Q.1
嚥下障害のある患者の食事介助で適切なのはどれか。(第102回)
①水分はとろみをつける。
②頸部を伸展する。
③一口量を多くする。
④むせたときには水を飲ませる。
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正解:1
- 嚥下のどこに障害があるかによるが、一般的に誤嚥のある患者に対しては、細かく散らばりやすい食事や水分は避け、気道の隙間に入りにくい「とろみ食」を与える。
- 頸部を前屈すると、前頚部の筋が弛緩し、嚥下しやすくなる。
- 1回量が多すぎると嚥下しにくく、少なすぎると咳嗽反射が起きやすいため適量を予め見極めておく必要がある。
- むせや咳き込み時には食事を中止する。
Q.2
車椅子による移送で適切なのはどれか。(第100回)
①エレベーターを利用するときは、エレベーターの中で方向転換する。
②移乗する前にフットレスト〈足のせ台〉を上げる。
③急な下り坂では前向きに車椅子を進める。
④段差は勢いをつけて乗り越える。
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正解:2
- エレベーター内でゆとりがある場合は、エレベーター内での方向転換も可能であるが、通常は後ろ向きで乗り、エレベーターの扉を見ながら昇降する。
- 移乗する前にフットレストを上げておく。フットレストに足を乗せながら移乗することは転倒の危険が高い。
- 急な下り坂では後ろ向きで車椅子を進める。
- 段差がある場合は、車椅子後方にあるステッピングバーに足をかけて、車椅子の前輪を浮かせて乗り越える。
Q.3
転倒・転落するリスクの高い薬はどれか。(第103回)
①去痰薬
②降圧薬
③抗菌薬
④消化酵素薬
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正解:2
失神や眠気によって転倒・転落の原因となる作用を持つ薬剤には、降圧薬、利尿薬、糖尿病治療薬、向精神薬などがある。
Q.4
患者を支えるための望ましい家族関係はどれか。(第94回
① 従属
② 協力
③ 依存
④ 干渉
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正解:2
家族のきずなと信頼関係に支えられ、協力体制の整った患者は闘病意欲が高まりやすい。
Q.5
受精卵の正常な着床部位はどれか。(第100回)
① 卵巣
② 卵管
③ 子宮体部
④ 子宮頸部
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正解:3
受精は卵管膨大部で行われ、1週間ほどかけて子宮に移動し子宮体部に着床する。子宮体部以外に着床することを子宮外妊娠といい、緊急手術の適応となる。
Q.6
脂質1gが体内で代謝されたときに生じるエネルギー量はどれか。(第98回)
① 4kcal
② 9kcal
③ 14kcal
④ 19kcal
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正解:2
糖質、蛋白質は1gの代謝につき4kcalのエネルギーが生じる。 脂質は1gの代謝につき9kcalのエネルギーが生じる。
Q.7
前腕の図を示す。矢印で示す骨はどれか。(第99回)
① 腓骨
② 橈骨
③ 脛骨
④ 尺骨

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正解:2
前腕の母指側なので橈骨を示している。
Q.8
貧血の診断に用いられるのはどれか。(第100回)
①ヘモグロビン濃度
②収縮期血圧
③血糖値
④尿酸値
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正解:1
- ヘモグロビンとは赤血球の中にあって酸素運搬の役割を担っている。
- 血圧と貧血との関係はない。
- 血漿中のブドウ糖の濃度をいう。
- 尿酸は、プリン体の最終産物として生成される。痛風は、尿酸の代謝異常で関節や軟骨に沈着して炎症をおこすことによって発症する。
Q.9
生活習慣病はどれか。(第97回)
①髄膜炎
②虚血性心疾患
③関節リウマチ
④アルツハイマー病
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正解:2
- 髄膜炎は髄膜の感染症である。
- 虚血性心疾患は脂質異常症などが原因となる生活習慣病である。
- 関節リウマチは膠原病に含まれる。
- アルツハイマー病は一部の食習慣や運動習慣と関連づけられているが、原因はまだ明らかになっていない
Q.10
抑うつ状態でみられるのはどれか。(第95回)
①無気力
②せん妄
③徘徊
④幻覚
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正解:1
- 抑うつでは、やる気の出せない状態(無気力)や、食欲の低下、睡眠障害なども起こる。
- せん妄とは、意識混濁と幻覚や錯覚がみられる状態。手術後や認知症の患者や高齢者等に多くみられる。
- 徘徊とは無秩序に歩き回る状態である。認知症の患者などに多くみられる。
- 幻覚は実際には無い感覚を体験する症状の事。統合失調症等で多い。
Q.11
入院患者の本人確認の方法で最も適切なのはどれか。(第100回)
① 病室でのベッドの位置
② ベッドネーム
③ ネームバンド
④ 呼名への反応
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正解:3
通常ネームバンドは患者自身の手首につけているため、これを用いて必ず患者本人であることを確認する。
Q.12
日本における平成19年の1歳から4歳までの子どもの死因で最も多いのはどれか。(第100回)
①肺炎
②心疾患
③悪性新生物
④不慮の事故
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正解:4
平成19年の1歳から4歳までの年齢階級別死因で最も多かったのは「不慮の事故」である。次いで「先天奇形、染色体異常」、「悪性新生物」の順である。
Q.13
介護保険の第2号被保険者は、□歳以上65歳未満の医療保険加入者である。□に入る数字で正しいのはどれか。(第101回)
① 25
② 30
③ 35
④ 40
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正解:4
介護保険の第1号被保険者は「65歳以上の要支援、要介護認定者」、第2号被保険者は「40歳以上65歳未満の医療保険加入者、および介護保険で定める16の特定疾病に限られる」である。
Q.14
大泉門が閉鎖する時期はどれか。(第99回)
① 1か月
② 6か月
③ 1歳6か月
④ 3歳
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正解:3
大泉門は、2個の頭頂骨と2個の前頭骨が合わさる場所にあり、大きな菱形をしたくぼみである。胎児が産道を通る際に、この隙間を利用して骨が重なり合い(骨重責)、頭を小さくすることに役立っている。生後9~10か月頃に一度大きくなるが、その後は徐々に小さくなり、1歳6か月~2歳頃には閉鎖する。新生児・乳児が脱水をおこすと、この大泉門が陥没することがある。
Q.15
思春期に分泌が増加するホルモンはどれか。(第103回)
①グルカゴン
②オキシトシン
③カルシトニン
④アンドロゲン
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正解:4
- グルカゴンは低血糖時に膵島A細胞から分泌されるホルモンで、血糖値を上昇させる。
- オキシトシンは分娩時、授乳時に下垂体後葉から分泌されるホルモンで、子宮収縮、射乳を促進する。
- カルシトニンは血中カルシウム濃度が上昇した時に甲状腺の傍濾胞細胞から分泌されるホルモンで、骨吸収を抑制し、骨形成を促進する。
- アンドロゲンは主に精巣のライディッヒ細胞から分泌されるホルモンで、男性の2次性徴に関わる。主に乳児期と思春期に分泌される。
Q.16
平成21年(2009年)国民生活基礎調査で、世帯総数における核家族世帯の割合はどれか。(第101回)
① 20%
② 40%
③ 60%
④ 80%
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正解:3
平成21年国民生活基礎調査によると、核家族世帯が60%、単独世帯が24.9%、三世代世帯が8.4%を示しており、核家族世帯が最も多い。
Q.17
ワルファリンと拮抗作用があるのはどれか。(第102回)
①ビタミンA
②ビタミンC
③ビタミンD
④ビタミンE
⑤ビタミンK
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正解:5
ワルファリンは、血液凝固因子のプロトロンビンの合成を阻害する抗凝固剤である。一方、ビタミンKはプロトロンビンの合成に関わるので両者は拮抗する。ワルファリン処方中はビタミンKを含む食材(納豆、クロレラ、青汁など)の摂取は控える。
Q.18
患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。(第100回)
①否定的感情の表出を受けとめる。
②正確に伝えるために専門用語を多く使う。
③会話の量と信頼関係の深まりとは比例する。
④患者の表情よりも言語による表現を重視する
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正解:1
- 患者の否定的な感情を受容し、共感的に理解することが重要である。
- 患者に分かりやすい表現を用いる。
- 会話の量が多ければ信頼関係が深まるとは限らない。信頼関係を構築していくためには、対象者を理解しようとする態度が必要となる。
- 対象者の気持ちを理解するには、言語的・非言語的コミュニケーションが必要となる。「目は口ほどに物を言う」ということわざがあるように、表情などに気持ちがあらわれることが多い。
Q.19
空気感染を防止するための防護用具はどれか。(第102回)
①ガウン
②ゴーグル
③N95マスク
④外科用マスク
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正解:3
- 空気感染(飛沫核感染)は呼吸によって粒子を吸い込むことにより感染するので、ガウンやゴーグルでは防止効果は望めない。
- 空気感染(飛沫核感染)は呼吸によって粒子を吸い込むことにより感染するので、ガウンやゴーグルでは防止効果は望めない。
- N95マスクは結核、SARSなどの空気感染の予防に効果があり、粒子の吸入防止に用いる。手術用のサージカルマスクとは区別される。
- 外科用マスク(サージカルマスク)は飛沫核などの微粒子の吸入防止効果は期待できない。ただし、装着者の側からの飛沫の拡散の防止は期待できるので、結核患者に用いることができる。
Q.20
災害時のトリアージで最優先治療群のトリアージタッグはどれか。(第102回)
①赤
②黄
③黒
④緑
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正解:1
トリアージは信号と同じように赤→黄→青の順で、赤が一番優先度が高くなる。黒は最後で、死亡群である。