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国家試験対策問題
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第105回 国家試験対策過去問題

国家試験

モルヒネによる急性中毒の症状・徴候はどれか。(第103回追試)

①散 瞳
②胸 痛
③低血糖
④呼吸抑制

  1. 散 瞳
    散瞳ではなく縮瞳が生じる可能性がある。
  2. 胸 痛
    呼吸抑制や不安によって胸部に症状が生じる恐れもあるが、急性中毒の症状とはいえない。
  3. 低血糖
    低血糖は生じない。
  4. 呼吸抑制
    呼吸抑制が生じる可能性がある。

モルヒネの急性中毒では呼吸抑制・意識不明・痙攣・錯乱・血圧低下・重篤な脱力感・重篤な眩暈・嗜眠(意識レベルが低下し、刺激しなければ眠り続けてしまう状態)・心拍数の減少・神経過敏・不安・縮瞳・皮膚冷感等が生じる可能性がある。

他の医薬品と区別して貯蔵し、鍵をかけた堅固な設備内に保管することが法律で定められているのはどれか。(第107回)

①ヘパリン
②インスリン
③リドカイン
④フェンタニル

  1. ヘパリン
    ヘパリンは劇薬や毒薬ではない。特に保管について規定はない。
  2. インスリン
    インスリン製剤は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」における劇薬であり、他の薬と区別して保管しなくてはならない。
  3. リドカイン
    注射用リドカインは「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」における劇薬であり、他の薬と区別して保管しなくてはならない。
  4. フェンタニル
    フェンタニルは麻薬であるため、該当する。

麻薬・向精神薬の取り扱いは「麻薬及び向精神薬取締法」によって定められている。麻薬は他の医薬品と区別して貯蔵し、鍵をかけた堅固な設備内に保管することが定められている。

女性患者の床上排泄で洋式便器をあてる位置を図に示す。適切なのはどれか。(第104回)

①1
②2
③3
④4


  1. 正しく当てると大腿に近いほうが高くなり、背部に近い殿部が低くなって安定性がよいうえに、液体は開口部の広いほうに流れやすく排泄物が収まりやすい。また開口部の中心が肛門に位置するようにあてるのが正しい。

  2. 洋式便器の向きはよいが、便器の開口部の縁が肛門にギリギリかかる位置であるため、排泄物が開口部に収まりきらない恐れがある。

  3. 開口部の中心に肛門があるのはよいが、横幅が狭く厚みのあるほうが殿部に位置しており安定性が悪い。

  4. 横幅が狭く厚みのあるほうが殿部に位置しており安定性が悪いうえに、開口部の狭いほうの縁が肛門に近すぎて排泄物が開口部に収まりきらない恐れがある。

差し込み式の洋式便器は横幅の狭くなっているほうが厚み(高さ)があり、横幅の広くなっているほうが厚み(高さ)が小さい。

令和元年(2019年)の国民生活基礎調査で、世帯総数における核家族世帯の割合に最も近いのはどれか。(第104回改変)

①30%
②45%
③60%
④75%

  1. 30%
    30%ではない。
  2. 45%
    45%ではない。
  3. 60%
    60%が最も近い。
  4. 75%
    75%ではない。

令和元年(2019年)の世帯総数における核家族世帯の割合は59.8%であった。なお、この割合は平成に入ってから58~60%台で推移している。このうち最も多いのは夫婦と未婚の子のみの世帯(28.4%)であった。

令和元年(2019年)の国民生活基礎調査における通院者率が男女ともに最も高いのはどれか。(第108回改変)

①糖尿病
②腰痛症
③高血圧症
④眼の病気 

  1. 糖尿病
    男性は糖尿病が2位であった。
  2. 腰痛症
    有訴者率では男性の1位が腰痛症であるが、通院者率とは異なる。
  3. 高血圧症
    男女とも高血圧症が最も通院者率が高かった。
  4. 眼の病気
    女性の3位は眼の病気であるが、男性は上位3位に眼の病気は入らない。

令和元年(2019年)の傷病別の通院者率で最も高いのは男女とも高血圧症であった。次いで男性は糖尿病、歯の病気、女性は脂質異常症、眼の病気となっている。

日本の令和元年(2019年)の国民健康・栄養調査における男性の喫煙習慣者の割合はどれか。(第105回改変)

①17.1%
②27.1%
③37.1%
④47.1%

  1. 17.1%
    17.1%ではない。
  2. 27.1%
    27.1%であった。
  3. 37.1%
    37.1%ではない。
  4. 47.1%
    47.1%ではない。

令和元年(2019年)の国民健康・栄養調査における男性の喫煙習慣者の割合は27.1%であった。前年の調査の29.0%より1.9ポイント低下した。同調査の女性の喫煙習慣者の割合は7.6%であった。

大気汚染物質の二酸化硫黄〈SO2〉について正しいのはどれか。(第107回)

①発がん性がある。
②じん肺を引き起こす。
③酸性雨の原因物質である。
④不完全燃焼によって発生する。 

  1. 発がん性がある。
    二酸化硫黄には発がん性はない。発がん性のある大気汚染物質はベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタンなどである。
  2. じん肺を引き起こす。
    二酸化硫黄はじん肺の原因とはならない。じん肺は粉じんによって生じる。粉じんは物の破砕や堆積により発生し、石綿は特定粉じんとして指定されている。
  3. 酸性雨の原因物質である。
    窒素酸化物である二酸化窒素や硫黄酸化物である二酸化硫黄が酸性雨の原因となる。二酸化硫黄は石油や石炭などの燃料中の硫黄分が、燃焼によって酸化して発生する。水に溶けると硫酸や亜硫酸として酸性雨となる。慢性気管支炎や喘息性気管支炎を起こすとされる。
  4. 不完全燃焼によって発生する。
    不完全燃焼によって発生するのは一酸化炭素である。自動車や工場・事業場からも排出される。汚染がひどくなると全身倦怠感やめまい、吐き気が生じる。

大気汚染物質の原因とそれにより起こる問題を整理しておこう。

職業性疾病はどれか。(第97回)

①骨 折
②じん肺
③高血圧症
④パーキンソン病

  1. 骨 折
    骨折は負傷であり、労働基準法施行規則別表に掲げる疾病および、厚生労働大臣の指定する疾病、その他業務に起因することが明らかな疾病ではない。しかし、業務災害として認められる可能性はある。業務災害とは、労働者の業務上の負傷、疾病、障害、死亡のことである。
  2. じん肺
    労働基準法施行規則別表に掲げる疾病および、厚生労働大臣の指定する疾病、その他業務に起因することが明らかな疾病として、じん肺がある。その他には負傷に起因する疾病(災害性腰痛など)、物理的因子による疾病(紫外線、レーザー光線などによるもの)、化学物質による疾病(呼吸器疾患、アレルギー、皮膚疾患など)がある。
  3. 高血圧症
    労働基準法施行規則別表に掲げる疾病には、長期間にわたる長時間の業務その他血管病変等を著しく増悪させる業務による高血圧性脳症が含まれるが、「高血圧症」のみでは該当しない。
  4. パーキンソン病
    労働基準法施行規則別表に掲げる疾病として、パーキンソン病は該当しない。

職業性疾病は、労働基準法では「業務上の疾病」といい、業務に起因して発生した負傷または疾病であり、使用者が災害補償を行わなければならないと定められている。

日本において国民皆保険制度が適用されているのはどれか。(第102回)

①医療保険
②介護保険
③火災保険
④生命保険 

  1. 医療保険
    国民皆保険制度とはすべての国民が医療保険制度に強制加入することである。
  2. 介護保険
    介護保険は40歳から被保険者となり保険料を支払うしくみで、国民皆保険ではない。
  3. 火災保険
    火災保険は任意の保険であり、国民皆保険ではない。
  4. 生命保険
    生命保険は任意の保険であり、国民皆保険ではない。

日本の社会保険制度に関する基本を押さえておこう。

介護保険法で第1号被保険者と規定されているのはどれか。(第106回)

①45歳以上
②55歳以上
③65歳以上
④75歳以上

  1. 45歳以上
    第1号被保険者と規定されているのは45歳以上ではない。
  2. 55歳以上
    第1号被保険者と規定されているのは55歳以上ではない。
  3. 65歳以上
    第1号被保険者と規定されているのは65歳以上である。
  4. 75歳以上
    75歳以上が対象となるのは後期高齢者医療制度であり、それまで加入していた医療保険から切り替わる。

介護保険法において、第1号被保険者と規定されているのは65歳以上である。40~64歳は特定疾病により介護が必要になった場合に認定が受けられる第2号被保険者である。

医療従事者による十分な説明に基づく患者の同意を示すのはどれか。(第104回)

①エンパワメント
②コンプライアンス
③リスクマネジメント
④インフォームド・コンセント 

  1. エンパワメント
    エンパワメントは自らの意思に基づき、健康状態や生活を維持・向上させる力を獲得することである。
  2. コンプライアンス
    一般社会におけるコンプライアンスは法令遵守のほか、社会的な要請に合わせた行動をとることである。看護診断におけるコンプライアンスは患者が医療提供者の決定に従ってその指示を守ることである。現在はコンプライアンスよりも、患者が主体的かつ積極的に治療方針の決定に参加し、自己決定のうえで治療方針を守るアドヒアランスの概念が普及している。
  3. リスクマネジメント
    リスクマネジメントは起こしたエラーによる損失や影響を最小限にし、医療の質を保証するためのマネジメントである。
  4. インフォームド・コンセント
    インフォームド・コンセントとは、「十分に情報を得たうえでの合意」の意味であり、患者が医療者から病状や治療方針などについて説明を受け、理解・納得したうえで合意することを指す。単に説明することだけを指すのではなく、患者が理解したかを確認することが求められる。ヘルシンキ宣言で提唱された。

看護倫理に関する言葉の定義を整理しておこう。

マズロー, A. H. の基本的欲求階層論で最も高次の欲求はどれか。(第100回)

①安全の欲求
②生理的欲求
③所属愛の欲求
④自己実現の欲求

  1. 安全の欲求
    安全の欲求は上から4番目の階層に該当する。
  2. 生理的欲求
    生命維持に直結する生理的欲求は最も低次の階層に該当する。
  3. 所属愛の欲求
    所属愛の欲求は上から3番目の階層に該当する。
  4. 自己実現の欲求
    自己実現の欲求は最も高次の階層に該当する。

高次とは高レベルという意味である。

乳児でIgG抗体量が最も少なくなる時期はどれか。(第99回)

①生後0~2か月
②生後3~6か月
③生後7~9か月
④生後10~12か月 

  1. 生後0~2か月
    最も少なくなるのは生後0~2か月ではない。
  2. 生後3~6か月
    IgGは分子量が最も小さいため胎盤を通過することができる。つまり母体血のIgGは胎児へ供給され、その量は出生直前が最も高くなる。母体からのIgGが消失するうえに自分で産生する能力が低いため出生後3~6か月ころに最も減少するが、その後に児自身でIgGを産生する能力が伸びていく。
  3. 生後7~9か月
    最も少なくなるのは生後7~9か月ではない。
  4. 生後10~12か月
    最も少なくなるのは生後10~12か月ではない。

出題当時採点除外となった問題であるが、グラフを活用した第101回午後6として復活しているので参照のこと。IgGは分子量が最も小さいため胎盤を通過することができる。つまり母体血のIgGは胎児へ供給され、その量は出生直前が最も高くなる。自分で産生する能力が低いため出生後3~6か月ころに最も減少する。

思春期の子どもの親に対する行動の特徴で適切なのはどれか。(第104回)

①親からの干渉を嫌うようになる。
②親と離れると不安な様子になる。
③親に秘密を打ち明けるようになる。
④親からの助言を素直に聞けるようになる。

  1. 親からの干渉を嫌うようになる。
    思春期には第二反抗期を迎え、両親や他の成人から情緒的に自立したいと願うために親からの干渉を嫌うようになる。
  2. 親と離れると不安な様子になる。
    思春期には両親などへの反抗・批判を抱く一方で、依存や甘えといった両価的な感情をもつが、親と離れると不安な様子になることは少ない。親と離れると不安になる分離不安は乳幼児期に生じる。
  3. 親に秘密を打ち明けるようになる。
    思春期には第二反抗期を迎え、両親や他の成人から情緒的に自立したいと願うために親に秘密をつくるようになる。
  4. 親からの助言を素直に聞けるようになる。
    思春期には両親などへの反抗・批判を抱き、親からの助言は素直に聞けなくなる。

思春期の特徴について、ハヴィガーストの発達課題などとあわせて整理しておこう。

閉経前と比べ閉経後に低下するホルモンはどれか。(第103回)

①卵胞ホルモン
②黄体形成ホルモン〈LH〉
③卵胞刺激ホルモン〈FSH〉
④副腎皮質刺激ホルモン〈ACTH〉

  1. 卵胞ホルモン
    閉経後は卵胞機能の低下によって卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下する。
  2. 黄体形成ホルモン〈LH〉
    卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下すると、視床下部からゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)が放出され、それを受けて黄体形成ホルモン(LH)の分泌量は増える。
  3. 卵胞刺激ホルモン〈FSH〉
    卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下すると、視床下部からゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)が放出され、それを受けて卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌量は増える。
  4. 副腎皮質刺激ホルモン〈ACTH〉
    副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌量は閉経とは関係が薄い。

閉経は月経が完全に停止することを指す。閉経によっておこるホルモンの変化を整理しておこう。

老年期の身体機能変化で正しいのはどれか。(第98回)

①視野は拡大する。
②唾液量は増加する。
③皮膚感覚は低下する。
④聴力は低音域から低下する。

  1. 視野は拡大する。
    眼瞼の下垂、網膜神経細胞数の減少などにより、視野は拡大ではなく縮小する。
  2. 唾液量は増加する。
    唾液は加齢により増加でなく減少する。そのことが誤嚥につながる。
  3. 皮膚感覚は低下する。
    感覚閾値の上昇により皮膚感覚は低下する。
  4. 聴力は低音域から低下する。
    聴力は低音域ではなく高音域から低下する。聴覚に関与する神経細胞の減少や血管の萎縮などにより聴力は低下傾向となる。

閾値とはある感覚が感知されるボーダーラインのことである。ボーダーラインを越えなければ感覚が感知されない。加齢によりボーダーラインは高くなる傾向にある。

地域保健法に基づく保健所の事業で誤っているのはどれか。(第95回)

①環境衛生
②健康増進
③疾病予防
④要介護認定

  1. 環境衛生
    地域保健法では住宅、水道、下水道、廃棄物の処理、清掃その他の環境の衛生に関する事項について企画・調整・指導・これらに必要な事業を行うと定めており、環境衛生は正しい。
  2. 健康増進
    地域保健法では地域住民の健康の保持および増進に関する事項について企画・調整・指導・これらに必要な事業を行うと定められており、健康増進は正しい。
  3. 疾病予防
    地域保健法ではエイズ、結核、性病、伝染病その他の疾病の予防に関する事項について企画・調整・指導・これらに必要な事業を行うと定められており、疾病予防は正しい。
  4. 要介護認定
    要介護認定は市町村(特別区含む)が行う。保健所の事業ではない。

地域保健法には保健所の業務が規定されているが、業務例それ自体を問うているのではない点が斬新な問題である。

静脈血採血の穿刺時の皮膚に対する針の適切な刺入角度はどれか。(第104回)

①10~30度
②35~40度
③55~60度
④75~80度

  1. 10~30度
    針の適切な刺入角度は10~30度である。
  2. 35~40度
    35~40度ではない。
  3. 55~60度
    55~60度ではない。
  4. 75~80度
    75~80度ではない。

静脈血採血の穿刺時の皮膚に対する針の適切な刺入角度は10~30度であり、針の太さは21~23Gが適切である。駆血帯を外してから抜針する(巻いている時間は1分以内)。

McBurney〈マックバーネー〉点の圧痛を特徴とする疾患はどれか。(第102回)

①胃潰瘍
②急性膵炎
③尿管結石症
④急性虫垂炎
⑤子宮内膜症

  1. 胃潰瘍
    消化性潰瘍の圧痛点はボアスの点、小野寺の点などである。
  2. 急性膵炎
    膵炎では上腹部・心窩部・左季肋部などの痛み、胆石では右季肋部・心窩部など痛みが生じる。圧痛点は広い傾向にある。
  3. 尿管結石症
    尿管結石症の場合、左右どちらかの背部の強い痛みや側腹部の痛み、下腹部の違和感などが生じる。疝痛発作時には腎部叩打痛が著明となる。
  4. 急性虫垂炎
    急性虫垂炎の場合、マックバーネー点(臍と右上前腸骨棘を結ぶ線の上で、右側1/3の点)、ランツ点(左右の上前腸骨棘を結ぶ線上の右側1/3の点)などの圧痛点がある。
  5. 子宮内膜症
    子宮内膜症が進行すると子宮体部の圧痛を感じることがあるが、特定の圧痛点はない。

圧迫を加えると生じる痛みが圧痛であり、疾患により特有の圧痛点がある。

右季肋部の疝痛発作を特徴とする疾患はどれか。(第101回)

①胃 癌
②腸閉塞
③胆石症
④十二指腸潰瘍

  1. 胃 癌
    胃癌の痛みは心窩部に起こることが多い。右季肋部ではない。
  2. 腸閉塞
    腸閉塞では一般に季肋部よりも下側(足側)の腹部に痛みが起こる。右季肋部ではない。
  3. 胆石症
    胆囊は肝臓の下に位置するので右季肋部痛が特徴的である。
  4. 十二指腸潰瘍
    十二指腸潰瘍は心窩部痛として現れることが多い。右季肋部ではない。

季肋部とは肋骨の最下端あたり(横隔膜のあるあたり)をいう。疝痛とは周期的に起こる腹部の強い痛みをいう。

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