためである。横隔膜の上昇が目的ではない。

それぞれの体位をとらせる意味を理解していれば解答できる。

狭心症の治療に用いる薬はどれか。2つ選べ。(第106回)

①アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
②スルホニル尿素薬
③ジギタリス製剤
④抗血小板薬
⑤硝酸薬

  1. アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
    アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)は降圧薬で、虚血性心疾患では心筋梗塞後に心筋が肥大して心不全になるのを予防する目的で使用される薬剤である。
  2. スルホニル尿素薬
    スルホニル尿素薬(SU)は糖尿病治療薬で、膵臓からのインスリンの分泌を増やし血糖を下げる。
  3. ジギタリス製剤
    ジギタリス製剤は強心薬で、心収縮力を増大し、心拍出量を増加させる。虚血性心疾患では心筋梗塞後のうっ血性心不全の治療に用いられる。
  4. 抗血小板薬
    抗血小板薬は血小板の働きを抑制して血液の凝固を抑える。狭心症では何らかの原因により冠動脈が一時的に閉塞、狭窄するため、これを予防するために抗血小板薬を用いる。
  5. 硝酸薬
    硝酸薬は血管平滑筋を弛緩させて血管内腔を広げる作用がある。狭心症は冠動脈の内腔が一時的に閉塞、狭窄するため、これを予防するために硝酸薬を用いる。

狭心症は一過性の心筋虚血で、虚血性心疾患の1つである。心筋虚血が持続すると心筋梗塞となる。狭心症治療薬には主に硝酸薬、β遮断薬、カルシウム拮抗薬がある。

急性虫垂炎でみられるのはどれか。(第103回追試)

①Kernig〈ケルニッヒ〉徴候
②Romberg〈ロンベルグ〉徴候
③Blumberg〈ブルンベルグ〉徴候
④Brudzinski〈ブルジンスキー〉徴候
⑤Courvoisier〈クールボアジェ〉徴候

  1. Kernig〈ケルニッヒ〉徴候
    ケルニッヒ徴候は、髄膜刺激症状の有無を観察する方法である。患者を仰臥位の状態にして股関節を90度に、膝関節も90度に曲げてもらい、徐々に膝関節を伸ばしていくと、135度以上に膝関節が伸びない場合はケルニッヒ徴候が陽性となる。
  2. Romberg〈ロンベルグ〉徴候
    ロンベルグ徴候とは、足を閉じて立位をとり、その後開眼から閉眼することによって、開眼時よりも身体の動揺が大きくなり、最後には転倒に至る現象をいう。ロンベルグ徴候が陽性の場合には、脊髄性の運動失調を疑う。
  3. Blumberg〈ブルンベルグ〉徴候
    ブルンベルグ徴候とは、腹壁を垂直に押し、その後すばやく離したときに痛みを感じることをいう。これは反跳痛ともいわれ、腹腔内の炎症によって生じる痛みである。急性虫垂炎では、マックバーネー点、ランツ点でこの痛みがみられる。
  4. Brudzinski〈ブルジンスキー〉徴候
    ブルジンスキー徴候とは、髄膜刺激症状の1つである。患者を膝を伸ばした仰臥位にさせ、上体を起こさないように頸部を前屈させていくと自然と両股関節と膝関節が屈曲すると陽性である。
  5. Courvoisier〈クールボアジェ〉徴候
    クールボアジェ徴候とは、胆囊より下部の総胆管が、圧迫によって閉鎖し、胆囊内に胆汁が蓄積することで無痛性の胆囊腫大が起こることをいう。総胆管癌、乳頭部癌、膵頭部癌にみられる。

選択肢の解説で挙げる、それぞれの徴候の特徴を覚えておこう。急性虫垂炎ではブルンベルグ徴候を観察する。

高齢者で発症頻度が増加するのはどれか。(第96回)

①急性虫垂炎
②クローン病
③十二指腸潰瘍
④逆流性食道炎

  1. 急性虫垂炎
    急性虫垂炎は幅広い年齢に生じるが、なかでも10〜20歳代に好発する。
  2. クローン病
    クローン病は10〜20歳代の若年者に発症することが多い。
  3. 十二指腸潰瘍
    十二指腸潰瘍は20〜40歳代に好発する。
  4. 逆流性食道炎
    逆流性食道炎は高齢者で発症頻度が増加する。

逆流性食道炎は、下部食道括約筋圧の低下などにより、胃の内容物が食道に逆流することをいう。高齢者や肥満者に多い疾患である。

大腸内視鏡検査で正しいのはどれか。(第97回)

①検査2日前から食物残渣の少ない食事を摂取する。
②検査前日の夕食後から絶飲食とする。
③検査当日に経口腸管洗浄薬を服用する。
④検査直前に肛門周囲の局所麻酔をする。

  1. 検査2日前から食物残渣の少ない食事を摂取する。
    検査の前日は食物残渣の少ない食事を摂取する。2日前から行う必要はない。
  2. 検査前日の夕食後から絶飲食とする。
    検査前日の夕食後から絶飲食ではなく、水分は摂っても問題ない。
  3. 検査当日に経口腸管洗浄薬を服用する。
    検査の当日に経口腸管洗浄薬を服用する。
  4. 検査直前に肛門周囲の局所麻酔をする。
    検査直前に直接肛門に表面麻酔薬を塗布して検査を開始する。肛門周囲の局所麻酔ではない。

大腸内視鏡検査では、検査の前日は食物残渣の少ない食事を摂取し、検査の当日に経口腸管洗浄薬を服用する。

腸閉塞について正しいのはどれか。(第110回)

①仰臥位の腹部エックス線写真で鏡面像を認める。
②経口による水分摂取は少量にする。
③イレウス管を小腸に留置する。
④抗菌薬の投与は禁忌である。

  1. 仰臥位の腹部エックス線写真で鏡面像を認める。
    腸閉塞を疑ったときの腹部エックス線検査は立位が原則である。仰臥位で検査してもニボー像(鏡面像)は得られない。立位不可の場合は側臥位にする。
  2. 経口による水分摂取は少量にする。
    腸閉塞のときは絶飲食が原則である。
  3. イレウス管を小腸に留置する。
    正解である。イレウス管を挿入して、腸管の減圧を行う。
  4. 抗菌薬の投与は禁忌である。
    腸閉塞では、腸管内の細菌が血管内に移動する場合があるため抗菌薬を投与する。禁忌ではない。

腸閉塞の看護に必要な知識が問われている。

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