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国家試験対策問題
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第97回 国家試験対策過去問題

国家試験

介護保険の第2号被保険者は、( )歳以上65歳未満の医療保険加入者である。( )に入る数字で正しいのはどれか。(第101回)

①25

②30
③35
④40

  1. 25
    25~65歳ではない。
  2. 30
    30~65歳ではない。
  3. 35
    35~65歳ではない。
  4. 40
    40~65歳が介護保険の第2号被保険者である。

設問に「医療保険加入者である」とあるがわが国は国民皆保険なので基本的にすべての人が該当すると考えてよい。第2号被保険者は介護保険料を医療保険の保険料とともに納付する仕組みになっている。介護保険の被保険者は65歳以上の者が第1号被保険者、40~65歳未満の医療保険加入者が第2号被保険者である。

全ての人が差別されることなく同じように生活できるという考え方を示しているのはどれか。(第103回)

①ヘルスプロモーション

②ノーマライゼーション
③プライマリヘルスケア
④エンパワメント

  1. ヘルスプロモーション
    ヘルスプロモーションとは人々が自らの健康をコントロールし、改善することができるようにするプロセスを指す。世界保健機関(WHO)がオタワ憲章で提唱した。
  2. ノーマライゼーション
    ノーマライゼーションとはすべての人が差別されることなく同じように生活できる、障害の有無にかかわらず地域のなかで共に生活するという考え方を指す。公共交通機関のバリアフリー化などが含まれる。
  3. プライマリヘルスケア
    プライマリヘルスケアとは健康は人々の権利であると認め、住民の生活圏に密着して保健サービスを提供することを指す。アルマ・アタ宣言で提唱された。
  4. エンパワメント
    エンパワメントとは自分のもつ強みを生かし、自分で決定し、問題を解決する力をつけることやそのプロセスである。

それぞれの用語について、その概念が誕生した歴史的背景とともに押さえておこう。

輸液ポンプを使用する目的はどれか。(第110回)

①感染の防止
②薬液の温度管理
③薬物の効果判定
④薬液の注入速度の調整

  1. 感染の防止
    輸液ポンプ使用の目的は感染の防止ではない。
  2. 薬液の温度管理
    輸液ポンプ使用の目的は薬液の温度管理ではない。
  3. 薬物の効果判定
    輸液ポンプ使用の目的は薬物の効果判定ではない。
  4. 薬液の注入速度の調整
    点滴静脈内注射ではチューブや針が留置されている部分の動きや高さによって滴下状況が変化するため、輸液ポンプにより注入速度が設定できれば正確な輸液管理が可能となる。

輸液ポンプやシリンジポンプの目的は頻出である

肘正中皮静脈からの採血における駆血部位の写真を別に示す。正しいのはどれか。ただし、×は刺入部である。(第102回)


  1. ①は中枢側すぎる。

  2. 採血部位より7~10cm中枢に駆血帯を巻くので②が正しい。

  3. ③は採血部位に近すぎる。

  4. ④は採血部位より末梢で駆血しており、不適切である。

  5. ⑤は採血部位より末梢で駆血しており、不適切である。

採血部位より7~10cm中枢に駆血帯を巻くのが正しい。

ゴム製湯たんぽを使った温罨法で正しいのはどれか。(第101回)

①入れる湯の温度は70℃とする。
②湯を1/3程度入れる。
③湯たんぽ内の空気を抜いて栓をする。
④湯たんぽは身体から2~3cm離しておく。

  1. 入れる湯の温度は70℃とする。
    ゴム製湯たんぽの耐熱性を考慮して60℃の湯を使用する。
  2. 湯を1/3程度入れる。
    湯は2/3程度入れ、空気を抜いて栓をする。1/3では少なすぎる。
  3. 湯たんぽ内の空気を抜いて栓をする。
    湯は2/3程度入れ、空気を抜いて栓をする。
  4. 湯たんぽは身体から2~3cm離しておく。
    湯たんぽは漏れがないかを確認し、カバーをかけて患者の身体から10cm以上離して使用する。

湯たんぽによる温罨法の際には、低温熱傷に注意して実施することを心がける。

酸素投与時の加湿に用いるのはどれか。(第99回)

①滅菌精製水
②生理食塩液
③ポビドンヨード
④5%ブドウ糖液

  1. 滅菌精製水
    肺胞まで加湿が届くことを考えると滅菌蒸留水がよい。細菌の混入や繁殖を防止するために閉鎖式の容器も使用されている。
  2. 生理食塩液
    生理食塩水中の塩分が器具内で結晶化する可能性があるため適さない。
  3. ポビドンヨード
    吸入酸素の中に蒸気として含まれ呼吸器官に取り込まれるので、ポビドンヨードのような消毒薬は適さない。
  4. 5%ブドウ糖液
    ブドウ糖液の糖分が器具内で結晶化する可能性があるため適さない。

酸素吸入時、経鼻カニューレでは3L/分まで、ベンチュリーマスクでは酸素流量に関係なく酸素濃度40%までは酸素を加湿する必要はないとする考え方も普及している。

成人患者の気管内の一時的吸引における吸引圧で正しいのはどれか。(第106回)

①-100~-150mmHg
②-200~-250mmHg
③-300~-350mmHg
④-400~-450mmHg 

  1. -100~-150mmHg
    -100~-150mmHgが正しい。吸引している間は気道内の空気も吸引しているので、吸引圧が強すぎると、低酸素症や気道粘膜損傷の原因となる恐れがある。
  2. -200~-250mmHg
    -200~-250mmHgでは陰圧が強すぎる。
  3. -300~-350mmHg
    -300~-350mmHgでは陰圧が強すぎる。
  4. -400~-450mmHg
    -400~-450mmHgでは陰圧が強すぎる。

「気管吸引ガイドライン」(日本呼吸療法医学会)では、1回の気管吸引において挿入開始から終了までの時間は15秒以内にする・推奨される吸引圧は最大で20kPa(150mmHg)を超えないように設定するよう提唱している。

感染性廃棄物の廃棄容器に表示するのはどれか。(第103回)


  1. バイオハザードマークである。マークは共通で、黄色は鋭利なもの、橙色は固形状のもの、赤色は液状・泥状のものと分類されている。

  2. 放射能・放射線について注意を促す放射線標識である。原子核からα線、β線、γ線が飛び出す様子を表現したデザインで、日本産業規格(JIS)で規定されている。

  3. ビルの屋上などに示される、ヘリコプターの緊急離着面ができるというマークである。

  4. 交通標識で車両通行止めや駐車禁止などに使われる基本デザインである。

感染性廃棄物の廃棄容器には、バイオハザードマークなどのマークを表示し、識別できるようにする必要がある。

保健師助産師看護師法で規定されている看護師の義務はどれか。(第101回改変)

①記録の保存
②秘密の保持
③勤務時間の報告
④関係機関との連携

  1. 記録の保存
    記録の保存は保健師助産師看護師法では規定されていない。看護記録は医療法・医療法施行規則における診療に関する諸記録の1つである。
  2. 秘密の保持
    保健師助産師看護師法の第42条の2で「保健師、看護師、准看護師は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。保健師、看護師、准看護師でなくなった後においても、同様とする」と守秘義務がある。なお、助産師の守秘義務は、刑法に規定されている。
  3. 勤務時間の報告
    勤務時間の報告を規定している法律はない。
  4. 関係機関との連携
    関係機関との連携を規定している法律はない。

保健師助産師看護師法では、免許・試験・業務・処分と再教育研修・守秘義務・名称独占などについて規定している。

小脳失調でみられるのはどれか。(第106回)

①下肢の麻痺が認められる。
②姿勢保持が困難になる。
③血圧が不安定になる。
④体がこわばる。 

  1. 下肢の麻痺が認められる。
    小脳が障害されると下肢に運動失調が起こる可能性はあるが麻痺は生じない。
  2. 姿勢保持が困難になる。
    小脳失調では姿勢保持が困難になる。
  3. 血圧が不安定になる。
    小脳は直接血圧調整に関与していないため、小脳失調で血圧が不安定になることはない。ただし小脳に出血や腫瘍がある場合には頭蓋内圧が上昇して血圧に影響を及ぼす可能性はある。
  4. 体がこわばる。
    体がこわばるという表現があいまいであるが、筋肉の緊張の亢進ということであれば、小脳失調によって筋緊張の低下が起こることがあるので反対の症状である。

小脳は姿勢反射の調節や随意運動の制御を行っているため、障害されると平衡感覚に異常をきたし、姿勢保持が困難になる。小脳機能の評価方法には、指鼻指試験、Romberg(ロンベルグ)試験などがある。

看護師等の人材確保の促進に関する法律に規定されている都道府県ナースセンターの業務はどれか。(第110回)

①訪問看護業務
②看護師免許証の交付
③訪問入浴サービスの提供
④看護師等への無料の職業紹介

  1. 訪問看護業務
    訪問看護業務を行うのは訪問看護ステーションである。
  2. 看護師免許証の交付
    看護師免許の付与者は厚生労働大臣である。
  3. 訪問入浴サービスの提供
    訪問入浴サービスは介護保険によって行われるサービスであり、おもに介護事業所が行う業務である。
  4. 看護師等への無料の職業紹介
    都道府県ナースセンターの業務である。

都道府県ナースセンターの業務には、①就業状況の調査、②訪問看護の研修、③看護の知識・技能の情報提供・相談、④無料の職業紹介事業、⑤看護に関する啓発活動などがある。

マズロー,A.H.の基本的欲求階層論で最も低次の欲求はどれか。(第102回

①自己実現の欲求
②所属と愛の欲求
③生理的欲求
④安全の欲求

  1. 自己実現の欲求
    マズローの欲求階層論で、最も高次の欲求は自己実現の欲求である。
  2. 所属と愛の欲求
    マズローの欲求階層論で、所属と愛の欲求は上から3番目の欲求である。
  3. 生理的欲求
    マズローの欲求階層論で、最も低次の欲求が生理的欲求である。
  4. 安全の欲求
    マズローの欲求階層論で、上から4番目の欲求が安全の欲求である。


マズローが論じた欲求階層では下位から、①生理的欲求・②安全の欲求・③所属と愛の欲求・④承認欲求・⑤自己実現の欲求(=最上位)である。①②が基本的欲求、③④⑤が社会的欲求とされる。

スピリチュアルな苦痛はどれか。(第107回)

①手術後の創部痛がある。

②社会的役割を遂行できない。
③治療の副作用に心配がある。
④人生の価値を見失い苦悩する。

  1. 手術後の創部痛がある。
    「手術後の創部痛がある」は身体的苦痛である。
  2. 社会的役割を遂行できない。
    「社会的役割を遂行できない」は社会的苦痛に該当する。
  3. 治療の副作用に心配がある。
    「治療の副作用に心配がある」が、これから受ける苦痛について心配していることを意味するのであれば、不安や恐れといった精神的苦痛である。
  4. 人生の価値を見失い苦悩する。
    「人生の価値を見失い苦悩する」はスピリチュアルな苦痛である。

全人的苦痛には、身体的苦痛・精神的苦痛・社会的苦痛・スピリチュアルペイン(霊的苦痛)の4つの苦痛があるといわれている。

妊娠初期の感染で児に難聴が生じる可能性が高いのはどれか。(第110回)

①水 痘

②風 疹
③麻 疹
④流行性耳下腺炎 

  1. 水 痘
    水痘は水痘-帯状疱疹ウイルスによる空気(飛沫核)・飛沫・接触感染で発症する。水疱へと進行する紅斑や丘疹が特徴的である。
  2. 風 疹
    妊娠初期に母体から感染する可能性があるのは風疹である。感染先天性風疹症候群では、難聴、白内障、緑内障、先天性心疾患などを生じる。
  3. 麻 疹
    麻疹は麻疹ウイルスによる空気(飛沫核)・飛沫・接触感染で発症する。コプリック斑がみられることが特徴である。
  4. 流行性耳下腺炎
    流行性耳下腺炎はムンプスウイルスによる飛沫感染で発症する。耳下腺の腫脹と発熱が主症状である。

妊娠初期に母体が風疹に感染すると、児も経胎盤感染によって、先天性風疹症候群(CRS)を発症するリスクがある。

胎児循環で胎児から胎盤に血液を送るのはどれか。(第111回)

①総頸動脈
②肺動脈
③臍動脈
④臍静脈

  1. 総頸動脈
    総頸動脈は胎児の体内にあり、胎盤へ血液を送らない。
  2. 肺動脈
    肺動脈は胎児の体内にあり、胎盤へ血液を送らない。
  3. 臍動脈
    臍動脈は胎児側から胎盤側へ老廃物や二酸化炭素を含んだ静脈血を運ぶ。胎児から胎盤に血液を送る血管である。
  4. 臍静脈
    臍静脈は胎盤側から胎児側へ栄養や酸素に富んだ動脈血を運ぶ。胎児から胎盤に血液を送る血管ではない。

胎児循環は胎児期にのみ一過性に存在する血液循環である。臍動脈には静脈血が、臍静脈には動脈血が流れることがポイントの1つである。

母乳栄養で不足しやすいのはどれか。(第105回)

①ビタミンA
②ビタミンB
③ビタミンC
④ビタミンE

⑤ビタミンK 

  1. ビタミンA
    ビタミンAは母乳に多く含まれる。「日本人の食事摂取基準2020年版」では、母乳1Lに含まれるビタミンAを411µgRAEとしている。
  2. ビタミンB
    ビタミンBは母乳に十分含まれている。母乳1Lに含まれるビタミンB群を約0.78mgとしている。
  3. ビタミンC
    ビタミンCは母乳に十分含まれている。母乳1Lに含まれるビタミンCを50mgとしている。
  4. ビタミンE
    ビタミンEは母乳に多く含まれている。母乳1Lに含まれるビタミンEを3.5~4.0mgとしている。
  5. ビタミンK
    ビタミンKは、胎盤通過性が悪く新生児は肝臓における備蓄が少ない、母乳に含まれるビタミンKは十分ではなく個人差がある、腸内細菌叢が未完成であるなどの理由から母乳を飲んでいる乳児で不足しやすい。そのため、ビタミンK欠乏性出血症の予防のために、ビタミンK2シロップを与薬する。内服時期は、出生後、生後1週間、生後1か月の3回が標準である※。

※ビタミンKの内服時期については、哺乳確立時、生後1週または産科退院時のいずれか早い時期、その後は生後3か月まで週1回の計13回(3か月法)が推奨されている[新生児と乳児のビタミンK欠乏性出血症予防に関する提言(2021.11.30)]
「日本人の食事摂取基準2020年版」では「乳児・小児」の章の「基準策定にあたっての留意点」で、母乳栄養に関連して不足しがちな栄養素としてビタミンDとビタミンKについて言及している。

更年期の女性で増加するのはどれか。(第107回)

①卵胞刺激ホルモン〈FSH〉
②テストステロン
③プロラクチン
④エストロゲン

  1. 卵胞刺激ホルモン〈FSH〉
    卵胞刺激ホルモン(FSH)は下垂体からの性腺刺激ホルモンであり、分泌が増加する。
  2. テストステロン
    男性ホルモンであるテストステロンは女性でも分泌されているが年齢とともに分泌が低下していく。
  3. プロラクチン
    女性のプロラクチン濃度は、閉経前後から低下するとされる。
  4. エストロゲン
    更年期には卵巣機能が低下するためエストロゲン分泌が減少する。

更年期には卵巣機能が低下するためエストロゲン分泌が減少する。このホルモン環境によってネガティブフィードバックがかかり、卵巣よりも上位のホルモン、つまり視床下部と下垂体からのホルモン(GnRH・FSH・LH)の分泌が増加する。

加齢に伴い老年期に上昇するのはどれか。(第105回)

①腎血流量
②最大換気量
③空腹時血糖
④神経伝導速度

  1. 腎血流量
    腎臓内の血管の狭小化などにより、腎血流量は低下する。
  2. 最大換気量
    最大換気量は低下する一方、残気量は上昇する。
  3. 空腹時血糖
    インスリンの感受性低下により空腹時血糖は上昇する。
  4. 神経伝導速度
    神経伝導速度は、神経伝達物質の減少などにより低下する。

加齢に伴う老年期の生理的変化について整理しておこう。

老年期の感覚変化はどれか。(第96回)

①味覚は敏感になる。
②痛みを感じやすくなる。
③明暗の変化に順応しやすくなる。
④聴力の低下は高音域から始まる。

  1. 味覚は敏感になる。
    味蕾細胞数の減少、唾液分泌量の減少などによって味覚は鈍感になる。
  2. 痛みを感じやすくなる。
    痛覚は閾値の上昇によって感じにくくなる。閾値とはある感覚が感知されるボーダーラインのことである。ボーダーラインを越えなければ感覚刺激はあったことにならない。加齢によりボーダーラインは高くなる傾向にある。
  3. 明暗の変化に順応しやすくなる。
    明順応、暗順応ともに反応時間が延長するため、明暗の変化に順応しにくくなる。
  4. 聴力の低下は高音域から始まる。
    聴力の低下は高音域から始まるのは正しい。

閾値の考え方は必須なので、不安な場合は解剖生理学の教科書を復習しておきたい。

介護老人保健施設はどれか。(第100回)

①医業を行い、20名以上の患者が入院できる施設
②医業を行い、患者が入院できるための設備が無い施設
③要介護者が入所し、必要な医療や日常生活の援助を受ける施設
④認知症の要介護者が共同生活をしながら、日常生活の援助を受ける施設

  1. 医業を行い、20名以上の患者が入院できる施設
    医療法で規定された、医業を行い20人以上の患者が入院できる施設は病院である。
  2. 医業を行い、患者が入院できるための設備が無い施設
    医療法で規定された、医業を行い、患者が入院できるための設備が無い施設は(無床)診療所である。
  3. 要介護者が入所し、必要な医療や日常生活の援助を受ける施設
    病状が安定しており、入院治療の必要はないが、看護・介護・リハビリテーションを必要とする要介護状態の高齢者を対象とするのが介護老人保健施設である。
  4. 認知症の要介護者が共同生活をしながら、日常生活の援助を受ける施設
    認知症の要介護者が共同生活をしながら、日常生活の援助を受ける施設は認知症対応型共同生活介護(グループホーム)である。

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)と介護老人保健施設の違いを明確にしておくこと。

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