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第81回

輸液ポンプ使用の主目的はどれか。(第98回)

①異物の除去

②感染の防止
③輸液速度の調整
④薬物の効果判定

  1. 異物の除去
    輸液ポンプは異物の除去の機能をもたない。異物の除去の目的では、輸液の種類によっては輸液フィルターが使える。
  2. 感染の防止
    輸液ポンプは感染の防止の機能をもたない。
  3. 輸液速度の調整
    輸液ポンプは輸液速度の調整のために使用する。
  4. 薬物の効果判定
    輸液ポンプは薬物の効果判定の機能をもたない。

輸液ポンプは輸液速度の調整のために使用する。

一般検査時の採血に最も用いられる静脈はどれか。(第103回)

①上腕静脈
②大腿静脈
③大伏在静脈
④肘正中皮静脈

  1. 上腕静脈
    橈骨静脈と尺骨静脈が合流して上腕静脈となるが、深静脈であり上腕動脈と並んで位置するため、一般検査時の採血には不向きである。
  2. 大腿静脈
    大腿静脈は大腿動脈の内側に並んで位置する。下肢の静脈であり、比較的深部にあるため一般検査時の採血には不向きである。
  3. 大伏在静脈
    大伏在静脈は足背から下腿と大腿の内側面を上行する。下肢の静脈であり、一般検査時の採血には不向きである。
  4. 肘正中皮静脈
    肘正中皮静脈は肘窩を走行するため採血に用いられやすい。他には同様に肘窩で触知しやすい橈側皮静脈や尺側皮静脈が用いられる。

一般検査の採血の際には、主に上肢の表在静脈が用いられる。

成人の経鼻経管栄養法の体位で適切なのはどれか。(第97回)

①膝胸位
②腹臥位
③半坐位
④シムス位

  1. 膝胸位
    膝胸位は膝と胸を床面につけた姿勢なので床に顔もつける形になり、経鼻経管栄養法の体位としては適切ではない。
  2. 腹臥位
    腹臥位では身体の前面が床面についており、身体全体が水平であるため、経鼻経管栄養法の体位としては適切ではない。
  3. 半坐位
    半坐位はファウラー位ともいい、仰臥位の状態から下肢を水平なままで上半身を30~45度挙上した体位である。胃食道逆流による誤嚥の予防になるため、経鼻経管栄養法の体位としては適切である。
  4. シムス位
    シムス位は半腹臥位ともいい、腹臥位と側臥位の中間の体位である。側臥位から上になっているほうの膝を床につけて軽度屈曲させ、上になっている上肢も床につけ顔も同じ方向を向くようにする。顔や腹部が上を向いておらず、身体全体が水平に近いため、経鼻経管栄養法の体位としては適切ではない。

主な体位についてはイラスト・語句のどちらで問われても理解できるようにすること。

経鼻胃管の先端が胃内に留置されていることを確認する方法で正しいのはどれか。(第110回)

①腹部を打診する。
②肺音の聴取を行う。
③胃管に水を注入する。
④胃管からの吸引物が胃内容物であることを確認する。

  1. 腹部を打診する。
    腹部を打診しても胃管の先端が胃内にあるかどうかは確認できない。
  2. 肺音の聴取を行う。
    この選択肢は肺音の聴取なので胃内の胃管と関係がない。なお、胃管からシリンジで空気を送り込み、その音が胃の付近で聴こえるかどうかで判断する方法がかつて使用されていたが、現在では確実ではないとされている。
  3. 胃管に水を注入する。
    胃管に水を注入してしまうと、気道に誤って胃管が挿入されている場合に安全とはいえない。
  4. 胃管からの吸引物が胃内容物であることを確認する。
    胃管からシリンジで少量の内容物を引き、胃内容物であることを確認するのが確実である。制酸剤を使用していなければ吸引した液のpHが5.5以下であれば胃内容物である。なお、選択肢にはないが、最も確実なのはエックス線写真による確認である。

最も安全かつ確実に胃内に胃管が留置されていることが確認できる方法を選択するのが鍵である。

中心静脈から投与しなければならないのはどれか。(第108回)

①脂肪乳剤
②生理食塩液
③5%ブドウ糖液
④高カロリー輸液

  1. 脂肪乳剤
    脂肪乳剤は必須脂肪酸の補充・効率的なカロリーの補充・蛋白代謝の抑制などを目的に使用する。浸透圧比が等張に調整されているので、末梢静脈から与薬できる。
  2. 生理食塩液
    0.9%の食塩水である生理食塩液は等張液であるので末梢静脈から与薬できる。
  3. 5%ブドウ糖液
    5%ブドウ糖液は等張液であるので末梢静脈から与薬できる。
  4. 高カロリー輸液
    高カロリー輸液は浸透圧比が3以上であるので中心静脈からの与薬とする。

血漿の浸透圧は275~295mOsm/kgH2Oであり、末梢静脈から与薬できる浸透圧は900mOsm/kgH2O、つまり血漿との浸透圧比が3くらいまでとされる。pHも考慮しなくてはならず血液のpHである7.4に近いものとする。浸透圧比やpHが適切でないと血管の負担となり静脈炎や血管痛の原因となる。

服薬の指示で食間はどれか。(第98回)

①食事中
②食後30分
③食前30分
④食後120分

  1. 食事中
    食事中に服薬することを表現する語はない。
  2. 食後30分
    食後のおよそ30分後に服用することを食後という。
  3. 食前30分
    食前のおよそ30分前に服用することを食前という。
  4. 食後120分
    食間とは食事と食事の間という意味なので、食事の間隔の中間に服用すればよい。3食の間隔が異なるので、食後2時間で服用するなど、一定のルールを定めたほうがよい。

服薬に関する用語としては、食間のほかに頓用も重要である。頓用とは、症状が現れたときに服用することである。

点滴静脈内注射の血管外漏出で注意すべき初期症状はどれか。(第103回)

①疼 痛
②水 疱
③潰 瘍
④皮膚壊死

  1. 疼 痛
    最初に疼痛・腫脹・発赤などが起こるので注意が必要である。
  2. 水 疱
    薬液の種類によるが水疱・潰瘍の形成は漏出から数時間~数日後に起こる可能性があり、初期症状ではない。
  3. 潰 瘍
    薬液の種類によるが水疱・潰瘍の形成は漏出から数時間~数日後に起こる可能性があり、初期症状ではない。
  4. 皮膚壊死
    皮膚の壊死は水疱や潰瘍ができた後に起こるため、初期症状ではない。

点滴静脈内注射の血管外漏出では静脈の外の組織に薬液が漏れて、組織を損傷する。

輸液ポンプを50mL/時に設定し、500mLの輸液を午前10時から開始した。終了予定時刻はどれか。(第100回)

①午後2時
②午後4時
③午後6時
④午後8時

  1. 午後2時
    午後2時ではない。
  2. 午後4時
    午後4時ではない。
  3. 午後6時
    午後6時ではない。
  4. 午後8時
    午後8時が正答である。

必修問題の選択式計算問題である(現在は多くが数字のマークシート方式となっている)。毎時50mLを滴下するので500mLを滴下し終わるには10時間かかる。午前10時の10時間後は午後8時である。

経鼻経管栄養法の体位で適切なのはどれか。(第105回)

①Fowler〈ファウラー〉位
②仰臥位
③腹臥位
④側臥位

  1. Fowler〈ファウラー〉位
    体位はファウラー位とする。
  2. 仰臥位
    仰臥位では胃と食道・気管がほぼ同じ高さとなり、注入した栄養剤が逆流して気管へ入り込む恐れがある。
  3. 腹臥位
    腹臥位は胸部と腹部が床面と接するため消化管が圧迫されるうえに、胃と食道・気管がほぼ同じ高さとなり、栄養剤によって胃が膨らむと患者の苦痛となり、逆流の恐れもある。
  4. 側臥位
    側臥位は胃と食道・気管の高さの差が少なく、注入した栄養剤が逆流して気管へ入り込む恐れがある。

経鼻経管栄養の注入中と注入後30分~1時間は上体を起こした体位を保持する。注入した栄養剤が逆流することを防ぐためである。

普通の呼びかけで容易に開眼する場合、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉による評価はどれか。(第103回)

①Ⅰ-3
②Ⅱ-10
③Ⅱ-30
④Ⅲ-100 

  1. Ⅰ-3
    ジャパン・コーマ・スケール(JCS)のⅠ-3は「刺激しなくても覚醒しているが、名前、生年月日が言えない」状態である。
  2. Ⅱ-10
    ジャパン・コーマ・スケール(JCS)で「普通の呼びかけで容易に開眼する」状態はⅡ-10である。
  3. Ⅱ-30
    ジャパン・コーマ・スケール(JCS)のⅡ-30は「痛み刺激を加えつつ呼びかけるとかろうじて開眼する」状態である。
  4. Ⅲ-100
    ジャパン・コーマ・スケール(JCS)のⅢ-100は「痛み刺激で払いのける動作をする」状態である。

意識レベルの評価としては、グラスゴー・コーマ・スケール(GCS)やジャパン・コーマ・スケール(JCS)がよく用いられる。

点滴静脈内注射1,800mL/日を行う。一般用輸液セット(20滴≒1mL)を使用した場合、1分間の滴下数はどれか。(第102回)

①19滴
②25滴
③50滴
④75滴

  1. 19滴
    19滴ではない。
  2. 25滴
    25滴となる。
  3. 50滴
    50滴ではない。
  4. 75滴
    75滴ではない。

輸液量が1,800mL/日であるので、1,800mL÷24時間=75mLが1時間当たりの輸液量となる。さらに1分当たりの輸液量は75mL÷60分=1.25mLで求められ、20滴≒1mLの輸液セットでは1.25×20=25滴となる。

静脈血採血の方法で正しいのはどれか。(第107回改変)

①駆血帯を巻いている時間は1分以内とする。
②針の刃面を下に向けて血管内に刺入する。
③静脈内に針を刺入したら強く内筒を引く。
④針を抜いてから1分程度の圧迫止血を行う。

  1. 駆血帯を巻いている時間は1分以内とする。
    「標準採血法ガイドライン(2018年)」によると、「長時間駆血帯を装着したままにしておくと、局所での血液の濃縮などの種々の理由により測定値に影響が生じる場合があるため、駆血時間はあまり長くならないように注意する。1分以内であれば、通常の検査項目への影響は許容範囲内である」としている。
  2. 針の刃面を下に向けて血管内に刺入する。
    「標準採血法ガイドライン(2018年)」によると、「刃面を上に向け、針を血管の走行に沿って皮膚に対して30度以下の角度で刺入する」とあり、針の刃面を下に向けて刺すことはしない。
  3. 静脈内に針を刺入したら強く内筒を引く。
    「標準採血法ガイドライン(2018年)」によると、溶血防止のために「注射器採血の場合、内筒(押し子)を強く引きすぎない」とあり、強く内筒を引いてはならない。
  4. 針を抜いてから1分程度の圧迫止血を行う。
    「標準採血法ガイドライン(2018年)」によると、「通常、抜針後5分間程度穿刺部位を圧迫する」とあり、1分以内では短すぎる。

採血の手技に関するエビデンスは確立されているとはいえないが、日本臨床検査標準協議会による「標準採血法ガイドライン(2018年)」が参考になる。

温罨法の作用で正しいのはどれか。(第102回)

①平滑筋が緊張する。

②局所の血管が収縮する。
③知覚神経の興奮を鎮静する。
④細胞の新陳代謝を抑制する。

  1. 平滑筋が緊張する。
    温罨法により局所の血管が拡張し、平滑筋は弛緩する。
  2. 局所の血管が収縮する。
    温罨法により局所の血管が拡張する。
  3. 知覚神経の興奮を鎮静する。
    体温程度の温熱刺激により知覚神経の興奮が静まり、鎮静効果が得られる。
  4. 細胞の新陳代謝を抑制する。
    温罨法により局所の血管が拡張し、血液循環がよくなるので細胞の新陳代謝は促進される。

温罨法とは、温熱刺激を身体の一部に与えることで、血管や筋肉、神経系に働きかけ、身体の回復を図るものである。

血液中の総ヘモグロビンに対する酸素化ヘモグロビンの割合を表すのはどれか。(第97回)

①酸素飽和度
②動脈血酸素分圧
③ヘマトクリット値
④ヘモグロビン濃度

  1. 酸素飽和度
    酸素飽和度は総ヘモグロビンに対する酸素と結合したヘモグロビン、つまり酸素化ヘモグロビン(オキシヘモグロビン)の割合である。%で表す。
  2. 動脈血酸素分圧
    動脈血酸素分圧は動脈血で96mmHg程度である。分圧は体積あたりに含まれているガスの量を表し、酸素分圧は気圧×酸素濃度で求められる。大気であれば大気圧760mmHg×21%≒160mmHgである。ガスの移動は濃度差(分圧差)による拡散によって起こり、圧が高いほうから低いほうへと移動する。
  3. ヘマトクリット値
    ヘマトクリット値は血液中に占める赤血球の容積比をいう。基準値は成人男性で39~52%、成人女性で34~44%である。
  4. ヘモグロビン濃度
    ヘモグロビン濃度は血液100mL(1dL)中に含まれるヘモグロビン量で、重さで表される。基準値は成人男性で13.5~17.5g/dL、成人女性で11.5~15.0g/dLである。

酸素飽和度と動脈血酸素分圧、ヘマトクリット値とヘモグロビン濃度の違いをしっかりと理解しておく。

健康な成人の血液中に最も多い抗体はどれか。(第97回)

①IgA
②IgE
③IgG
④IgM

  1. IgA
    IgAは母乳や粘膜からの分泌液に多く、局所免疫の中心である。血液中では2番目に多い。
  2. IgE
    IgEは肥満細胞に付着して、アレルギー症状を引き起こすヒスタミンを放出させる。正常な状態では血液中で微量である。
  3. IgG
    IgGは液性免疫の中心である。分子量が小さく胎盤を通過できる。血液中に最も多く存在する。
  4. IgM
    IgMは抗原が体内に侵入した時に最初につくられる抗体である。血液中に最も多い抗体ではない。

選択肢の4つの免疫グロブリンの機能は必須の知識である。量的には多いほうからIgG―IgA―IgM―IgD―IgEの順である。

ホルモンを分泌するのはどれか。(第98回)

①前立腺
②子 宮
③膵 臓
④肝 臓

  1. 前立腺
    前立腺にホルモン分泌機能はない。精液の20%ほどを占める液体成分を産生する。
  2. 子 宮
    子宮にホルモン分泌機能はない。子宮内膜をもち、受精卵を着床させる。
  3. 膵 臓
    膵臓は外分泌機能と内分泌機能がある。内分泌機能としてグルカゴン・インスリン・ソマトスタチンが分泌される。
  4. 肝 臓
    肝臓にホルモン分泌機能はないが、不要になったホルモンの分解をする機能はある。

内分泌機能と外分泌機能を区別する。

不随意筋はどれか。(第105回)

①心 筋
②僧帽筋
③大殿筋
④ヒラメ筋

  1. 心 筋
    心筋は不随意筋である。
  2. 僧帽筋
    僧帽筋は上半身の骨格筋であり、随意筋である。
  3. 大殿筋
    大殿筋は殿部の骨格筋であり、随意筋である。
  4. ヒラメ筋
    ヒラメ筋は下腿の骨格筋であり、随意筋である。

骨格筋は随意筋で、心筋と平滑筋(平滑筋は心臓以外の内臓や血管の壁を構成する)は不随意筋である。

左心室から全身に血液を送り出す血管はどれか。(第103回)

①冠状動脈
②下大静脈
③肺動脈
④肺静脈
⑤大動脈

  1. 冠状動脈
    冠状動脈は心臓の栄養血管である。冠状動脈を流れる血液量は心拍出量の約5%である。
  2. 下大静脈
    下大静脈は全身から右心房へ静脈血を戻す血管である。
  3. 肺動脈
    肺動脈は右心室から肺へ血液を送り出す血管である。
  4. 肺静脈
    肺静脈は肺から左心房へ動脈血を送り出す血管である。
  5. 大動脈
    大動脈は左心室から全身に血液を送り出す血管である。

全身の血液循環には体循環、肺循環の2つの系がある。体循環は左心室→大動脈をはじめとする動脈系→各組織→大静脈をはじめとする静脈系→右心房である。もう1つの肺循環は右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房である。

脊柱で椎骨が5個なのはどれか。(第96回)

①頸 椎
②胸 椎
③腰 椎
④尾 骨

  1. 頸 椎
    最も頭側の頸椎は7個である。5個ではない。
  2. 胸 椎
    頸椎の下の胸椎は12個である。肋骨の数(12対)と同じである。5個ではない。
  3. 腰 椎
    頸椎・胸椎に次いで足側にあるのは腰椎で5個である。正しい。
  4. 尾 骨
    一番足側にある尾骨は3~5個の尾椎が合わさってできる。5個の可能性があるが腰椎の5個のほうが正答である。なお、尾骨の上にある仙骨は5個の仙椎が合体してできている。

脊椎の数はたまに出題される。頸椎から腰椎までの椎骨の数は、「席・な・い・ふた・ご(脊・7・12・5)」と覚えるとよい(頸椎7個・胸椎12個・腰椎5個の語呂合わせ)。

胆汁の作用はどれか。(第108回)

①殺 菌
②脂肪の乳化
③蛋白質の分解
④炭水化物の分解

  1. 殺 菌
    胆汁に殺菌作用はない。
  2. 脂肪の乳化
    胆汁酸は脂肪を乳化させて小腸から吸収しやすくする働きがある。
  3. 蛋白質の分解
    胆汁は消化酵素ではないため蛋白質の分解はしない。
  4. 炭水化物の分解
    胆汁は消化酵素ではないため炭水化物の分解はしない。

胆汁は肝臓で生成され、いったん胆囊で濃縮された後、十二指腸に分泌される。主な成分は胆汁酸とビリルビンである。

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