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国家試験対策問題
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第91回 国家試験対策過去問題

国家試験

ベンチュリーマスクの写真を別に示す。酸素流量の設定と併せて吸入酸素濃度を調節するのはどれか。(第105回)


  1. ①のマスクで吸入設定濃度と酸素流量を調節することはできない。

  2. ②のチューブ(蛇管)で吸入設定濃度と酸素流量を調節することはできない。

  3. 使用したい吸入設定濃度と酸素流量から色の異なる③のベンチュリーノズル(ダイリューター)を選んでセットする。

  4. ④のオキシジェンチューブで吸入設定濃度と酸素流量を調節することはできない。

①はマスク部分、②はチューブ(蛇管)、③はベンチュリ―ノズル(ダイリューター)、④はオキシジェンチューブである。

トリアージタッグを装着する部位で適切なのはどれか。(第100回)

①靴

②衣 服
③右手首
④負傷した部位


  1. 靴や衣類など着脱できる物にトリアージタッグは装着しない。
  2. 衣 服
    靴や衣類など着脱できる物にトリアージタッグは装着しない。
  3. 右手首
    トリアージタッグの装着の優先順位は右手首―左手首―右足首―左足首―頸部の順である。
  4. 負傷した部位
    負傷した部位にトリアージタッグは装着せず、優先順位は解説[3]の順とする。

トリアージタッグは原則として右手首に装着する。

一次救命処置時の成人への胸骨圧迫の深さで適切なのはどれか。(第106回)

①2~3cm
②5~6cm
③8~9cm
④11~12cm

  1. 2~3cm
    2~3cmでは足りない。
  2. 5~6cm
    5~6cmが適切である。
  3. 8~9cm
    8~9cmでは深すぎる。
  4. 11~12cm
    11~12cmでは深すぎる。

反応がなく、呼吸がないまたは死戦期呼吸があれば、ただちに胸骨圧迫を行う。成人への胸骨圧迫は、強く(約5cmで6cmを超えない)行うのが適切である(JRC蘇生ガイドライン2015)。

前腕の動脈性外出血の止血で正しいのはどれか。(第95回)

①出血部より末梢側を圧迫する。
②圧迫部位を心臓より高く保つ。
③直接圧迫は2~3分行う。
④止血帯は90分以上連続して使用する。

  1. 出血部より末梢側を圧迫する。
    出血部よりも中枢側の動脈を圧迫する(間接的圧迫止血法)。末梢側ではない。
  2. 圧迫部位を心臓より高く保つ。
    出血部は心臓より高く保つことで、出血部の血圧が下がり止血を助ける。
  3. 直接圧迫は2~3分行う。
    直接圧迫は出血部位を手で直接圧迫する。状況により異なるが、完全に止血するまで圧迫する必要がある。動脈血採血後の止血でも少なくとも5分以上の止血が必要であることから、2~3分の直接圧迫で完全に止血できるとは考えにくい。
  4. 止血帯は90分以上連続して使用する。
    止血帯を使用する場合には30分に1回は2~3分間圧迫をゆるめる。その間は出血部位を直接圧迫しておく。止血開始時間と止血持続時間を記録できるとよい。

止血を実施する際には、本問のような患者の体位や圧迫の方法のほか、抗凝固薬などの服用や既往歴にも合わせて留意する。

褥瘡の皮膚症状はどれか。(第107回改変)

①乾 燥
②水 疱
③白 斑
④腫 瘤

  1. 乾 燥
    皮膚の乾燥は褥瘡の症状とはいえない。
  2. 水 疱
    NPUAPの褥瘡分類では、ステージⅡを「スラフ(黄色・黄褐色・灰色・茶色をした壊死組織)を伴わない、赤色または薄赤色の創底をもつ、浅い開放潰瘍として現れる真皮の部分欠損。破れていないまたは開放した/破裂した血清で満たされた水疱として現れることがある」としており、水疱は褥瘡の症状である。
  3. 白 斑
    メラニン色素が欠落することで皮膚が白くなるのを白斑という。加齢や自己免疫疾患などが関連して起こる。褥瘡の症状ではない。
  4. 腫 瘤
    皮膚の腫瘤は褥瘡の症状とはいえない。

褥瘡は仰臥位では仙骨部に好発する。予防においては体圧分散寝具の使用が適している。

褥瘡発生の予測に用いるのはどれか。(第107回)

①ブリストルスケール
②Borg〈ボルグ〉スケール
③Braden〈ブレーデン〉スケール
④グラスゴー・コーマ・スケール

  1. ブリストルスケール
    ブリストルスケールは便の性状をみるのに用いるスケールである。
  2. Borg〈ボルグ〉スケール
    ボルグスケールは運動強度を測るのに用いるスケールである。
  3. Braden〈ブレーデン〉スケール
    褥瘡発生の予測に用いるのはブレーデンスケールである。点数が低いほど褥瘡発生リスクが高い。
  4. グラスゴー・コーマ・スケール
    グラスゴー・コーマ・スケールは意識状態をみるのに用いるスケールである。

褥瘡は仰臥位では仙骨部に好発する。予防においては体圧分散寝具の使用が適している。

言語中枢があるのはどれか。(第97回)

①大 脳
②小 脳
③橋
④延 髄

  1. 大 脳
    大脳皮質は領域ごとに機能がはっきりしている部分が存在する。これを機能局在という。言語中枢は領域が判明しており、運動性言語野と感覚性言語野として大脳皮質にある。
  2. 小 脳
    小脳に言語中枢はない。身体の平衡と運動・姿勢の統合的な中枢である。

  3. 橋は中脳と延髄の間に位置し、延髄~橋~中脳に広がる網様体には生命維持に必要な中枢を構成し、大脳に作用して意識状態を保つ。橋は排尿・排便・呼吸調節の中枢の機能を持ち、言語中枢はない。
  4. 延 髄
    延髄に言語中枢はない。延髄には呼吸・心臓と血管運動・嚥下・嘔吐・唾液分泌などの中枢がある。

看護学のテキストではあまり詳しく説明されていないが、例えば延髄と橋の特定の領域が呼吸中枢であったり、排尿の中枢は仙髄と橋にあったりと、ある機能の中枢は1つでない場合もあるので注意する。

精子の性染色体はどれか。(第99回)

①X染色体1種類
②XY染色体1種類
③X染色体とY染色体の2種類
④XX染色体とXY染色体の2種類

  1. X染色体1種類
    X染色体1種類しかもたないのは卵子である。
  2. XY染色体1種類
    精子はXY染色体1種類ではなく、X染色体かY染色体のどちらかしかもたない。
  3. X染色体とY染色体の2種類
    精子はX染色体かY染色体のどちらかしかもたないため、X染色体とY染色体の2種類である。
  4. XX染色体とXY染色体の2種類
    XX染色体とXY染色体の2種類をもつのは正常な受精卵である。

精子が持つ性染色体はXあるいはYなので、受精卵の性別を決定するのは精子である。卵子はX染色体しかもたない。この問題は表現がわかりにくいので間違った人はきちんと復習しておくこと。

免疫機能に関与する細胞はどれか。(第104回)

①血小板
②白血球
③網赤血球
④成熟赤血球

  1. 血小板
    血小板は止血作用がある細胞である。
  2. 白血球
    白血球は生体防御の働きに関与しており、体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を攻撃する・老化した細胞や傷害された細胞を処理する免疫機能をもっている。なお、白血球のうち、好中球は感染防御作用をもち、細菌感染による急性炎症では単球より早く反応する。
  3. 網赤血球
    赤芽球から網赤血球を経て赤血球が生成される。酸素を運ぶ役割がある。
  4. 成熟赤血球
    解説[3]と同様。

血球の役割について整理しておこう。

全身清拭時、洗面器に準備する湯の温度で適切なのはどれか。(第105回)

①20~25℃
②30~35℃
③40~45℃
④50~55℃

  1. 20~25℃
    20~25℃では人体にとって冷たいタオルしかつくることができない。
  2. 30~35℃
    30~35℃では人体にとって冷たいタオルしかつくることができない。
  3. 40~45℃
    40~45℃の湯では皮膚に当てるタオルの温度はこれより下がってしまい適切ではない。
  4. 50~55℃
    50~55℃が最も適切である。50℃以上ではゴム手袋を使用するなどしてタオルを準備する。

直接手を入れたり、タオルを絞ったりできる湯の温度は50℃が限度とされる。皮膚に当てるタオルの温度は40~45℃が適温とされているため、準備の間に冷めることを考慮してこの温度より温かい湯を用意しなくてはならない。

血漿と等張のブドウ糖溶液の濃度はどれか。(第106回)

①5%
②10%
③20%
④50%

  1. 5%
    ブドウ糖の等張液は5%である。
  2. 10%
    10%ではない。
  3. 20%
    20%ではない。
  4. 50%
    50%ではない。

血液は血漿と血球成分からなるが、特に赤血球は中に電解質などを備えた構造であるため、血漿の浸透圧によって崩壊したり変形したりする。これを防ぐために注射液は血漿の浸透圧と等しい溶液(等張液)とする。

成人の体重に占める体液の割合で最も高いのはどれか。(第108回)

①血 漿
②間質液
③細胞内液
④リンパ液

  1. 血 漿
    血漿は5%である。
  2. 間質液
    間質液は15%である。
  3. 細胞内液
    細胞内液が40%で最も多い。
  4. リンパ液
    リンパ液は間質液に含まれる。

成人の体重に占める体液(水分)の割合はおよそ60%であるが、このうち最も多いのは細胞内液で、60%のうちの40%にのぼる。残り20%は細胞外液で間質液15%、血漿5%の割合である。

動作を安定させるために行うのはどれか。(第108回)

①重心位置を低くする。

②足を閉じた姿勢にする。
③底が滑らかな素材の靴を履く。
④重心線を支持基底面の中心より遠くする。

  1. 重心位置を低くする。
    患者の身体を移動させるような動作のボディメカニクスにおいては、重心位置を低くする。
  2. 足を閉じた姿勢にする。
    支持基底面積を広げ、力を有効に出すには足を肩幅程度に広げることが適切である。
  3. 底が滑らかな素材の靴を履く。
    底がすべりにくい素材の靴を選ぶことが適切である。
  4. 重心線を支持基底面の中心より遠くする。
    重心線を支持基底面の中心に近づけることが適切である。

身体の構造や機能を力学的視点から捉え、合理的に身体を使用することをボディメカニクス技術という。

左上肢に拘縮のある患者の寝衣交換で正しいのはどれか。(第101回)

①脱がせるときも着せるときも右手から行う。

②脱がせるときは右手から行い、着せるときは左手から行う。
③脱がせるときも着せるときも左手から行う。
④脱がせるときは左手から行い、着せるときは右手から行う。

  1. 脱がせるときも着せるときも右手から行う。
    脱がせるときも着せるときも右手から行うのは正しくない。
  2. 脱がせるときは右手から行い、着せるときは左手から行う。
    右手から脱がせ、左手から着せるのは正しい。
  3. 脱がせるときも着せるときも左手から行う。
    脱がせるときも着せるときも左手から行うのは正しくない。
  4. 脱がせるときは左手から行い、着せるときは右手から行う。
    左手から脱がせ、右手から着せるのは正しくない。

脱衣と着衣それぞれで、寝衣の自由度が高い(どちらの袖にも手が通っていない)状態で麻痺・拘縮・点滴がある側に接すると考えれば丸暗記をしなくても解ける。脱衣は最初に寝衣を抜くプロセスが寝衣の自由度が低いので健側(右)を先にし、着衣は最初に寝衣の袖を通すプロセスが寝衣の自由度が高いので拘縮側(左)から行う。

口腔ケアで適切なのはどれか。(第105回)

①歯肉出血がある場合は実施しない。
②含嗽ができない患者には禁忌である。
③経口摂取の有無に関係なく実施する。
④総義歯の場合は義歯を入れた状態で実施する。

  1. 歯肉出血がある場合は実施しない。
    まず出血があれば含嗽などでそれを洗い流す必要がある。少量の出血であれば歯垢を除去し、歯肉をマッサージすることで改善する可能性が高い。組織の脆弱化や出血傾向がある場合にはなるべく出血させないようにケアを行う。
  2. 含嗽ができない患者には禁忌である。
    含嗽はできなくても、口腔内の清拭や、吸引器を使っての口腔ケアは可能である。
  3. 経口摂取の有無に関係なく実施する。
    経口摂取をしていなくても口腔ケアは必要である。特に人工呼吸器を使用している患者は人工呼吸器関連肺炎の予防のために口腔ケアは重要である。
  4. 総義歯の場合は義歯を入れた状態で実施する。
    義歯自体と、義歯を外した状態の口腔ケアが必要である。総義歯だからといって義歯を入れた状態でケアをしても義歯と接している歯肉はきれいにならない。

口腔ケア実施の目的や、患者の状態に合わせたケアを押さえておこう。

腹腔ドレーンの排液バッグをベッド柵にかけた図を示す。正しいのはどれか。(第101回)

  1. 排液バッグをドレーン挿入部(この場合は腹部)より高い位置に置くと排液が逆流し、感染のリスクが高まる。
  2. 排液バッグがドレーン挿入部(この場合は腹部)より低い位置にあり、ドレーンチューブもねじれたりしておらず、選択肢の中では正しい。
  3. ドレーンチューブがベッド柵にからんでおり、患者の体動によりドレーンチューブが引っ張られて閉塞するなどのリスクがある。
  4. 排液バッグが床についており、感染のリスクが高まる。排液口が閉鎖されていても細菌の侵入の可能性があるので、排液バッグに細菌がつかないように管理する。

腹腔ドレーンについてはチューブの屈曲や閉塞を避ける・排液バッグは挿入部より低い位置にする(車椅子に乗るときなどは特に注意)・チューブの接続部位を外して接続し直すときには接続部位を消毒する・排液バッグは床につけないなどに気をつける。

スタンダードプリコーションで感染源とされるのはどれか。(第98回)

①爪
②頭 髪
③血 液
④傷のない皮膚


  1. 爪は該当しない。迷ったときには湿性生体物質かどうかで判断しよう。
  2. 頭 髪
    頭髪は該当しない。
  3. 血 液
    血液は該当する。
  4. 傷のない皮膚
    傷のない皮膚は該当しない。

感染予防対策にはスタンダードプリコーション(標準予防策)と感染経路別予防策がある。違いがすぐに説明できるようにする。感染症の有無にかかわらず、すべての患者の血液・体液・汗を除く分泌物・排泄物・粘膜・損傷した皮膚が感染源であるとみなして取り扱うのが、スタンダードプリコーションである。

オートクレーブを使用するのはどれか。(第98回)

①乾熱滅菌
②ろ過滅菌
③ガス滅菌
④高圧蒸気滅菌

  1. 乾熱滅菌
    乾熱滅菌は乾熱滅菌器(調理用オーブンのような構造のものである)を用いて行う。乾燥した空気を内部に送り、内部温度を150~180℃に維持して、多くは30分以上の時間をかける。
  2. ろ過滅菌
    ろ過滅菌はろ過装置とろ紙、あるいはメンブランフィルター(膜フィルター)で、装置をろ過できない大きさの細菌を除去する。ウイルスが除去できないため、正確には滅菌ではなく除菌である。
  3. ガス滅菌
    ガス滅菌は殺菌作用のある化学物質を含むガスを用いて密閉空間で滅菌する。酸化エチレン(エチレンオキシド)ガス(EOG)やホルムアルデヒドガスなどが使われている。
  4. 高圧蒸気滅菌
    大気圧の下では水は100℃以上にならないため、圧力を上げて高温の環境にして滅菌するのが高圧蒸気滅菌であり、オートクレーブを用いる。なお蒸気圧は2気圧でほぼ121℃となる。

オートクレーブ(autoclave)は内部を飽和蒸気によって高温高圧にすることで滅菌を行う機器である。

感染予防のための手指衛生で正しいのはどれか。(第110回)

①石けんは十分に泡立てる。
②洗面器に溜めた水で洗う。
③水分を拭きとるタオルを共用にする。
④塗布したアルコール消毒液は紙で拭き取る。

  1. 石けんは十分に泡立てる。
    石けんに含まれる界面活性剤には起泡作用があり、「十分に泡立てることで皮膚のしわなどに洗浄剤が行き渡る」、「汚れを浮かび上がらせることで少ない摩擦で汚れを落とせる」、「泡ができることによる体積の増大で少ない洗浄剤で広い面積を洗うことができる」といった利点がある。
  2. 洗面器に溜めた水で洗う。
    洗面器に溜めた水ではなく、流水で石けんや汚れを洗い流すのが正しい。
  3. 水分を拭きとるタオルを共用にする。
    水分を拭きとるタオルは共用にせず、できれば使い捨てのペーパータオルなどが望ましい。
  4. 塗布したアルコール消毒液は紙で拭き取る。
    塗布したアルコール消毒液は乾燥したときに消毒が完了するので、紙で拭きとることはしない。

手洗いのなかでも石けんの作用を問う新しい視点の問題である。きちんと考えれば解けるレベルである。

滅菌物の取り扱いで正しいのはどれか。(第109回)

①鉗子の先端は水平より高く保つ。
②鑷子の先端を閉じた状態で取り出す。
③滅菌パックはハサミを用いて開封する。
④滅菌包みは布の内側の端を手でつまんで開く。

  1. 鉗子の先端は水平より高く保つ。
    鉗子の先端は水平より低く保つ。
  2. 鑷子の先端を閉じた状態で取り出す。
    鑷子の先端は閉じたまま取り出す。
  3. 滅菌パックはハサミを用いて開封する。
    滅菌パックは、開封する側を上にし、両手で外側にめくりながら左右に開く。ハサミは用いない。
  4. 滅菌包みは布の内側の端を手でつまんで開く。
    滅菌包みは、内側に触れないように布の外側の端をつまんで開く。

無菌操作の原則を問う問題である。無菌操作とは、病原体が患者の体内に侵入するのを防ぐことを目的に、滅菌された物品を滅菌状態のまま取り扱うことである。

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