Q.1
神経性食欲不振症の症状または所見はどれか。(第102回)
①発熱
②咳嗽
③徐脈
④高血圧
⑤過多月経
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正解:3
食行動の異常を主症状とする摂食障害に含まれる。発症要因としては、生物学的要因、社会・文化的要因、心理的要因等が挙げられているが詳細は明らかにされていない。主な症状としては、徐脈・低血圧、脱水、低体温、低血糖、ホルモン異常などがある。
Q.2
食中毒の原因となるのはどれか。(第104回)
①セラチア
②カンジダ
③サルモネラ
④クラミジア
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正解:3
- セラチアは広く水中や土壌に分布するグラム陰性桿菌で、健康人に対しては無害であるが、免疫力の低下した患者等が感染すると呼吸器感染、尿路感染、創傷感染等を引き起こす。
- カンジダは本来は健康人の口腔、消化管、腟などに常在する真菌であるが、免疫力が低下した患者に対しては、口腔、腟、皮膚、爪、消化管等を侵し、日和見感染の起因菌となる。
- サルモネラはグラム陰性桿菌で、ほとんどが動物の腸管内に保有されている。鶏肉、鶏卵、牛肉、豚肉等の生食によって食中毒を引き起こすことがある。
- クラミジアは細菌とウイルスの中間に位置づけられる特殊な微生物で、主に性交によって感染し、尿道炎や重症例では不妊症の原因となる。
Q.3
モルヒネの副作用はどれか。(第93回)
①骨髄抑制
②呼吸抑制
③聴力低下
④満月様顔貌
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正解:2
- 骨髄抑制は主に抗がん薬の副作用である。
- モルヒネの副作用は呼吸抑制、便秘などがある。
- 聴力低下はストレプトマイシンなどの副作用である。
- 満月様顔貌(ムーンフェイス)はステロイドの副作用である。
Q.4
ベッドに臥床している患者との面接で適切なのはどれか。(第94回)
①枕元に立って話す。
②ベッドに腰掛けて話す。
③ベッド脇の椅子に腰掛けて話す。
④足元に立って話す。
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正解:3
- 枕元に立って話す。非言語コミュニケーションの受容的・共感的態度では、患者との目の高さは同じ位置にする。
- ベッドに腰掛けて話す。ベッドは患者のテリトリーである。これが侵害されると不安になったり脅威に感じたりする。
- ベッド脇の椅子に腰掛けて話す。2者が対面して会話するとき、横並びは親しい関係の場合に適しているが、正面は緊張が高まる。医療者の場面では最もリラックスできる位置は斜め45度の位置である。
- 足元に立って話す。1と同様で、目線の高さを合わせるのと、位置関係を考えると適切でない。
Q.5
普通の呼びかけで容易に開眼する場合、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉による評価はどれか。(第103回)
①Ⅰ-3
②Ⅱ-10
③Ⅱ-30
④Ⅲ-100
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正解:2
「ふつうの呼びかけで開眼」する反応はⅡ-10である。
Q.6
滅菌手袋を使用しなければならないのはどれか。(第95回)
①口腔ケア
②陰部洗浄
③ストーマ装具の交換
④導尿
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正解:4
滅菌された機器・衛生材料の滅菌状態を保ちながら取り扱うことを無菌操作という。患者に病原体を伝播させないために必要な技術で、手術では完全な無菌操作が要求され、日常業務では注射、導尿、気管内吸引、創傷部の包帯交換などがある。
Q.7
気管内吸引の時間が長いと低下しやすいのはどれか。(第103回)
①血圧
②体温
③血糖
④動脈血酸素飽和度〈SaO2〉
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正解:4
気管内吸引時間(通常15秒まで)の延長によって、低酸素血症となるので注意する。低酸素血症は、チアノーゼや、酸素飽和度、動脈血酸素分圧の低下によって確認できる。
Q.8
気管吸引の時間が長いと生じやすいのはどれか。(第99回)
①酸素
②低体温
③乏尿
④浮腫
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正解:1
気管内吸引中、患者は呼吸ができないため低酸素を生じやすい。
Q.9
トリアージタッグを装着する部位で適切なのはどれか。(第100回)
①靴
②衣服
③右手首
④負傷した部位
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正解:3
トリアージタッグの装着部位は、【優先順位:1)右手首→2)左手首→3)右足首→4)左足首→5)首】
の順であり、必ず身体に装着する。
Q.10
日本の平成22年(2010年)における女性の平均寿命はどれか。(第102回)
①76.39年
②79.64年
③86.39年
④89.64年
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正解:3
平成22年におけるわが国の平均寿命は、男が79.64年、女が86.39年である。
Q.10
サーカディアンリズムの周期はどれか。
①約8時間
②約12時間
③約24時間
④約48時間
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正解:3
サーカディアンリズムとは概日リズムのこと。概日とは「概(おおむ)ね1日」の事で生物の約24時間周期のリズムを指す。
Q.12
国民健康保険に加入している30歳本人の自己負担割合はどれか。(第99回)
①なし
②1割
③2割
④3割
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正解:4
国民健康保険の自己負担割合は3割である。
Q.13
介護老人保健施設はどれか。(第100回)
①医業を行い、20名以上の患者が入院できる施設
②医業を行い、患者が入院できるための設備が無い施設
③要介護者が入所し、必要な医療や日常生活の援助を受ける施設
④認知症の要介護者が共同生活をしながら、日常生活の援助を受ける施設
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正解:3
- 「病院」の説明である。
- 「診療所」の説明である。
- 症状安定期にあり、入院生活は必要ないが、リハビリテーションや看護・介護を必要とする要介護者が入所する施設である。
- 「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」についての説明である。
Q.14
地域保健法に基づく保健所の事業で誤っているのはどれか。(第95回)
①環境衛生
②健康増進
③疾病予防
④要介護認定
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正解:4
- 代表的な保健所の業務である。
- 代表的な保健所の業務である。
- 代表的な保健所の業務である。
- 要介護認定は、介護保険法にもとづく市町村の業務である。
Q.15
血液凝固に関連するのはどれか。(第96回)
①ヘモグロビン
②フィブリノゲン
③マクロファージ
④エリスロポエチン
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正解:2
- ヘモグロビンは酸素運搬に関わる。
- フィブリノゲンは線維素原とも呼ばれる血液凝固因子である。
- マクロファージは血液中では単球と言う。免疫系における貪食と抗原提示に関わる白血球の1つである。
- エリスロポエチンは、腎臓で生成される赤血球の生成促進因子である。
Q.16
心原性ショックで直ちに現れる徴候はどれか。(第103回)
①血圧の上昇
②体温の上昇
③尿量の増加
④脈拍数の増加
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正解:4
- ショックは、血圧の低下による重篤な状態を指す。
- 心原性ショックでは、体温は上昇しない。末梢の虚血によって手足が冷たくなる(コールドショック)。
- ショック時は、血圧の低下によって尿量は減少する。
- ショック時は、血圧の低下に対する代償で頻脈となりやすい。
Q.17
ショックを起こした患者に最も適切な体位はどれか。(第100回)
①腹臥位
②頭部挙上
③下肢挙上
④左側臥位
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正解:3
ショックを起こした際は、脳への血流を最優先させる。そのため下肢を挙上して頭部を低くする。
Q.18
骨髄抑制が出現するのはどれか。(第96回)
①麻薬
②利尿薬
③抗癌薬
④インスリン製剤
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正解:3
- 麻薬の副作用には呼吸抑制、傾眠、便秘などがある。
- 利尿薬では一般に低カリウム血症や脱水などの副作用がある。
- 抗癌剤の副作用としては骨髄抑制、嘔吐、脱毛などがある。
- インスリン製剤の副作用としては低血糖症状に注意する。
Q.19
入院中の乳児のバイタルサインで最初に測定するのはどれか。(第98回)
①体温
②呼吸
③脈拍
④血圧
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正解:2
バイタルサインは、安静時の自然な数値を測定する。小児のバイタルサインの測定は泣くと測定が困難になるため、呼吸から行う。順番的には、呼吸→脈拍→体温→血圧の順番で測定するとよい。
Q.20
意識レベルを評価するのはどれか。(第99回)
①クレペリンテスト
②フェイススケール
③ロールシャッハテスト
④グラスゴー・コーマ・スケール
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正解:4
- 一般的には、「内田クレペリン検査」として知られている。本来、知能検査や性格検査など2つ以上の検査の実施が必要な「人が作業(行動)するときの能力」と「その能力を発揮するときの特徴」を、ひとつの検査で判定できる。能力面を含めた性格・行動特徴を総合的に測定する。
- フェイススケールとは、ペインスケールの一種である。患者の痛みのレベルを知るために、小児や軽度の意識障害・認知障害がある時などに用いることが多い。全く疼痛がない時はにこにこマーク、我慢できないほどの疼痛の場合には悲しいマークをチェックしてもらい、疼痛の程度や痛む時間帯などを判断することに役立つ。
- ロールシャッハテストとは、投影法に分類される性格検査の代表的な方法のひとつである。被験者にインクのしみを見せ、それから何を想像・連想するかによって人格を分析するもの。
- 意識レベルを評価する方法としては、JCS(ジャパン・コーマ・スケール:3-3-9度方式)やGCS(グラスゴー・コーマ・スケール)が有名である。