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国家試験対策問題
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第71回 国家試験対策過去問題

国家試験

ホルモンと産生部位の組合せで正しいのはどれか。(第101回)

①エリスロポエチン ― 腎 臓
②アドレナリン ― 副腎皮質
③成長ホルモン ― 視床下部
④レニン ― 膵 臓

  1. エリスロポエチン ― 腎 臓
    エリスロポエチンは腎臓の皮質から分泌されるホルモンで、骨髄に働きかけて赤血球の産生を増加させる。
  2. アドレナリン ― 副腎皮質
    アドレナリンは副腎髄質から分泌されるホルモンである。副腎皮質からは電解質コルチコイドや糖質コルチコイドが分泌される。
  3. 成長ホルモン ― 視床下部
    成長ホルモンは下垂体前葉から分泌されるホルモンである。視床下部からは下垂体前葉に作用する成長ホルモン放出ホルモンや成長ホルモン抑制ホルモンなどのホルモンが分泌される。
  4. レニン ― 膵 臓
    レニンは腎臓から放出されアンジオテンシンをつくる。膵臓はランゲルハンス島より、インスリンやグルカゴンなどのホルモンを分泌する。

ホルモンを分泌する内分泌腺としては、下垂体(前葉・後葉)、甲状腺、副甲状腺(上皮小体)、膵臓ランゲルハンス島(膵島)、副腎(皮質・髄質)、性腺(精巣・卵巣)および視床下部、腎臓、松果体などがある。

膵臓から分泌されるのはどれか。(第105回)

①ガストリン
②カルシトニン
③アルドステロン
④ソマトスタチン

  1. ガストリン
    ガストリンは胃の幽門腺から分泌される消化管ホルモンである。
  2. カルシトニン
    カルシトニンは甲状腺から分泌され、血中カルシウム濃度を低下させる働きをもつ。
  3. アルドステロン
    アルドステロンは副腎皮質から分泌される電解質コルチコイドで、腎臓の集合管に作用しナトリウムの再吸収とカリウムの排泄を促進する。
  4. ソマトスタチン
    ソマトスタチンは膵臓の内分泌部ランゲルハンス島(膵島)のD(δ)細胞から分泌され、A(α)細胞とB(β)細胞の内分泌機能を調節している。

膵臓の内分泌部はランゲルハンス島(膵島)という。A(α)細胞からはグルカゴンが、B(β)細胞からはインスリンが、D(δ)細胞からはソマトスタチンが分泌される。

ホルモンと分泌部位の組合せで正しいのはどれか。(第106回)

①サイロキシン ― 副甲状腺
②テストステロン ― 前立腺
③バソプレシン ― 副腎皮質
④プロラクチン ― 下垂体前葉

  1. サイロキシン ― 副甲状腺
    サイロキシンは甲状腺から分泌される。副甲状腺(上皮小体)から分泌されるのはパラソルモンである。
  2. テストステロン ― 前立腺
    テストステロンは精巣から分泌される。前立腺は外分泌腺であって、精液の成分の一部となる乳白色のアルカリ性液を分泌する。
  3. バソプレシン ― 副腎皮質
    バソプレシンは下垂体後葉から分泌される抗利尿ホルモンである。副腎皮質からは電解質コルチコイド、糖質コルチコイドや男性ホルモン(アンドロゲン)が分泌される。
  4. プロラクチン ― 下垂体前葉
    プロラクチンは下垂体前葉から分泌される。妊娠中に乳腺を発達させ、分娩後に乳汁産生を促進する。

ホルモンを分泌する内分泌腺または内分泌器官には、下垂体(前葉・中葉・後葉)、甲状腺、上皮小体(副甲状腺)、膵臓(ランゲルハンス島)、副腎(皮質・髄質)、性腺(精巣・卵巣)などがある。

血液中のカルシウムイオン濃度が低下した際に、ホルモン分泌量が増加するのはどれか。(第108回)

①膵 島
②甲状腺
③下垂体
④副腎皮質
⑤副甲状腺

  1. 膵 島
    膵島にて分泌されるホルモンはインスリン、グルカゴン、ソマトスタチンで、血糖値の調節を行う。
  2. 甲状腺
    甲状腺から分泌されるカルシトニンは、血中カルシウム濃度を低下させる働きをもつので、低下した場合に分泌量は増加しない。
  3. 下垂体
    下垂体から分泌されるホルモンに、カルシウム濃度を調節するホルモンはない。
  4. 副腎皮質
    副腎皮質からは電解質コルチコイドなどのホルモンが分泌されるが、カルシウム濃度の調節には関与しない。
  5. 副甲状腺
    副甲状腺(上皮小体)から分泌される副甲状腺ホルモン(パラソルモン、上皮小体ホルモン)は血中カルシウム濃度を上昇させる働きがあるので、血中カルシウム濃度が低下するとその分泌が増加する。

血中カルシウム濃度の調節を行うホルモンは、甲状腺から分泌されるカルシトニンと副甲状腺から分泌されるパラソルモンである。

臓器と産生されるホルモンの組合せで正しいのはどれか。(第108回)

①膵 臓 ― グルカゴン
②副 腎 ― プロラクチン
③腎 臓 ― アルドステロン
④脳下垂体 ― インクレチン
⑤視床下部 ― テストステロン

  1. 膵 臓 ― グルカゴン
    膵臓のランゲルハンス島(膵島)では、A(α)細胞からグルカゴンを分泌する。
  2. 副 腎 ― プロラクチン
    プロラクチンは下垂体前葉から分泌される。副腎は、電解質コルチコイド(アルドステロン)や糖質コルチコイド(コルチゾル)などを分泌する。
  3. 腎 臓 ― アルドステロン
    アルドステロンは副腎皮質の球状帯から分泌される。腎臓からはエリスロポエチンなどが分泌される。
  4. 脳下垂体 ― インクレチン
    インクレチンは消化管ホルモンでインスリン分泌促進に作用する。脳下垂体からは、成長ホルモンや甲状腺刺激ホルモン、プロラクチン、オキシトシンなどが分泌される。
  5. 視床下部 ― テストステロン
    テストステロンは精巣から分泌される男性ホルモンである。視床下部からは副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモンなど、下垂体前葉に作用するホルモンが分泌される。

ホルモンは目的とする組織や器官の働きの調節に関与する特殊な化学物質で、それぞれ特定の臓器(内分泌腺)において産生される。

副甲状腺ホルモンの分泌を低下させるのはどれか。(第103回追試)

①慢性腎不全
②ヨード欠乏症
③吸収不良症候群
④悪性腫瘍の骨転移

  1. 慢性腎不全
    慢性腎不全では、ビタミンDが不足し、カルシウムの吸収が阻害される。そのため副甲状腺ホルモンの分泌は亢進され、破骨細胞の活性を上げて血中カルシウム濃度を上昇させる。
  2. ヨード欠乏症
    ヨード欠乏症は甲状腺ホルモンの分泌低下を招き、発育や新陳代謝に影響を及ぼす。
  3. 吸収不良症候群
    吸収不良症候群ではカルシウムの吸収が低下する。そのため副甲状腺ホルモンの分泌が亢進され、破骨細胞の活性を上げてカルシウムを吸収する。
  4. 悪性腫瘍の骨転移
    悪性腫瘍の骨転移によって骨が破壊され、血中カルシウム濃度が上昇するため、副甲状腺ホルモンの分泌は低下する。

副甲状腺ホルモンは破骨細胞の活性を上昇させ、骨から血中へのカルシウムイオンの遊離を促進する。腎臓におけるカルシウムイオンの再吸収を増加させ、血中カルシウム濃度を上昇させる。

男性生殖器について正しいのはどれか。(第105回)

①精巣は腹腔内にある。
②精囊は精子を貯留する。
③前立腺は直腸の前面に位置する。
④右精巣静脈は腎静脈に流入する。

  1. 精巣は腹腔内にある。
    精巣は股のところの皮膚でできた陰囊という袋に納まっていて、腹腔外にある。精巣は胎生期はじめは腹腔内にあるが、下方に位置を変え胎生末期には陰囊内に入る。この現象を精巣下降という。
  2. 精囊は精子を貯留する。
    精囊は外分泌腺で、精液の一部をなすアルカリ性の分泌物を出す。精子を貯留するのは精巣上体である。
  3. 前立腺は直腸の前面に位置する。
    前立腺は膀胱の下にあり、恥骨結合と直腸との間で、尿道および左右の射精管に貫かれている。高齢者では肥大をきたすので、直腸の前面に接していることから直腸に指を入れて触診することがある。
  4. 右精巣静脈は腎静脈に流入する。
    精巣から戻る精巣静脈は、左右でその経過が異なっている。右精巣静脈は直接下大静脈に入るが、左精巣静脈は左腎静脈に入る。

男性生殖器は、陰囊内にある精子を形成する精巣とその精子を運搬する精路および付属生殖腺、そして外陰部の交接器からなる。

流行性角結膜炎の原因はどれか。(第105回)

①淋 菌
②緑膿菌
③クラミジア
④アデノウイルス
⑤ヘルペスウイルス

  1. 淋 菌
    淋菌は性器感染症を起こす細菌である。角結膜に感染しても「はやり目」は起こさない。
  2. 緑膿菌
    緑膿菌は緑膿菌性角結膜炎を起こすが流行性ではない。
  3. クラミジア
    流行性角結膜炎とは異なるクラミジア結膜炎(トラコーマ)を起こす。
  4. アデノウイルス
    流行性角結膜炎はアデノウイルスによるウイルス性角結膜炎である。
  5. ヘルペスウイルス
    単純ヘルペスによる角膜炎は角膜ヘルペスと呼ばれる。起こった場合にも流行しない。

国立感染症研究所によると、流行性角結膜炎はアデノウイルスD群、E群、B群などを原因ウイルスとする急性の濾胞性結膜炎である。いわゆる「はやり目」とか「プール熱」である。

感染性因子とその構成成分の組合せで正しいのはどれか。(第105回)

①細 菌 ― 核 膜
②真 菌 ― 細胞壁
③プリオン ― 核 酸
④ウイルス ― 細胞膜

  1. 細 菌 ― 核 膜
    細菌は核膜で仕切られた明確な核をもたない。
  2. 真 菌 ― 細胞壁
    真菌は細胞膜の外側に細胞壁をもつ。
  3. プリオン ― 核 酸
    プリオンはDNAなどの核酸をもたない。
  4. ウイルス ― 細胞膜
    ウイルスには細胞膜がない。

寄生虫、真菌、細菌、プリオンについて、核酸・細胞壁や細胞膜・自己増殖能の有無を覚えておくとよい。

空気感染するのはどれか。(第96回)

①結核
②腸チフス
③HIV感染症
④ウイルス性肝炎

  1. 結 核 
    結核の他、麻疹や水痘などが空気感染(飛沫核感染)をする。
  2. 腸チフス
    腸チフスの他、A型肝炎やコレラなどは経口感染をする。空気感染の形式はない。
  3. HIV感染症
    HIV感染症は注射針の共有や性行為などによって感染する。空気感染の形式はない。
  4. ウイルス性肝炎
    ウイルス性肝炎の中で、A型肝炎は経口感染し、B型・C型肝炎は注射針の共有や性行為などによって感染する。空気感染の形式はない。

感染経路別に感染症を分類して理解しておく必要がある。

皮膚・髪・鼻腔が感染源になるのはどれか。(第95回)

①黄色ブドウ球菌
②レンサ球菌
③B型肝炎ウイルス
④ヒト免疫不全ウイルス

  1. 黄色ブドウ球菌
    黄色ブドウ球菌は皮膚、毛孔、鼻腔などに常在し、創傷部や毛孔から体内に侵入することで感染を起こしうる。代表例は伝染性膿痂疹や蜂窩織炎である。
  2. レンサ球菌
    レンサ球菌群は口腔内細菌叢の主流派である。咽頭炎、扁桃炎、抜歯後の感染症などを起こしうる。皮膚にも常在し、伝染性膿痂疹や蜂窩織炎を起こすが、ブドウ球菌群ほど優勢かどうかは微妙である。急性咽頭炎がヒトからヒトに感染する場合は主に患者の鼻咽頭分泌物による飛沫感染である。
  3. B型肝炎ウイルス
    B型肝炎ウイルスは血液が感染源である。
  4. ヒト免疫不全ウイルス
    ヒト免疫不全ウイルスは血液や体液が感染源である。

この問題は難解である。受験生にとって選択肢[3]と選択肢[4]の除外は容易かもしれないが、その後が非常に悩ましい。主な理由は、黄色ブドウ球菌とレンサ球菌のうち、後者を否定するのが難しいこと。もし仮に2つ選べという設問なら両方とも正解となるだろう。

日和見感染症の起炎菌はどれか。2つ選べ。(第103回)

①メチシリン耐性黄色ブドウ球菌〈MRSA〉
②インフルエンザ菌
③A群溶連菌
④髄膜炎菌
⑤緑膿菌

  1. メチシリン耐性黄色ブドウ球菌〈MRSA〉
    MRSAは日和見感染症の代表的起炎菌である。
  2. インフルエンザ菌
    インフルエンザ菌は抵抗力が低下していない人にも感染する。
  3. A群溶連菌
    A群溶連菌は抵抗力が低下していない人にも感染する。
  4. 髄膜炎菌
    髄膜炎菌は抵抗力が低下していない人にも感染する。
  5. 緑膿菌
    緑膿菌は日和見感染症の代表的起炎菌である。

増殖力の弱い病原体が起こす感染症が日和見感染症である。健康なヒトでは、宿主の免疫力>病原体の増殖力、という関係が成立しているが、この関係が逆転すると発病リスクが高くなる。免疫力の低下しがちな高齢者、あるいは免疫抑制薬を服薬している高齢者は感染リスクが非常に高い。

感染症と病原体の組合せで正しいのはどれか。(第97回)

①つつが虫病 ─ 真 菌

②帯状疱疹 ─ ウイルス
③伝染性腸炎 ─ リケッチア
④オウム病 ─ スピロヘータ

  1. つつが虫病 ─ 真 菌
    つつが虫病の病原体はリケッチアである。
  2. 帯状疱疹 ─ ウイルス
    帯状疱疹の病原体はヘルペスウイルスの一種である帯状疱疹ウイルスである。
  3. 伝染性腸炎 ─ リケッチア
    伝染性腸炎の主な病原体は細菌、ウイルス、あるいは寄生虫である。一般に細菌性は夏、ウイルス性は冬に多い。
  4. オウム病 ─ スピロヘータ
    オウム病の病原体はオウム病クラミドフィラである。スピロヘータが病原体となる疾患は梅毒である。

主な感染症とその病原体は頻出である。選択肢[3]の伝染性腸炎は感染性腸炎と同じ意味である。

出血が止まりにくくなる服用薬はどれか。(第102回)

①β遮断薬
②ジギタリス
③ワルファリン
④ループ利尿薬
⑤サイアザイド系利尿薬

  1. β遮断薬
    β遮断薬は高血圧、心不全、頻脈性不整脈などに対して適応がある。主な副作用は徐脈や低血圧である。
  2. ジギタリス
    ジギタリスは強心薬である。主な副作用は腹痛や徐脈である。
  3. ワルファリン
    ワルファリンは抗凝固薬である。作用機序はビタミンKの抑制である。主な副作用は出血傾向である。
  4. ループ利尿薬
    ループ利尿薬の主な作用は尿細管でのナトリウム再吸収抑制である。主な副作用は低カリウム血症である。出血傾向とは直接的な関係がない。
  5. サイアザイド系利尿薬
    サイアザイド系利尿薬の主な副作用は電解質異常である。

ワルファリンはビタミンK拮抗薬である。肝臓でビタミンK依存性凝固因子の合成を阻害することにより抗凝血作用、抗血栓形成作用を発揮する。納豆、クロレラなど、ビタミンKを多量に含む食品は効果を減弱させるため、服用中は摂取しない。

ワルファリンの服用時に避けた方がよい食品はどれか。(第103回追試)

①緑 茶
②納 豆
③チーズ
④バナナ
⑤グレープフルーツ

  1. 緑 茶
    緑茶はワルファリン服用時に避けたほうがよいということはない。
  2. 納 豆
    納豆菌はビタミンKを合成する能力が高いので納豆菌を含む納豆は避けたほうがよい。
  3. チーズ
    チーズはワルファリン服用時に避けたほうがよいということはない。
  4. バナナ
    バナナはワルファリン服用時に避けたほうがよいということはない。
  5. グレープフルーツ
    グレープフルーツが問題になるのは降圧薬(カルシウム拮抗薬)との相互作用である。

ワルファリンは抗凝固療法として頻繁に使用される抗血栓薬で、ビタミンK拮抗薬である。したがって、ビタミンKに富む食品は禁忌になる。

非ステロイド性抗炎症薬で注意すべき有害作用はどれか。(第95回)

①薬物依存
②無月経
③消化性潰瘍
④糖尿病

  1. 薬物依存
    非ステロイド性抗炎症薬は薬物依存とは無関係である。
  2. 無月経
    無月経は非ステロイド性抗炎症薬というより、むしろ副腎皮質ステロイド薬の有害作用である。
  3. 消化性潰瘍
    非ステロイド性抗炎症薬にはいろいろな種類があるが、いずれも胃腸障害(消化性潰瘍)に気をつけなければならない。
  4. 糖尿病
    糖尿病に注意しなければならない主な薬物は副腎皮質ステロイド薬やオランザピンなどの非定型抗精神病薬である。

非ステロイド性抗炎症薬で注意すべき主な有害作用(副作用)は、①胃腸障害、②腎障害、③出血傾向である。

薬とその副作用の組合せで正しいのはどれか。(第102回)

①抗ヒスタミン薬 ― 難 聴
②スルホニル尿素薬 ― 咳 嗽
③中枢性麻薬性鎮咳薬 ― 便 秘
④アミノグリコシド系薬 ― 骨粗鬆症

  1. 抗ヒスタミン薬 ― 難 聴
    抗ヒスタミン薬はアレルギー治療薬である。主な副作用は眠気である。
  2. スルホニル尿素薬 ― 咳 嗽
    スルホニル尿素薬は糖尿病治療薬である。主な副作用は低血糖である。
  3. 中枢性麻薬性鎮咳薬 ― 便 秘
    中枢性麻薬性鎮咳薬の代表例はコデインである。主な副作用の1つは便秘である。
  4. アミノグリコシド系薬 ― 骨粗鬆症
    ストレプトマイシンやカナマイシンなどのアミノグリコシド系抗菌薬は第Ⅷ(8)脳神経障害による難聴を生じる恐れが高い。

麻薬性鎮痛薬の代表的な副作用は、便秘、悪心・嘔吐、呼吸抑制、薬物依存などである。コデインリン酸塩は、鎮痛作用は弱く、鎮咳作用、止瀉作用をもつ。

経口薬と食品の関係について、正しいのはどれか。(第110回)

①テトラサイクリン系抗菌薬は牛乳の摂取によって吸収が高まる。
②非ステロイド性抗炎症薬は炭酸飲料の摂取によって吸収が早まる。
③抗ヒスタミン薬はアルコールの摂取によって副作用〈有害事象〉が出現しやすくなる。
④キサンチン系気管支拡張薬は納豆の摂取によって副作用〈有害事象〉が出現しやすくなる。

  1. テトラサイクリン系抗菌薬は牛乳の摂取によって吸収が高まる。
    テトラサイクリン系抗菌薬は、牛乳によってその吸収が抑制される。
  2. 非ステロイド性抗炎症薬は炭酸飲料の摂取によって吸収が早まる。
    非ステロイド性抗炎症薬は、炭酸飲料の摂取によって吸収が早まることはない。
  3. 抗ヒスタミン薬はアルコールの摂取によって副作用〈有害事象〉が出現しやすくなる。
    正解である。ちなみに、抗ヒスタミン薬の代表的な副作用は眠気であり、インペアード・パフォーマンスが起こりやすい。
  4. キサンチン系気管支拡張薬は納豆の摂取によって副作用〈有害事象〉が出現しやすくなる。
    キサンチン系薬で要注意のものはカフェイン入りのコーヒーである。なお、納豆といえばワルファリンを思い出したい。

薬と食品の相互作用に関する問題は国家試験頻出であるが、今回はこれまであまり出題されていなかったものが問われている。

日本の世帯構造の平成元年(1989年)から30年間の変化で正しいのはどれか。(第105回改変)

①単独世帯数は減少している。
②平均世帯人数は増加している。
③ひとり親と未婚の子のみの世帯数は2倍になっている。
④65歳以上の者のいる世帯数は増加し全世帯数のおよそ半数になっている。

  1. 単独世帯数は減少している。
    平成元年(1989年)の単独世帯数は約787万世帯であったが、その後は増え、令和元年(2019年)は約1,491万世帯となっている。減少していない。
  2. 平均世帯人数は増加している。
    平成元年(1989年)の平均世帯人数は3.10であったが、その後は減少し、令和元年(2019年)は2.39となっている。増加していない。
  3. ひとり親と未婚の子のみの世帯数は2倍になっている。
    平成元年(1989年)のひとり親と未婚の子のみの世帯数は約198万世帯であったが、令和元年(2019年)は約362万世帯となっており、およそ1.83倍で2倍にはなっていない。
  4. 65歳以上の者のいる世帯数は増加し全世帯数のおよそ半数になっている。
    令和元年(2019年)には65歳以上の者のいる世帯数は全世帯数の49.4%となり、およそ半数である。

世帯構造の変遷を整理しておこう

労働基準法で規定されているのはどれか。(第98回)

①健康診断
②休憩時間
③産業医の選任
④雇用保険事業

  1. 健康診断
    労働安全衛生法第66条で、事業者は労働者に対して医師による健康診断を行わなければならないとされている。
  2. 休憩時間
    労働基準法第34条で、労働時間が6時間を超える場合においては少なくとも45分、8時間を超える場合においては少なくとも1時間の休憩時間を与えなければならないとされている。
  3. 産業医の選任
    労働安全衛生法第13条で、事業者は産業医を選任し労働者の健康管理を行わせなければならないとされている。
  4. 雇用保険事業
    雇用保険法第3条で、失業等給付および育児休業給付を行うほか、雇用安定事業・能力開発事業などの雇用保険事業を行うことができるとされている。

労働基準法と労働安全衛生法で規定されているものは頻出である。

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