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国家試験対策問題
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第85回 国家試験対策過去問題

国家試験

徐脈性の不整脈で起こりやすいのはどれか。(第105回)

①失 語

②失 行
③失 神
④失 明

  1. 失 語
    失語は大脳皮質の言語機能を担う部位が障害されることによって起こる。脳血管疾患によるものが代表的である。
  2. 失 行
    失行は目的のある一連の行為を意図的に行うことができなくなる現象をいう。高次脳機能障害の1つで、脳血管疾患や外傷など脳の損傷によって起こる。
  3. 失 神
    進行した徐脈性の不整脈では全身への血液循環が十分でなくなる。特に脳への血流の減少は意識消失(失神)として現れる、アダムス・ストークス症候群という。
  4. 失 明
    失明の原因には糖尿病網膜症、網膜色素変性症などがある。

それぞれの症状の定義と主な原因について整理しておこう。

無尿の定義となる1日の尿量はどれか。(第106回)

①0mL

②100mL未満
③400mL未満
④700mL未満

  1. 0mL
    0mLも無尿に該当するが、定義を問われているため、選択肢[2]のほうがふさわしい。
  2. 100mL未満
    100mL未満となることを指す。
  3. 400mL未満
    400mL未満は乏尿である。
  4. 700mL未満
    700mL未満という目安はない。

無尿とは1日の尿量が100mL未満となることを指す。

水欠乏性脱水症の初期の症状・徴候で正しいのはどれか。(第103回追試)

①口 渇
②めまい
③尿量増加
④血圧低下

  1. 口 渇
    初期には口渇がみられる。
  2. めまい
    めまい・頭痛などの症状は水欠乏性脱水よりもナトリウム欠乏性脱水(低張性脱水)で生じやすい。細胞外液がナトリウムを失って浸透圧が下がることで細胞内へ水分が移動して循環血液量が減少する。これが血圧低下とめまいにつながる。
  3. 尿量増加
    尿量増加ではなく、尿量減少が起こる。
  4. 血圧低下
    血圧低下は水欠乏性脱水よりもナトリウム欠乏性脱水(低張性脱水)で生じやすい。症状の機序については選択肢[2]の解説のとおりである。

水欠乏性脱水は高張性脱水であり、進行すると細胞外液・内液ともに減少するが、初期は細胞外液の水分量の減少から口渇や尿量減少が起こる。

うつ病で正しいのはどれか。(第103回追試)

①幻聴がある。
②食欲が亢進する。
③寝起きが良くなる。
④自分を責める感情が強くなる。

  1. 幻聴がある。
    幻聴や幻覚は統合失調症やアルコール関連障害群で生じる。うつ病ではない。
  2. 食欲が亢進する。
    うつ病では食欲不振となりやすい。
  3. 寝起きが良くなる。
    うつ病では睡眠障害になりやすく、不眠または過眠となる。寝起きが良くなるとは考えにくい。
  4. 自分を責める感情が強くなる。
    罪責感はうつ病の症状に含まれる。

ICDー10に基づくうつ病の症状は抑うつ気分・興味と喜びの喪失・易疲労性のほか、罪責感と無価値感・自己評価と自信の低下などがある。

弛緩性便秘を予防するための指導で適切なのはどれか。(第103回追試)

①適度な運動
②努責の禁止
③腹部の冷罨法
④低残渣食の摂取

  1. 適度な運動
    適度な運動の指導は適切である。
  2. 努責の禁止
    腸蠕動が低下しているため、努責によって腹圧を上げないと排便が難しい。
  3. 腹部の冷罨法
    腸蠕動が低下しているため、腹部に温罨法をすることで腸蠕動を促すことができる。
  4. 低残渣食の摂取
    低残渣食ではなく、残渣の多い食事だと食物繊維が多く、弛緩性便秘を予防できる。

弛緩性便秘は、食物繊維の不足、運動不足などから、腸蠕動の低下、大腸の緊張性の低下によって起こる。

低血糖の症状または所見はどれか。(第102回)

①口 渇
②徐 脈
③多 尿
④発 汗
⑤発 熱

  1. 口 渇
    口渇は高血糖による症状である。
  2. 徐 脈
    低血糖では頻脈や動悸が生じやすいが、徐脈は生じない。
  3. 多 尿
    多尿は高血糖による浸透圧利尿で生じる。
  4. 発 汗
    低血糖による自律神経症状には発汗(冷汗)、手指振戦(震え)、あくびなどがある。
  5. 発 熱
    低血糖で熱感や顔面紅潮が起こることはあるが発熱はしない。低血糖が非常に進行すると低体温となることがある。

低血糖はインスリンなどを投与中の患者で起こる緊急の状態であり、常に注意しておく必要がある。低血糖の症状を押さえておこう。

循環式浴槽の水質汚染によって発生するのはどれか。(第103回)

①B型肝炎
②マラリア
③レジオネラ肺炎
④後天性免疫不全症候群〈AIDS〉

  1. B型肝炎
    B型肝炎ウイルスは母親から新生児への垂直感染、輸血など医療行為や注射の回し打ちなど血液を介した感染、性行為による感染が主な感染経路である。
  2. マラリア
    マラリアはマラリア原虫がハマダラカによって媒介されるか、感染した人の血液を介して感染する。
  3. レジオネラ肺炎
    レジオネラ属菌による細菌感染症の1つがレジオネラ肺炎である。レジオネラ属菌は土壌や水環境に存在する菌である。レジオネラ属菌に汚染された水によるエアロゾルを発生させる人工環境(噴水などの水景施設、ビル屋上に立つ冷却塔、ジャグジー、加湿器など)や循環式浴槽を利用した入浴施設が屋内外に多くなっていることなどが感染の機会を増やしている。
  4. 後天性免疫不全症候群〈AIDS〉
    後天性免疫不全症候群(AIDS)の原因であるヒト免疫不全ウイルス(HIV)は母親から新生児への垂直感染、輸血など医療行為や注射の回し打ちなど血液を介した感染、性行為による感染が主な感染経路である。

エアロゾルを発生させる人工環境や循環式浴槽の水質が汚染されると、感染症を引き起こすことにつながる。免疫機能が低下している患者がいる施設では、特に注意が必要である。

血液感染するのはどれか。(第97回)

①結 核
②A型肝炎
③B型肝炎
④インフルエンザ

  1. 結 核
    結核のほか、麻疹や水痘などが空気感染(飛沫核感染)をする。血液感染ではない。
  2. A型肝炎
    腸チフスの他、A型肝炎やコレラなどは経口感染をする。血液感染ではない。
  3. B型肝炎
    ウイルス性肝炎のうち、A型肝炎は経口感染、B型・C型肝炎は注射針の共有や産道で血液感染する。
  4. インフルエンザ
    インフルエンザは咳嗽やくしゃみによる飛沫感染である。血液感染ではない。

感染経路別に感染症を分類して理解しておく必要がある。

災害による被災者への心のケアに対する組織的な看護体制を構築する時期はどれか。(第105回改変)

①発災後3~7日
②発災後2週~1か月
③発災後半年~3年
④発災後4年目以降

  1. 発災後3~7日
    発災後3~7日の時期に心のケアを必要とする人は当然存在するのでケアの提供を否定するものではないが、救出救命活動とそれに伴う看護を優先させざるを得ない。
  2. 発災後2週~1か月
    急性ストレス反応は発災後1か月以内にみられ、さらにPTSD(心的外傷後ストレス障害:post-traumatic stress disorder)では身体反応を含む症状が1か月以上続くため、選択肢の中では発災後2週~1か月に行うのが最も適切である。
  3. 発災後半年~3年
    発災後半年~3年では遅すぎる。
  4. 発災後4年目以降
    発災後4年目以降では遅すぎる。

災害による急性ストレス反応は1か月以内であり、さらにPTSD(心的外傷後ストレス障害:post-traumatic stress disorder)では身体反応を含む症状が1か月以上続く。

甲状腺機能検査を受ける患者の検査食はどれか。(第101回)

①ヨード制限食
②蛋白制限食
③脂肪制限食
④低残渣食

  1. ヨード制限食
    検査食はヨード制限食とする。
  2. 蛋白制限食
    蛋白制限食は腎不全の患者などに必要である。甲状腺機能検査とは関係がない。
  3. 脂肪制限食
    脂肪制限食は急性膵炎、慢性膵炎、胆石症、一部の脂質異常症などで必要となる。甲状腺機能検査とは関係がない。
  4. 低残渣食
    この場合の残渣とは消化吸収されずに消化管に残るものを指し、主に食物繊維である。低残渣食は消化管の疾患、消化管の手術後や検査前などに必要である。甲状腺機能検査とは関係がない。

甲状腺ホルモンの原料はヨード(ヨウ素)であるため、ヨードを摂取すると甲状腺が刺激される。甲状腺機能検査や放射性ヨウ素内用療法の前には制限食とする必要がある。

認知症患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。(第103回追試)

①幼児が使う言葉で話す。
②患者の話に作話があるときは内容を訂正する。
③患者に伝えたいことが伝わらない場合は言いかえる。
④患者が同じ内容を繰り返す場合は会話をすぐに打ち切る。

  1. 幼児が使う言葉で話す。
    患者の尊厳を傷つけてしまうので、幼児が使う言葉で話すことはしない。ただし、ゆっくりとわかりやすい言葉で話すことは必要である。
  2. 患者の話に作話があるときは内容を訂正する。
    患者の話に作話があっても内容は訂正しない。作話は認知症による記憶障害、幻覚、不安などからくるものである。
  3. 患者に伝えたいことが伝わらない場合は言いかえる。
    患者に伝えたいことが伝わらない場合は表現を変えて言い換える、状況や環境を変えて伝えるなどをしてみる。
  4. 患者が同じ内容を繰り返す場合は会話をすぐに打ち切る。
    患者が同じ話を繰り返す場合には強く伝えたいことがある、こだわりがある、話したこと自体を覚えていないなどが考えられる。話を打ち切ってしまうことはしない。

認知症患者とのコミュニケーションにおいては、患者の思いに寄り添ったコミュニケーションをとることが大切である。

水痘の症状はどれか。(第106回)

①耳下腺の腫脹
②両頬部のびまん性紅斑
③水疱へと進行する紅斑
④解熱前後の斑状丘疹性発疹

  1. 耳下腺の腫脹
    耳下腺の腫脹はムンプスウイルスによる流行性耳下腺炎の症状である。
  2. 両頬部のびまん性紅斑
    両頬部のびまん性紅斑はヒトパルボウイルスB19による伝染性紅斑(リンゴ病)の症状である。びまん性とはその範囲全体という意味である。
  3. 水疱へと進行する紅斑
    水痘-帯状疱疹ウイルスによる水痘では水疱へと進行する紅斑や丘疹が特徴的である。
  4. 解熱前後の斑状丘疹性発疹
    乳児期に38℃以上の発熱が3日間ほど続いた後、解熱と同時に鮮紅色の斑状丘疹が体幹を中心に数日間現れるのが突発性発疹である。ヒトヘルペスウイルス6、ヒトヘルペスウイルス7が原因であることが多い。なお、症状の表現はいくつかあるが、解熱前後の丘疹がポイントである。

特徴的な症状から想起される疾患を整理しておこう。

抗癌薬による骨髄機能抑制症状はどれか。(第101回)

①嘔 吐

②脱 毛
③下 痢
④歯肉出血

  1. 嘔 吐
    嘔吐や悪心(吐き気)は抗癌薬の消化器症状である。
  2. 脱 毛
    脱毛は骨髄機能抑制症状ではない。
  3. 下 痢
    下痢は抗癌薬の消化器症状である。
  4. 歯肉出血
    歯肉出血は骨髄機能が抑制されて、血小板が減少して起こる。

骨髄機能抑制とは赤血球・白血球・血小板の産生が低下することである。

ジギタリス中毒の症状はどれか。(第97回)

①脱 毛

②難 聴
③不整脈
④吸抑制

  1. 脱 毛
    強心薬であるジギタリス製剤の副作用には脱毛はない。
  2. 難 聴
    強心薬であるジギタリス製剤の副作用には難聴はない。
  3. 不整脈
    強心薬であるジギタリス製剤の副作用は徐脈などの不整脈、消化器症状、視覚異常などがある。
  4. 呼吸抑制
    強心薬であるジギタリス製剤の副作用には呼吸抑制はない。

ジギタリス製剤は連用により中毒症状を起こすことがあり、注意が必要である。

C型慢性肝炎に使用するのはどれか。(第105回)

①ドパミン
②インスリン
③リドカイン
④インターフェロン

  1. ドパミン
    ドパミンは心不全治療薬である。
  2. インスリン
    インスリンは糖尿病の治療薬である。
  3. リドカイン
    リドカインは局所麻酔薬、抗不整脈薬である。
  4. インターフェロン
    インターフェロンはC型慢性肝炎の治療薬である。

C型肝炎の治療薬にはインターフェロン、ペグインターフェロン、リバビリン、直接作用型抗ウイルス薬(レジパスビル、ソホスブビルなど)がある。

カルシウム拮抗薬の血中濃度を上げる食品はどれか。(第110回)

①牛 乳
②納 豆
③ブロッコリー
④グレープフルーツ

  1. 牛 乳
    牛乳との関連があるのはニューキノロン系・テトラサイクリン系の抗菌薬で、作用が低下する。
  2. 納 豆
    納豆との関連があるのはワルファリン(ワルファリンカリウム)で、作用が低下する。
  3. ブロッコリー
    ブロッコリーには薬剤の血中濃度を上げる影響はない。
  4. グレープフルーツ
    グレープフルーツの成分はカルシウム拮抗薬を代謝する酵素を阻害する働きをもつため、血中濃度を上げる。

カルシウム拮抗薬はチトクロームP450(CYP3A4)という酵素により代謝されるが、グレープフルーツの成分はこの酵素を阻害する働きをもつ。

医療機関における麻薬の取り扱いについて正しいのはどれか。(第103回)

①麻薬と毒薬は一緒に保管する。
②麻薬注射液は複数の患者に分割して用いる。
③使用して残った麻薬注射液は病棟で廃棄する。
④麻薬注射液の使用後のアンプルは麻薬管理責任者に返却する。

  1. 麻薬と毒薬は一緒に保管する。
    「病院・診療所における麻薬管理マニュアル」では、麻薬診療施設で管理する麻薬は、鍵をかけた堅固な設備内で保管しなくてはならない。麻薬専用でなくてはならないので毒薬と一緒に保管はできない。
  2. 麻薬注射液は複数の患者に分割して用いる。
    「病院・診療所における麻薬管理マニュアル」では、麻薬注射剤を分割して2人以上の患者に施用することは、管理面、衛生面に問題がある場合は避けることとしている。
  3. 使用して残った麻薬注射液は病棟で廃棄する。
    「病院・診療所における麻薬管理マニュアル」では、使用して残った麻薬注射液は麻薬管理者に返納することとしている。
  4. 麻薬注射液の使用後のアンプルは麻薬管理責任者に返却する。
    「病院・診療所における麻薬管理マニュアル」では、残液のあるアンプルおよび空アンプルは麻薬管理者に返納するよう定めている。

医療機関における麻薬の取り扱いに関しては、平成23年(2011年)に「病院・診療所における麻薬管理マニュアル」が公表されている。

肩関節の外転の可動域測定で正しいのはどれか。(第99回)

  1. 肩関節の外転の基本軸は立位または坐位で肩峰を通る床の垂直線なので、腕をだらんと下ろして脇腹につけた形から体幹から腕を離していく。180度が可動域である。この時、90度以上で前腕を回外する。
  2. 腕をだらんと下ろして脇腹につけた形を0度としてそこから離していくが、可動域である180度から下ろしているので、誤りである。
  3. 基本軸は正中線からではない。
  4. 基本軸は正中線からではない。また、可動域である180度から下ろしているので、誤りである。

肩関節の外転がどのような動きであるかがわかれば正答にたどりつける問題であるが、このパターンの問題は難しくなりがちなので注意が必要である。

徒手筋力テストの判定基準は[ ]段階である。[ ]に入るのはどれか。(第103回)

①2
②3
③4
④5
⑤6

  1. 2
    2段階ではない。
  2. 3
    3段階ではない。
  3. 4
    4段階ではない。
  4. 5
    5段階ではない。
  5. 6
    6段階である。

徒手筋力テスト(MMT)は「筋の収縮がみられない」状態の0から「強い抵抗があっても動かすことができる」の5までの6段階である。

令和元年(2019年)の国民生活基礎調査で、単独世帯の占める割合はどれか。(第103回改変)

①18.8%
②28.8%
③38.8%
④48.8%

  1. 18.8%
    平成元年(1989年)の単独世帯の割合はおよそ20%であった。
  2. 28.8%
    令和元年(2019年)の単独世帯の割合は28.8%であった。
  3. 38.8%
    単独世帯の割合は年々漸増しているもの、38.8%には達していない。
  4. 48.8%
    選択肢[3]の解説と同じく、48.8%には達していない。

単独世帯の割合は年々漸増しており、国民生活基礎調査によると令和元年(2019年)の単独世帯の割合は28.8%であった。

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