Q.1
全ての人が差別されることなく同じように生活できるという考え方を示しているのはどれか。 (第103回)
①ヘルスプロモーション
②ノーマライゼーション
③プライマリヘルスケア
④エンパワメント
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正解:2
- 「人々が自らの健康をコントロールし、改善することができるプロセス」と解される。1986年のWHO会議によって提唱された(オタワ憲章)。
- 「障害の有無にかかわらず、障害者が健常者と同等に生活し活動する社会の実現」という理念から生まれた概念である。
- 住民の生活圏(=地域)に密着した保健サービスや医療サービス、および医療を提供すること。
- 個人が内発的動機を高め、自分自身の力で問題や課題を解決できる能力を獲得していく、という考え方を示している。
Q.2
電気的除細動の適応となる不整脈はどれか。(第95回)
①期外収縮
②心室細動
③脚ブロック
④房室ブロック
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正解:2
電気的除細動は、除細動器によって心臓に通電することによって細動や頻拍における異常波を停止させ、正常な収縮を再開させる。主に心室細動(VF)や心室性頻拍(VT)等の重篤な不整脈に対し行われる。
Q.3
グリセリン浣腸を実施する際、腸管穿孔の危険性が最も高い体位はどれか。(第102回)
①立位
②側臥位
③仰臥位
④シムス位
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正解:1
浣腸時の体位は「左側臥位」が原則である。立位では、重力によって腸が下方に下がる。さらに立位では腹部の緊張を除去しにくい上、肛門から腸管への走行がわかりにくい。その状態で実施することは腸管穿孔の危険が高く、すでに事故の報告がなされている。
Q.4
患者の自己決定を擁護する看護師の行動で誤っているのはどれか。 (第93回)
①患者が理解できない説明は省略する。
②患者の希望を尊重する。
③患者に説明し同意を得る。
④患者が質問する機会を作る。
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正解:1
患者の自己決定を擁護するうえで、本人に診療の目的や内容をわかりやすく説明するべきである。
Q.5
肝臓の機能はどれか。(第94回)
①体液量の調整
②胆汁の貯蔵
③蛋白代謝
④ホルモンの分泌
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正解:3
- 体液量の調節は腎臓などによって行われる。
- 胆汁の貯蔵は胆嚢によって行われる。
- 蛋白代謝は肝細胞で盛んに起こり、アルブミン、フィブリノゲンなどの生成に関わる。
- 肝臓にホルモンの生成・分泌機能はない
Q.6
廃用症候群の予防で正しいのはどれか。(第101回)
①温罨法
②安静臥床
③減塩食の提供
④関節可動域訓練
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正解:4
廃用症候群とは、運動不足、安静臥床などによって生じた筋力低下や、関節拘縮など二次的な身体的機能の低下をさす。これを予防するためには、積極的なリハビリを促すことが重要である。
Q.7
経鼻胃チューブが胃内に入っていることを確認する方法はどれか。 (第93回)
①口腔内の観察
②胃液の吸引
③水の注入
④挿入チューブの長さの確認
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正解:2
経鼻胃チューブが胃内に入っていることを確認するには、①気泡音の確認 ②胃内容物の吸引 ③腹部X線撮影の方法がある。
Q.8
安全の欲求を充足するための行動はどれか。(第96回)
①名誉の獲得
②危険の回避
③社会への貢献
④生きがいの追求
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正解:2
- 承認・自尊欲求である。
- 安全の欲求は危険を回避したいとする欲求である。
- 所属・愛情欲求である。
- 自己実現欲求である。
Q.9
精子の性染色体はどれか。(第99回)
①X染色体1種類
②XY染色体1種類
③X染色体とY染色体の2種類
④XX染色体とXY染色体の2種類
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正解:3
男性の性染色体はXYで、これが分裂(減数分裂)するのでX染色体とY染色体の2種類となる。
Q.10
胆汁が混入していることを示す吐物の色はどれか。 (第98回)
①白
②黒
③赤
④緑
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正解:4
激しい嘔吐によって消化物を吐き尽くすと、十二指腸からの胆汁が混じった緑色の吐物が出てくることがある。
Q.11
要介護者に対し看護、医学的管理の下において必要な医療や日常生活上の世話を行う施設はどれか。(第104回)
①授産施設
②保健センター
③介護老人保健施設
④特別養護老人ホーム
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正解:3
- 授産施設は、心身に障害があり一般企業に就職することが困難な人に対し、自立した生活が送れることを目指す施設である。
- 保健センター(市町村保健センター)は、地域保健法に基づいて、地域住民に身近な保健サービスを提供する場として設置されている。
- 介護老人保健施設は、介護保険法に基づく施設サービスで、医療と生活援助の機能を持ち、病状が安定している要介護者に、住宅生活が可能になるようにリハビリテーションを行う施設である。
- 特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)は、介護保険法に基づく施設サービスで、身体上・精神上著しい障害があるために常時介護を必要とし、居宅での生活が困難な要介護者に適応される。
Q.12
体位変換時の看護師のボディメカニクスで正しいのはどれか。(第94回)
①大きな筋群を使う。
②基底面を狭くする。
③患者との間に距離をとる。
④重心を高くする。
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正解:3
- 広背筋や大殿筋などの大きな筋群を用いる。
- 基底面は広くする。
- 患者と介助者の重心をなるべく近づける。
- 腰を落として重心を低くする。
Q.13
ワルファリンカリウム服用時に避けた方がよい食品はどれか。(第95回)
①緑茶
②納豆
③チーズ
④グレープフルーツ
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正解:2
- 以前は鉄剤と併用禁忌であったが、現在は影響が無いとして削除されている。カフェインを含むため精神安定剤や睡眠薬との併用は避けたほうが良い。
- ワルファリンは、凝固因子であるビタミンKのはたらきを阻害する抗凝固剤である。納豆やクロレラはビタミンKを豊富に含むためワルファリンの作用を弱めてしまうため併用禁忌である。
- チーズはリンを豊富に含むため、血液透析を行っている患者は避けたほうが良い。
- カルシウム拮抗薬は、グレープフルーツジュースで服用すると代謝されずに蓄積されてしまうため併用禁忌である。
Q.14
静脈血採血の穿刺時の皮膚に対する針の適切な刺入角度はどれか。(第104回)
①10~30度
②35~40度
③55~60度
④75~80度
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正解:1
1.静脈血採血の穿刺では、皮膚に対し10~30度の角度で刺入する。
2.~4.その他、皮内注射は刺入角度0度、皮下注射は刺入角度0~30度、筋肉内注射は三角筋では45~90度、中殿筋では90度である。
Q.15
思春期に特徴的にみられるのはどれか。(第103回)
①愛着行動
②分離不安
③自己同一性の確立
④基本的信頼関係の確立
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正解:3
- 愛着行動は、乳幼児期に主に母親によって形成される。
- 分離不安は、乳幼児期に母親がそばを離れると不安になって泣いたり、探し求めたりする事。一般に生後7~8か月頃がピークで、3~4歳頃には軽減される。
- 自己同一性の確立とは、思春期に「自分とは何か」という自我を形成することである。
- 基本的信頼は、乳児期の発達課題である。
Q.16
出生時からみられ、生後3か月ころに消失する反射はどれか。(第103回)
①足踏み反射
②パラシュート反射
③Moro〈モロー〉反射
④Babinski〈バビンスキー〉反射
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正解:3
- 自動歩行ともいわれ、一歩前に踏み出そうとする反射。生後2~6週ごろ消失する。
- 上体が傾くと、手を広げて上肢を伸ばす反射。生後7か月ごろから出現する。
- 児の頭部を30度ほど持ち上げた後、急に支えをはずして頭を落下させると、腕を外転・伸展させて指を広げる(第1相)。続いて内転・屈曲させて抱きつくような動きを見せる(第2相)反射。生後3~4か月で消失する。抱きつき反射とも言う。
- 足の裏の外縁を擦ると、足の親指が反り返り他の指が開く反射で2歳頃消失する。これは錐体路の形成が未熟な生後2年間程みられる反射である。
Q.17
薬物血中濃度の上昇が最も速いのはどれか。(第99回)
①皮内注射
②皮下注射
③筋肉内注射
④静脈内注射
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正解:1
- 皮内注射は主にアレルゲンテストやツベルクリン反応に用いられる。
2.~4. 血中濃度上昇が早い順に、静脈内注射>筋肉内注射>皮下注射となる。
Q.18
受精から着床開始までの期間はどれか。(第104回)
①1~2日
②6~7日
③13~14日
④20~21日
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正解:2
受精後4~5日に子宮腔に達し、その後1~2日で子宮内膜に着床する。したがって、受精後着床までの期間は約1週間(6~7日)である。
Q.19
インスリン自己注射の投与経路はどれか。(第98回)
①皮 内
②皮 下
③筋肉内
④静脈内
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正解:2
インスリン製剤は通常のホルモンの分泌と同じように長くゆっくり作用させるため、作用時間の長い皮下注射で与薬する。皮下注射は一般に自己注射が認められている方法でもある。
Q.20
鎖骨下静脈へ中心静脈カテーテルを挿入する際に起こりやすい合併症はどれか。(第103回)
① 肺 炎
② 気 胸
③ 嗄 声
④ 無気肺
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正解:2
- 肺炎は、主に気道内への肺炎双球菌などの感染によって起こる。
- 気胸とは、胸腔内(本来は真空に近い状態)に空気が入り、肺を圧迫して外気を取り込めなくなることである。中心静脈カテーテルを挿入する際に、誤って肺を穿刺してしまい、気胸を起こすことがある。
- 嗄声は、反回神経の障害などによる声枯れのことである。甲状腺や食道の摘出術に合併しやすい。
- 無気肺は、気管支の閉塞によって末梢の肺に空気が入らなくなり、肺がつぶれた状態のことである。肺切除術後の合併症として発生しやすい。